猪子山の円墳・山面古墳群を訪ねる

画像1 繖山の一帯には6世紀後半の円墳が180基以上確認されています。これは、そのうちの山面(猪子山)古墳群の23号墳です。山面古墳群では33基確認されていますが、金環・メノウ製勾玉・ガラス玉などが出土しているそうです。いずれも横穴式石室で,追葬が可能な構造になっており、23号墳の出入り口からは中の石室がよく見え、中は思ったより広い構造となっています。
画像2 ここは、JR能登川駅から7~8分の至近距離にあり、猪子山公園の登り口にあるため容易に見学場所までたどり着けます。上山天満天神社の鳥居をくぐってすぐにこの説明板が立っています。説明板から少し下ると23号墳です。
画像3 23号墳説明板の横に東近江トレイルの地図看板が立っています。ここはJR能登川駅と近江鉄道八日市駅を結ぶ「東近江トレイル」の登り口に位置します。地図看板は、昨年(2022)初めに、繖山に7本、箕作山に8本を実行委員会で立てたのですが、自然と歴史の宝庫であるこのコースにもぜひ挑戦していただきたいと思います。また、能登川駅を起点に北向観音・佐生日吉城址・善勝寺などを周遊するコースもあり半日もあれば歩けます。これから花の季節、一部山道もあるので装備・安全対策に留意して周回です。
画像4 23号墳から坂道を3~4分登ると14号墳にたどり着きます。繖山・箕作山には古墳のほか、観音寺城址や佐生日吉城址の石垣・太郎坊宮の夫婦岩・神々の巨石、そして山中にも大きな岩がゴロゴロとしています。これらは湖東流紋岩といわれるもので、「滋賀県の石」に指定されていますが、東近江地区一帯が7千年前の火山によるカルデラを形成していた名残だそうです。

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