優しいSNS、Gravity(グラビティ)が人を惹きつける理由について考えてみた
株式会社Peer Lodge代表のまささいとうです。いいね機能がなく視聴回数が見えない、やさしい音声SNS「Peer Radio(ピアラジオ)」をつくっています。
Gravityというアプリが「優しいSNS」と謳っていて気になったので、色々使ってみました。
・プロフィール画像が自分で設定できない
・全員ほぼ匿名で、現実世界の地位などがアプリ内に反映されない
・フォロワーのみのタイムラインではなく、全てのユーザーの投稿が表示される新着タイムラインが存在
・「優しいSNS」と謳って集まったユーザーのため、批判や誹謗中傷などが現状起きていない
・リツイート機能がなく、拡散されて晒されるということが起きない
・ユーザー検索ができない(星のアイコンからランダムにユーザーを探すかタイムラインから出会うのみ)
という点がTwitterなどと異なる、テキストでコミュニーケーションが行われるSNSです。
ソーシャルネットワーキング部門上位ランクインしており、Clubhouseとはまた違った盛り上がりがあるんだなあ、ということで勉強になりました。
ClubhouseやDispoのようなテック界隈からの広がりではなく、インフルエンサーからマスへ一気にリーチして広がっているイメージ。
インフルエンサーマーケティングの方法としても学びが多いですが、サービスの中身に関しても学びになった点をまとめてみました。
性格診断テストによる不確定性の報酬
アプリ登録後に「ユング心理学に基づいた6問の性格診断テスト」というコンテンツを必ず受けることに。
占いや心理テストなどのコンテンツって、やっぱり人気ですよね。エムグラムみたいな。
不確定性の報酬を上手く利用しているように感じます。
アプリ内でもユーザー検索機能は存在せず、星のアイコンからランダムにユーザーを探せるようになっている点も、不確定性の報酬が上手く設計されている印象です。
SNSシェアしやすい
この性格診断結果は画像になっているので、SNSシェアしやすいというのも良い設計だなあ、と感じました。
ジャーナリングアプリの「muute」なども、ジャーナリングした内容自体ではなく、その結果の画像シェアによりSNS起点で広がっている印象があります。
投稿内容をシェアするのではなく、画像をシェアするという戦略は真似していきたいところです。
内在的性格は相互フォローにならないと見れない
性格診断には2種類の結果が存在するんですが、内的性格は相互フォローしないと確認できなくなっていて、フォローを促す施策になっています。
マイページからアクションを促す
アプリのメインの部分ではないですが、マイページでもユーザーへのアクションを促す、という点は真似るべき点も多いと感じました。
App Storeの評価に飛べるようになっていたり、
ご意見・ご要望を画像付きで投稿できるようになっていたり、
アプリの世界観を伝えるコンテンツがあったりする点などは、真似していきたいと感じました。
Gravityの定義する優しさとはなんだろうか
Gravity内では以下のような文面が紹介されており、この辺りが優しさとして定義されているように感じます。
共感しあえる人と繋がり、お互いに気持ちを打ち明けることができる新感覚のソーシャルアプリです。このアプリでは社会的立場や外見などは重要視されません。また、フォロワー数による影響力の差もないため、リラックスして自分の気持ちを打ち明けてください。
タイムラインを見ていると、コメントが付いている投稿はあまり存在しないものの、ユーザーの満足度は高いように感じます。
いいねだけでも、人は満足するのかもしれない。もしくは、コメントはなくても安心を感じる場所で投稿するだけで、人は満足するのかもしれない。
「安心」というのは「傷つく不安がなく、心が安らかな状態」を指し、
ユーザーの主観によって決まるものなので、
「優しいSNS」と場を定義し、ユーザーがそれを信じていれば、そこは安心な場所になり得るということかな、と感じました。
おわりに
いいね機能がなく視聴回数が見えない、やさしい音声SNS「Peer Radio(ピアラジオ)」をつくっています。
気になられた方おられましたら、よろしければユーザー登録いただけたら嬉しいです👏
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