ティムール荒野の再生 デッキガイド

はじめに

こんにちは。BIG MAGIC ELDERS+公式解説者の黒田正城です。

先週末に行われた予選で、幸運にもプレイヤーズツアーの権利を獲得することができました。大舞台でまた戦うことができるだけでなく、長時間の移動がない、日本国内の大会ということで何重にも喜びを感じています。
すでにBIG MAGICのWebサイトでも紹介されていますが、使用したデッキは、「ティムール《《荒野の再生》」です。私はこのカードとの相性が最高に良く、前回予選を突破したのもこのカードを使用した「シミックネクサス」でした。

予選に向け、ひたすらMTG Arenaでの練習を繰り返しました。あまりこんなことを自分から言わないのですが、今回のデッキは本当に大成功で、メタも読み切ることができた結果だと思います。
本気で予選を抜けたいと思う人に、自信を持っておすすめできるものができたと思いましたので、紹介記事を書きました。

予選を戦う中で実感したのは、サイドボードの選択が大変効果的であり、2本目以降の勝率が明確に上がっているということでした。1本目を落としたものの2、3本目で逆転したマッチも3回あります。そこで、今回はサイドボード後の戦い方を中心に、プレイングの留意点も含め、私の経験をすべてお話しようと思います。

デッキ選択に至った経緯

ティムール《荒野の再生》に至った経緯について説明するため、前回の記事で紹介した「グリクシス・ファイアーズ」の話をさせてください。

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《創案の火/Fires of Invention》+《願いのフェイ/Fae of Wishes》を採用し、《龍神、ニコル・ボーラス/Nicol Bolas, Dragon-God》をメインに複数枚採用したデッキです。さすがにトリプルマナ3種は正気の沙汰ではないので、《炎の騎兵/Cavalier of Flame》、《風の騎兵/Cavalier of Gales》は不採用です。

このデッキは狙い通りスゥルタイ系のデッキにとても相性がよく、ある程度の成果を残すことができました。しかし、シミック系の食物デッキは似て非なるものでした。
《否認/Negate》、《軽蔑的な一撃/Disdainful Stroke》、《厚かましい借り手/Brazen Borrower》など、インスタントの妨害手段が勢揃い。特に《夏の帳/Veil of Summer》がほぼ全ての妨害に刺さってしまうため、グリクシスにとっては大変厳しいマッチアップであると感じました。

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告知された禁止カードの一覧に《夏の帳/Veil of Summer》があったため、いよいよこのデッキが真価を発揮するときか!?とワクワクしたのですが、意外とそうでもないことがわかってきました。よくある話ですね。

①流行りのサクリファイス系に対しては、クリーチャー除去が得意なグリクシスカラーなので有利だと感じました。特に、この記事を読んでいただいた方のアドバイスで投入した《肉儀場の叫び/Cry of the Carnarium》が大変効果的に働きます。《大釜の使い魔/Cauldron Familiar》と《真夜中の死神/Midnight Reaper》をまとめて葬ったときは爽快でした。

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②《創案の火/Fires of Invention》はかなり立ち位置が良くなったため、よく当たるようになりました。メジャーなのはジェスカイカラーで、その場合こちらの手札破壊が刺さるか、相手が《時を解す者、テフェリー/Teferi, Time Raveler》を先に着地させるか、という勝負になります。《テフェリー》でこちらの《創案の火》が戻ってきてしまうため、この1手遅れが致命傷になりがちです。
サイド後は《強迫/Duress》、《思考消去/Thought Erasure》から仕掛けられるため、やや有利という感触でした。

③ここが致命的で、《荒野の再生》デッキに対する相性が最悪でした。
グリクシス・ファイアーズは短期間で相手を倒すデッキではなく、《創案の火/Fires of Invention》を貼って、状況に応じたサイドカードか《龍神、ニコル・ボーラス/Nicol Bolas, Dragon-God》で勝つデッキです。そのため決着に至るまでかなりの時間があり、《荒野の再生》デッキがコンボを決めるまでに十分な時間を与えてしまうことが分かりました。大量のドロー操作に支えられているため、ちょっと《思考消去/Thought Erasure》をぶつけたくらいでは、大きな効果はありませんでした。

