見出し画像

アプリを継続的にユーザーに利用してもらうには?

株式会社Peer Lodge代表のまささいとうです。いいね機能がなく、視聴回数が見えない招待制の音声アプリ「Peer Radio(ピアラジオ)」をつくっています。

「アプリを継続的にユーザーに利用してもらうには?」というテーマについて色々と調べてみています。

これだけ沢山のアプリが世の中にあって資金を投下してユーザー定着を図っている中で「創業期のアプリが予算をかけずにユーザー定着を図っていくには?」というのはハードかつ面白い挑戦ですね。

このnoteでは、スマホアプリへのユーザー定着について、ざっくりとリサーチした概要をメモしていきます。

スマホアプリのリテンション率はどのくらいか

リテンション率 = 一定期間における「継続顧客数 ÷ 新規顧客数」

翌日リテンション率は、SNSカテゴリだと平均35.7%とのこと。ちなみにnote(ノート)だと、44.8%のようです。

半数以上のユーザーが、翌日には離脱してしまう。3日で約80%のユーザーが休眠状態に入ってしまう、とも言われているようです。

離脱を防ぐためには、対策が必須であると言えそうです。

そもそもユーザー定着しない要因

以下のような要因が上げられるようです。

①ユーザーに価値や使い方が伝わっていない
②前回の利用時に満足できる体験が得られなかった
③そもそも利用頻度の低い機能を提供している

①ユーザーに価値や使い方が伝わっていない

アプリやWebサービスで何ができるのか、どのような目的を達成でき、どのような価値が得られるのかを伝えられていない場合、ユーザーが離脱する可能性は高くなります。

また、上記を伝えられていても、期待している目的のゴールの到達可能な体験が提示できれいなければ、ユーザーは価値を体感できません。説明をしていても、手順が複雑すぎてユーザーが使いこなせていない場合もリテンションレートは低くなります。

②前回の利用時に満足できる体験が得られなかった

利用時のネガティブな体験はリテンションレートに大きく影響します。チュートリアルが長い、動作が遅い、クラッシュが多いなどが挙げられます。

また、ユーザーが期待している価値を感じられない場合もあります。例えば、ニュースアプリで興味のあるコンテンツと出会えない、ECサイトで欲しいと思える商品が見つからない場合、継続するモチベーションは下がります。

③そもそも利用頻度の低い機能を提供している

上記のいずれの要因にも当てはまらない場合、提供している機能の利用頻度が低い可能性があります。例えば、銀行アプリは、入出金の確認や振り込みなどの際に起動されるため、日常的に開く投資アプリと同期間で比較すると、当然リテンションレートは低くなります。その際は、利用頻度の高いユースケースを調査し、機能に盛り込む、あるいは利用頻度の低さを前提に計測期間を設定する必要があります。

対策として上げられる施策例

・プッシュ通知・アプリ内メッセージ

画像1

プッシュ通知は個人ごとにカスタマイズした送付を進められるようにしていきたい。プッシュ通知については別途リサーチ。

アプリ内メッセージは、チュートリアルの作成も含めて現状はほぼ表示が出来ていないので、今後検討進めたい。最適なチュートリアルに関しても別途リサーチ。

・メールでの連絡
プッシュ通知が無効になっている場合があるため、その際はメールにてユーザーと接点を持てるように。

・改善に関するアップグレードをユーザーに通知
定期的なアップデート、そしてその情報をユーザーに伝えていくことが重要。

・ディープリンク
WEBページを閲覧してもらい、アプリダウンロード済であればアプリへ、アプリ未ダウンロードであればアプリインストールという、獲得と定着のどちらもを満たせる施策。今後導入の方法を検討。

画像2

画像3

・ゲーミフィケーション的なトリガーの導入
ログインボーナスやバッジの導入などでユーザー定着を促す施策。今後検討していきたい。

各社の施策など

paters

初期に『「いいね」は気軽に送るもの』と知ってもらうためにも、新規ユーザーには『まずは挨拶がわりに「いいね」を送りましょう』とKARTEを使ってポップアップで提案しています。
今までにマッチングアプリを使ったことがあるかどうかで、ユーザーのアプリ内の行動は大きく変わります。経験者はこちらが何も言わずとも『いいね』を積極的に押しますが、初めての人は『そもそも「いいね」って何?』から始まるので、なかなか動き出せない。前者は基本的には見守るスタンスで、困ったときにだけサポートするほうがいいでしょうし、後者はより丁寧に寄り添う必要があります。同じ“新規ユーザー”でも一括りにせず、それぞれの学習度合いをベースに接客を変えていきたいです。
会員限定のイベントを開催しています。リアルな場で顔を合わせることで、『paters』にはどんなお相手が実際いるのか分かりますし、運営の顔も見えやすい。ユーザーからはアプリに対する生の声を聞けるので、サービスの改善にも役立てられます。最初は参加者が集まるのか、盛り上がるのかといった不安もありましたが、結果的にイベントの満足度も高く、定期開催を望む声をいただいたので安心しましたね。

クラシル

広告流入のユーザーには、流入元の広告で紹介した機能やレシピに早くたどり着けるよう設計しています。アプリを触らないことには定着率も満足度も上がらないので、LTVの向上につながるアクションをしているかも分析しますね。最初の体験が良ければ、たとえ途中で離脱しても、料理のニーズが高まるタイミングで戻ってきてくれる。いかに最初の体験を良くして、長期的なスパンで定着を促せるかが肝心です。
『クラシル』では、起動の頻度に応じて、提案する機能やレシピを変えています。起動頻度が高いユーザーは、どのようなライフスタイルを送っていて、どんなニーズを抱えているのか。一方、起動頻度が低いユーザーはどうかなどを日々考え、仮説を立てながら施策をまわしています。

GANMA!

アプリ内の人気作品を紹介するのはもちろん、トップページでは書店のマンガコーナー風に表紙を見やすく設置しています。すると、『ジャケ買い』感覚で読みたいマンガを見つけやすくなる。作品を読み始めてからは、機械学習から得た『このマンガを併読すれば継続率が上がる』というモデルケースをもとに、閲覧履歴に応じておすすめのマンガを自動的に提案しています。

参考リンク

おわりに

ユーザー定着に向けて、もう少し細かくリサーチを進め、自分たちのアプリでも色々施策を試していければと思います。改めてnoteにユーザー定着関連の記事を公開していきます。

--

いいね機能がなく、視聴回数が見えない招待制の音声アプリ「Peer Radio(ピアラジオ)」をつくっています。

気になられた方おられましたら、よろしければユーザー登録いただけたら嬉しいです👏

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?