ドル安と円安の共存

ドル円現在105.99〜106.00
予想レンジ105.50〜106.50
ゲストバルタリサーチ 花生浩介さん

ドル円は8月に入り大きく上昇して107円近辺まで戻したが、以外に107円台が重いと感じられその後は反落した。本日の東京市場も若干頭の重い展開が続くのではないかと思う。

キャ)ドル安はここまで続いて来たが、これからも続くと見ているか?

FRBが実質的なゼロ金利政策を採用したことから、金利差の観点から見ると、ドル安は構造的なものになったと思う。ドル安やドル金利の低下はアメリカ経済だけでなくマージング通貨高を通じて新興国経済の安定化に寄与してると思う。
例えばアジア株だが、3月以降大きくリバウンドして、(日経アジア300指数とナスダックの比較グラフ)御覧のナスダックと同じ様にリバウンド上昇を示している。アメリカ、新興国も政策的に艶やかなドル安は容認する可能性も高いと思う。

キャ)どうしてもドル安と聞くと円高かなと思うがドル安継続ということか?

ドル安継続、尚且つ円安も継続する。クロス円を見てみると、(ユーロ円のチャート)全般的に高値圏で推移しており、チャート的には上値余地があると思う、それを支えるのは堅調な市場センチメントであり、具体的に言えば予想を上回るアメリカの堅調な企業の決算や経済指標の存在があると思う。現在は株、債権、貴金属全ての資産価格が上がっているが、これが続く限り、クロス円の円安も続くと見ている。

キャ)株が高いと為替もという、株がある意味サポート要因になっているのか?

今回、金融当局というのは実態経済が回復するまで大規模な資金供給により株価を支えると、こういう新しい方法も採用した訳である。実はこれは2013年の黒田バズーカそのものなのだが、この方法は大きな成功をおさめて政策の正当性は証明されてる為、従って今回も株価は堅調なトレンドを維持するのではないかという風に思う。

キャ)当面のドル円のレンジ幅はどう考えるか?

コアレンジ105.00〜108.00?[聴き取れない部分あり]と思うが、ドル安が続いてる限り戻りは鈍いと思うし、105円台割れの可能性もあると思うが、ただしこれはいわゆる良いドル安の為、ドル安が株安を誘発する事も無ければ、ドル安がパニック的に加速する事も無いのではないかと思っている。