じゃあ、敵を知る目的も含めて《荒野の再生/Wilderness Reclamation》を使ってみよう。もともと使い慣れたカードだし。
そうやって調整を始めたのは、禁止カードが告知された翌日のことです。

それでは、デッキリストをご覧ください。

デッキ紹介と個別カードの選択理由

メインデッキ
4 《選択/Opt》
4 《成長のらせん/Growth Spiral》
4 《荒野の再生/Wilderness Reclamation》
4 《薬術師の眼識/Chemister's Insight》
4 《発展+発破/Expansion+Explosion》
4 《砕骨の巨人/Bonecrusher Giant》
3 《炎の一掃/Flame Sweep》
2 《厚かましい借り手/Brazen Borrower》
2 《神秘の論争/Mystical Dispute》
1 《否認/Negate》
2 《パルン、ニヴ=ミゼット/Niv-Mizzet, Parun》
4 《繁殖池/Breeding Pool》
4 《蒸気孔/Steam Vents》
4 《踏み鳴らされる地/Stomping Ground》
2 《島/Island》
2 《山/Mountain》
1 《森/Forest》
3 《寓話の小道/Fabled Passage》
1 《ヴァントレス城/Castle Vantress》
3 《神秘の神殿/Temple of Mystery》
2 《天啓の神殿/Temple of Epiphany》

サイドボード
3 《否認/Negate》
1 《神秘の論争/Mystical Dispute》
1 《覆いを割く者、ナーセット/Narset, Parter of Veils》
4 《夜群れの伏兵/Nightpack Ambusher》
3 《焦熱の竜火/Scorching Dragonfire》
3 《霊気の疾風/Aether Gust》

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ネットで探せば似たようなデッキはたくさん出てくると思いますが、サイドボードはかなりの時間をかけて試行錯誤を繰り返しました。結果的にこのサイドボードは大成功だったと思いますし、環境が固まっていないこの時期だからこそ、相手の予測できないスキを突くことができたと感じています。

まずはじめに、メインデッキに入った各カードの採用理由と枚数について説明します。4枚の枠からいきましょう。

《選択/Opt》
《成長のらせん/Growth Spiral》
《薬術師の眼識/Chemister's Insight》
《荒野の再生/Wilderness Reclamation》
《発展+発破/Expansion+Explosion》

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この5種類はデッキの根幹をなす部分なので、確実に4枚ずつ採用です。特に《成長のらせん》はマリガン基準にも大きな影響を与える重要パーツです。《選択》、《薬術師の眼識》、《発展+発破》はサイドアウトのパーツに困ったら1枚ずつ抜くこともできますので、覚えておいてください。

《発展+発破/Expansion+Explosion》は、4マナまでの呪文をコピーできます。意識していないとうっかりが発生しますので注意が必要です。自分の呪文であれば《選択/Opt》、《薬術師の眼識/Chemister's Insight》、《炎の一掃/Flame Sweep》あたりは良くコピーします。対戦相手の呪文では、《抽象からの抽出/Drawn from Dreams》を取るのが一番おいしいです。

《砕骨の巨人/Bonecrusher Giant》

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先週は4枚使いましたが、状況に応じて枚数を変えてもいいと思います。クリーチャーデッキが減ってくれば、《否認/Negate》等のカウンターと入れ替わる可能性があるでしょう。

次に3枚の枠ですが、こちらは1種類しかありません。

《炎の一掃/Flame Sweep》

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各種アドベンチャーやサクリファイス系のデッキに劇的な効果を発揮します。特に、《楽園のドルイド/Paradise Druid》を能動的に除去できる点が良いですね。
《発展/Expansion》でコピーすれば、《探索する獣/Questing Beast》もまとめて吹き飛ばすことができます。シミック・フラッシュに対しても信頼の置けるカードです。
ゲーム中に1枚は引きたいですが、2枚重なると邪魔になることが多いので3枚にしました。

続いて、2枚採用はこれらのカードです。

《神秘の論争/Mystical Dispute》

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50%以上の確率で《王冠泥棒、オーコ/Oko, Thief of Crowns》と当たっていた時期は1マナの《マナ漏出/Mana Leak》として大活躍でしたが、現在でも使い勝手の良いカウンターです。戦場に《踏み鳴らされる地/Stomping Ground》2枚、《蒸気孔/Steam Vents》1枚、というような3ターン目を迎えることがしばしばあるため、シングルマナである点も高評価です。

《厚かましい借り手/Brazen Borrower》

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速いデッキには序盤の時間稼ぎとして、コントロール相手には3ターン目のアタッカーとして、幅広く大活躍しました。対象が不適正だと墓地に落ちてしまうため、《魔女のかまど/Witch's Oven》が出ているときはプレイに注意が必要です。
青白コントロールやジェスカイ《創案の火》、シミックフラッシュ等にとても効果的なので、メタ次第で枚数が増える可能性もあると思います。

《パルン、ニヴ=ミゼット/Niv-Mizzet, Parun》

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こちらも青白コントロール、ジェスカイ、シミックフラッシュ等に強いカードです。カウンターされない能力は大変頼もしく、このカードだけで取ったゲームもいくつかありました。一般的には《僻境への脱出/Escape to the Wilds》をこの枠に入れているデッキが多いと思いますが、これまでの活躍度合いを考慮し、あえてこちらを採用しています。《発展+発破/Expansion+Explosion》が凄まじい効果になるため、是非一度お試しください。
ただ、メインに2枚は多いかもしれません。1枚を《否認/Negate》か、《神秘の論争/Mystical Dispute》に変えると安定度が増すと思います。

《否認/Negate》

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というわけでこちらのカード。1枚刺しでしたが、要所で《エンバレスの宝剣/Embercleave》や《残忍な騎士/Murderous Rider》をカウンターして大活躍でした。赤単のような高速のデッキが環境にほとんどおらず、無駄になることが少ないため、もう一枚あっても困ることは少ないでしょう。メイン、サイド合わせて4枚体制は必須だと思います。

サイドカードの選択理由とサイドボーディング

続いて、サイドボードの紹介をしたいと思います。

《夜群れの伏兵/Nightpack Ambusher》

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まずはこのポイントを覚えてください。
このデッキはサイド後、《夜群れの伏兵/Nightpack Ambusher》で勝つデッキに変化します。
最初は2枚から始めたのですが、あまりにも勝利貢献度が高いのでどんどん増えていきました。《発展+発破/Expansion+Explosion》を全部抜くこともあります。それだけこの狼は信頼性が高く、圧倒的なパワーを持っているのです。

(11月30日追記)
今回のような、純粋にクリーチャーで殴る以外のコンボデッキは複数の勝ち手段を用意しておくことが重要です。
私の方針はいつもこんな感じです。

・メインは決め技が成立する確率を最大限高める(キーカードを4枚ずつ使う、など)
・サイド後は、決め技と違う軸の勝ち手段を投入する

今回でいうと、《荒野の再生/Wilderness Reclamation》+《発展+発破/Expansion+Explosion》のコンボは強烈です。
対戦相手も、カウンターがメインに入っていなければこのコンボに対処することは難しいです。そのため主要なコンボパーツは4枚フル投入が必須だと考えています。

しかし、サイド後となると話は別で、相手もちゃんと対策カードを入れてきます。《強迫/Duress》、《否認/Negate》、《自然への回帰/Return to Nature》ですね。

《発展+発破/Expansion+Explosion》は膨大なマナがなければただの重いドロースペルです。6マナ払って2枚しか引けません笑
そのため、相手の対策カードに刺さりやすいコンボパーツを抜き、
それらの対策カードが効かない、《夜群れの伏兵/Nightpack Ambusher》で戦うプランに変化するわけです。

こちらのイン・アウトがわかっていると、相手も《否認/Negate》を入れてこなくなるなど、変な読みあいが発生するわけですが、、、笑
(ここまで追記)

《夜群れの伏兵/Nightpack Ambusher》に話を戻しましょう。
4マナ揃ったときに《荒野の再生/Wilderness Reclamation》をプレイし、土地を起こしてエンドします。そのあと、アンタップした4マナでできることと言えば《薬術師の眼識/Chemister's Insight》が定番でした。非常に良い流れではありますが、盤面に何の影響も与えないので相手からすると無害なアクションです。
ここが《夜群れの伏兵/Nightpack Ambusher》になると、相手に与えるプレッシャーはまったく別次元のものになります。そのターンのうちにインスタントで処理されなければ3/3の狼がおまけで付いてくるため、実質4マナ7/7クリーチャー。しかも放置すればどんどん増えます。
ターン終了時の誘発能力を解決して、狼トークンを出してから《荒野の再生/Wilderness Reclamation》で土地を起こせば呪文も使い放題。これほどデッキのコンセプトにマッチしたカードはないと思います。

《夜群れの伏兵/Nightpack Ambusher》の存在がばれても大丈夫。対戦相手の側から見ると、このカードを意識しながら戦うのは非常に難しくなります。最も分かりやすいのは5マナで《世界を揺るがす者、ニッサ/Nissa, Who Shakes the World》をプレイしたターンです。土地を3/3にするところまでは良いですが、攻撃していいのか非常に悩ましい状況に陥ります。こちらの手札に《夜群れの伏兵/Nightpack Ambusher》があってもなくても、勝手に悩んでくれます笑

というわけで、サイド後にこのカードを入れないマッチアップは今のところありません。予選を突破できたのは、このカードをサイドボードに4枚投入したからだと断言できます。

《否認/Negate》

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《荒野の再生》デッキは、メインサイド合わせて4枚採用するのが定番です。相手のカードを妨害するというよりも、自分の《荒野の再生》を通すために攻めで使うことが多いですね。コントロール系のデッキもそこそこ増えているので、いつも通りの活躍をしてくれました。

《神秘の論争/Mystical Dispute》

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本当は4枚にしたかったのですが、持っているはずのFoilの4枚目がどうしても見つからず、やむなく3枚にしました笑
こちらのターンエンドに出てくる《厚かましい借り手/Brazen Borrower》をカウンターしたり、5マナのときに《荒野の再生》を通したり、非常に使い勝手の良いカードです。使うのを我慢していると賞味期限が切れてしまうので、早めにプレイした方が良いと思います。

《覆いを割く者、ナーセット/Narset, Parter of Veils》

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《神秘の論争/Mystical Dispute》の4枚目・・・の代わりです笑
《創案の火/Fires of Invention》から出てくる《風の騎兵/Cavalier of Gales》を意識して入れました。《時を解す者、テフェリー/Teferi, Time Raveler》のドローを防ぐ意味もあって、悪くはないと思います。

ファイアーズに当たらなかったので、15枚の中で唯一、一度も使わなかったカードです。無事にFoilの4枚目が見つかりましたので、次からは《神秘の論争/Mystical Dispute》を2枚にします笑

《焦熱の竜火/Scorching Dragonfire》

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《溶岩コイル/Lava Coil》の方が良く使われていますが、今の環境で4点与えなければいけないクリーチャーは《探索する獣/Questing Beast》と《騒乱の落とし子/Spawn of Mayhem》ぐらいです。一方、インスタントであることは何倍も値打ちがあると思います。《溶岩コイル/Lava Coil》では、《大釜の使い魔/Cauldron Familiar》が食物トークンを食べて戦場に戻ってきたところを狙い撃ちできません。こちらのターンに打ち込んでも、《魔女のかまど/Witch's Oven》で逃げられてしまいます。
《真夜中の死神/Midnight Reaper》を含む複数のクリーチャーで攻撃されたときにも、先に《死神》を除去できるので大変便利です。

大会の始まる15分前まで2枚でしたが、3枚に増やして本当に良かったと思います。

《霊気の疾風/Aether Gust》

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環境が変わってメインには入れづらくなりましたが、その強さは実証済みです。《探索する獣/Questing Beast》に対するベストアンサーで、そのままライブラリーの底に沈んでいくことも良くあります。自分の《夜群れの伏兵/Nightpack Ambusher》や《荒野の再生/Wilderness Reclamation》を守ることも多いので、覚えておいてください。

続いて、デッキ別にサイドイン・アウトの説明をしていきます。

ゴルガリ・アドベンチャー(グルール、セレズニアも同様)

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アウト
1《薬術師の眼識/Chemister's Insight》
2《発展+発破/Expansion+Explosion》
2《神秘の論争/Mystical Dispute》
1《否認/Negate》
2《パルン、ニヴ=ミゼット/Niv-Mizzet, Parun》
2《厚かましい借り手/Brazen Borrower(ELD)》

イン
4《夜群れの伏兵/Nightpack Ambusher》
3《霊気の疾風/Aether Gust》
3《焦熱の竜火/Scorching Dragonfire》

概ね有利なマッチアップです。
割と展開が早いので、序盤を安定して乗り切るために《選択/Opt》は残します。《発展+発破/Expansion+Explosion》は2枚手札に溜まることが多かったので減量。
黒除去が入ってくる相手には、すぐ除去されてしまう《パルン、ニヴ=ミゼット/Niv-Mizzet, Parun》を抜きます。また、ブロッカーにならない《厚かましい借り手/Brazen Borrower》は《霊気の疾風/Aether Gust》と入れ替わるイメージです。

(11月28日変更)
《霊気の疾風/Aether Gust》は《打ち壊すブロントドン/Thrashing Brontodon》と《探索する獣/Questing Beast》のために使いましょう。

《エッジウォールの亭主/Edgewall Innkeeper》に対しては《砕骨の巨人/Bonecrusher Giant》を優先的に使い、次のターンに4/3としてプレイすると、《探索する獣/Questing Beast》の受けにもなるので良いと思います。
《エッジウォールの亭主/Edgewall Innkeeper》を《真夜中の騎士団/Order of Midnight》で拾われると面倒なので、もともとは《焦熱の竜火/Scorching Dragonfire》を優先的に使うプランでしたが、《悪ふざけの名人、ランクル/Rankle, Master of Pranks》がこのデッキにとって大きな脅威となりますので、《焦熱の竜火/Scorching Dragonfire》を温存した方が良いという考えになりました。(ここまで変更部分)

相手が3マナ立ててノーアクションだった場合は、高確率で《自然への回帰/Return to Nature》を持っています。《荒野の再生/Wilderness Reclamation》を持っていても張らずに我慢し、相手のターンエンドに《薬術師の眼識/Chemister's Insight》や《夜群れの伏兵/Nightpack Ambusher》をプレイして仕掛けるのがセオリーです。

ゴルガリ・サクリファイス(ジャンド、ラクドスも同様)

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アウト
1《選択/Opt》
1《薬術師の眼識/Chemister's Insight》
2《発展+発破/Expansion+Explosion》
2《神秘の論争/Mystical Dispute》
1《否認/Negate》
2《パルン、ニヴ=ミゼット/Niv-Mizzet, Parun》
2《厚かましい借り手/Brazen Borrower(ELD)》

イン
4《夜群れの伏兵/Nightpack Ambusher》
3《霊気の疾風/Aether Gust》
3《焦熱の竜火/Scorching Dragonfire》

まだ負けたことが無いので、かなり有利だと思います。アドベンチャー系よりも遅いので、こちらがコンボを成立させるまでの時間的余裕が大きいですね。
イン・アウトや基本の戦い方はアドベンチャー系と同じです。サクリファイス系特有のポイントは、《大釜の使い魔/Cauldron Familiar》を《焦熱の竜火/Scorching Dragonfire》で除去するタイミングぐらいですね。食物トークンが無いときに狙い撃ちしてください。

(11月28日追記)
最近はミラーマッチや《創案の火/Fires of Invention》、《荒野の再生/Wilderness Reclamation》を意識して、メインから《打ち壊すブロントドン/Thrashing Brontodon》が入ってくるパターンも出てきています。このデッキにとって無害な存在ではありませんが、もともとのデッキ相性が有利なので大きな影響は無いと考えます。
より勝率を高めるためには、《砕骨の巨人/Bonecrusher Giant》や《パルン、ニヴ=ミゼット/Niv-Mizzet, Parun》を少し削り、《厚かましい借り手/Brazen Borrower》や《霊気の疾風/Aether Gust》のメイン枚数を増やせば良いでしょう。

《荒野の再生/Wilderness Reclamation》が場に出てきた後にプレイされる《打ち壊すブロントドン/Thrashing Brontodon》は、4マナで4マナのカードを壊すソーサリーに近いため、戦線が拡大せず脅威では無いと考えます。
こちらはそのターンに《薬術師の眼識/Chemister's Insight》などをプレイして追加ドローが可能なので、アドバンテージを取ることができます。

《荒野の再生/Wilderness Reclamation》より先に、《打ち壊すブロントドン/Thrashing Brontodon》が場に出てくると少々やっかいですが、《砕骨の巨人/Bonecrusher Giant》、《炎の一掃/Flame Sweep》、《発展+発破/Expansion+Explosion》を組み合わせることで、他のクリーチャーもまとめて対処が可能です。

先日の予選で複数の黒緑サクリファイスと対戦しましたが、彼らが口を揃えて「ブロントドンが弱いんだよな、、、」とこぼしていたのが印象的でした。私もそう思っています。
一方、サイドから飛んでくる《自然への回帰/Return to Nature》は2マナで4マナのカードを壊すのでテンポアドバンテージが取れますし、構えるマナも少なくて良いので、戦線を広げることもできる優秀なスペルです。こちらは意識しておかないと、足元をすくわれる可能性があると思います。
(ここまで追記部分)

ジェスカイ《創案の火》

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(11月28日追記・変更)
<先手>
アウト
4《砕骨の巨人/Bonecrusher Giant》
2《発展+発破/Expansion+Explosion》
3《炎の一掃/Flame Sweep》

イン
4《夜群れの伏兵/Nightpack Ambusher》
3《否認/Negate》
1《神秘の論争/Mystical Dispute》
1《覆いを割く者、ナーセット/Narset, Parter of Veils》

<後手>
アウト
2《砕骨の巨人/Bonecrusher Giant》
2《発展+発破/Expansion+Explosion》
3《炎の一掃/Flame Sweep》
1《選択/Opt》
1《薬術師の眼識/Chemister's Insight》

イン
4《夜群れの伏兵/Nightpack Ambusher》
3《否認/Negate》
1《神秘の論争/Mystical Dispute》
1《覆いを割く者、ナーセット/Narset, Parter of Veils》

メイン戦は《時を解す者、テフェリー/Teferi, Time Raveler》が出てくるか、こないかだけの勝負です。1本目を落としても、2本目から取り返せますのでご安心を。
サイド後は全力でカウンターを投入します。《時を解す者、テフェリー/Teferi, Time Raveler》、《創案の火/Fires of Invention》を徹底的に妨害しましょう。相手も《神秘の論争/Mystical Dispute》で押し通そうとしてくるので注意してください。

こちらが後手の場合は、3ターン目に《軍勢の戦親分/Legion Warboss》が出てくることを考え、《砕骨の巨人/Bonecrusher Giant》をデッキに残しておいたほうが良いでしょう。
一方、先手の場合はこちらに3マナあるため、《神秘の論争/Mystical Dispute》が間に合いますし、相手側もフルタップ状態で《荒野の再生/Wilderness Reclamation》の着地を許すことになるので、プレイしづらいのではないかと思います。先手・後手でサイドボーディングが異なるのはこういった理由です。

《軍勢の戦親分/Legion Warboss》にしても、《創案の火/Fires of Invention》にしても、相手が先に動いてくると思いますので、対処した返しのターンに《荒野の再生/Wilderness Reclamation》を貼って、カウンターモードに入れば勝ちパターンです。《発展+発破/Expansion+Explosion》は重すぎて身動きがつきづらいため減らしています。(ここまで追記、変更)

青白コントロール

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アウト
4《砕骨の巨人/Bonecrusher Giant》
2《発展+発破/Expansion+Explosion》
3《炎の一掃/Flame Sweep》

イン
4《夜群れの伏兵/Nightpack Ambusher》
3《否認/Negate》
1《神秘の論争/Mystical Dispute》
1《覆いを割く者、ナーセット/Narset, Parter of Veils》

こちらもファイアーズと同じイン・アウトです。《時を解す者、テフェリー/Teferi, Time Raveler》をめぐる攻防が、そのままゲームの勝敗を決することになるでしょう。いきなり3ターン目にぶっ放してくる可能性は低いと思いますので、お互いカウンターを抱えてにらみ合い、という盤面になりがちです。こちらには大量の瞬足クリーチャーが控えていますので、どんどん展開して、マナと呪文を使わせましょう。そのうち《荒野の再生/Wilderness Reclamation》が通ります。

ティムール《荒野の再生》(ミラーマッチ)

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アウト
4《砕骨の巨人/Bonecrusher Giant》
1《発展+発破/Expansion+Explosion》
3《炎の一掃/Flame Sweep》
2《パルン、ニヴ=ミゼット/Niv-Mizzet, Parun》

イン
4《夜群れの伏兵/Nightpack Ambusher》
3《否認/Negate》
1《神秘の論争/Mystical Dispute》
3《霊気の疾風/Aether Gust》

意外かもしれませんが、このマッチアップでミゼット様は使わない方が良いです。確かにカウンターはされないものの、《霊気の疾風/Aether Gust》は食らいますので隙だらけになってしまいます。先ほどの青白と同様、瞬足で相手のターンエンドに仕掛けるのが効果的だと思います。

シミック・フラッシュ

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アウト
4《発展+発破/Expansion+Explosion》
1《薬術師の眼識/Chemister's Insight》
1《荒野の再生/Wilderness Reclamation》
1《炎の一掃/Flame Sweep》
1《選択/Opt》

イン
4《夜群れの伏兵/Nightpack Ambusher》
1《神秘の論争/Mystical Dispute》
3《霊気の疾風/Aether Gust》

《発展+発破/Expansion+Explosion》を全抜きする特殊なマッチアップです。とにかくこちらのメインフェイズにマナを使いたくないので、《荒野の再生/Wilderness Reclamation》も減らします。仕掛けるのをじっと我慢し、相手が《探索する獣/Questing Beast》などで押し込んでくる時を見計らってからプレイすれば十分だと思います。一度着地できれば勝利は目前ですので、我慢強くいきましょう。《神秘の論争/Mystical Dispute》が大活躍すると思います。

赤黒騎士

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2《選択/Opt》
1《薬術師の眼識/Chemister's Insight》
2《発展+発破/Expansion+Explosion》
2《神秘の論争/Mystical Dispute》
1《否認/Negate》
2《パルン、ニヴ=ミゼット/Niv-Mizzet, Parun》

イン
4《夜群れの伏兵/Nightpack Ambusher》
3《霊気の疾風/Aether Gust》
3《焦熱の竜火/Scorching Dragonfire》

ゴルガリ系とイン・アウトは同様ですが、《朽ちゆくレギサウルス/Rotting Regisaur》に対処できるカードが少なく、苦戦を強いられると思います。《厚かましい借り手/Brazen Borrower》は残しましょう。このかわいい恐竜だけでなく、《エンバレスの宝剣/Embercleave》に対する防御策としても有効です。

(11月30日追記)
ティムール・アドベンチャー
読者の方からご質問いただきましたので追記します。

アウト
3《炎の一掃/Flame Sweep》
2《選択/Opt》
1《薬術師の眼識/Chemister's Insight》
2《発展+発破/Expansion+Explosion》

*以下の3枚は《霊気の疾風/Aether Gust》と入れ替える枠です。
《霊気の疾風/Aether Gust》が弱ければ、残す方向で考えます。(十分に試せていませんのでここは脳内です。)
2《厚かましい借り手/Brazen Borrower》
1《パルン、ニヴ=ミゼット/Niv-Mizzet, Parun》

イン
3《否認/Negate》
1《神秘の論争/Mystical Dispute》
4《夜群れの伏兵/Nightpack Ambusher》
3《霊気の疾風/Aether Gust》

ティムールアドベンチャーは面白いデッキですね。
さすがミシックランク1位のデッキだな、と思います。

あのデッキは《願いのフェイ/Fae of Wishes》のおかげで柔軟性が高いものの、かなり展開はのんびりしている印象です。
《創案の火/Fires of Invention》と違って、《願いのフェイ/Fae of Wishes》をまともに4マナでプレイする必要があるため、その前後はスキが大きいですね。

メイン戦はとにかく全力でコンボ成立を目指して動けば良いと思います。
《厚かましい借り手/Brazen Borrower》は《荒野の再生/Wilderness Reclamation》を戻してきて面倒ですが、急速にライフを詰められる展開にはならないと思うので、貼り直してコンボ成立まで持っていく想定です。
もし、このデッキが急に増えて頻繁に当たるようであれば、《砕骨の巨人/Bonecrusher Giant》を2枚減らし《否認/Negate》、《神秘の論争/Mystical Dispute》を1枚ずつ足すと良くなると思います。

サイド後は、このデッキのメインエンジンである《幸運のクローバー/Lucky Clover》を徹底的に狙い撃ちします。
このカードが出た後に《豆の木の巨人/Beanstalk Giant》につながる展開は避けたいですね。

相手の妨害は《神秘の論争/Mystical Dispute》と《否認/Negate》がメインなので、カウンターされにくい《夜群れの伏兵/Nightpack Ambusher》をメインアタッカーに据えます。デッキに入っているすべてのカウンターでバックアップするプランが良く、《荒野の再生/Wilderness Reclamation》+《発展+発破/Expansion+Explosion》に頼る必要がないと思います。
《パルン、ニヴ=ミゼット/Niv-Mizzet, Parun》も良いのですが、相手の妨害スペルによって《荒野の再生/Wilderness Reclamation》が通りにくいという前提であれば、6マナフルタップするタイミングが少ないように感じます。
その点、相手のターンエンドに仕掛けられる《夜群れの伏兵/Nightpack Ambusher》の価値は大きいです。

《砕骨の巨人/Bonecrusher Giant》は、《エッジウォールの亭主/Edgewall Innkeeper》や《厚かましい借り手/Brazen Borrower》を討ち取りながら相手の巨人と相打ちを取るため、残しておいたほうが良いですね。
《否認/Negate》はすべての出来事に刺さるので、無条件で4枚とも使用します。
(ここまで追記)

最後に

以上、ティムール《荒野の再生》の紹介をしましたが、いかがだったでしょうか。現状、このデッキは最高に良い立ち位置にいると思います。対策が進むまでのわずかな時間ではありますが、確実に良い成果を出せると思いますので使い込んでいただけると嬉しいです。

ここまで読んでいただきありがとうございました。
記事についてのご質問、ご要望は、masashiro.41236@gmail.comまでいただけますと幸いです。

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