東近江トレイル北端・「鷹の渡り」の定点調査が始まる

画像1 猪子山は、能登川駅から10分ほど歩いたところに聳えていますが、ここの山頂では9月5日から、今年も「野鳥の会」の人達によって「鷹の渡り」の定点調査が始まりました。広い道を歩いていくと、道のところどころに案内板が立っています。
画像2 猪子山は東近江トレイル繖山コースですが、山頂には北向岩屋十一面観音が祀られていて、麓から徒歩でゆっくり歩いても30分あれば頂上に到達します。 ここでは「野鳥の会」の人達が、双眼鏡・大きな望遠鏡・望遠カメラを構えて空を仰いで調査しておられます。また、休憩小屋には、鷹の写真やこれまでの調査結果も展示されています。
画像3 例年、11月初めまでの2か月間にわたって調査が行われ、期間中に北から南に渡っていくサシバ・ハチクマ・ノスリなど、毎年13.000羽ほど確認されていますが、昨年は9月20日(天候・晴)の2,841羽が最高だったそうです。
画像4 鷹は渡りの途中で気流をとらえて上昇し、風に乗って南へ飛んでいきますが、周回しながら気流をとらえて上昇する様子を「鷹柱」というのだそうです。天気の良い日には、運が良ければ「鷹柱」に遭遇できるかもしれません。もっと運が良ければ数十羽の鷹が舞う鷹柱の光景に出会えるかもしれません。(写真はサシバ・休憩小屋の写真)
画像5 「野鳥の会」の人達は、鷹が遠くに飛んでいても実に的確に見つけて、瞬時に鷹の種類を判別されます。望遠鏡や指さす方向を眺めますが、素人の私にはまったく見つけられないだけでなく、近づいてきても種別もまったく判別できません。しかし、頭上を飛んでいく姿を見つけると、何か得をした気分になります。そして、遠くまで飛んでいく鷹を応援したくなります。(写真はハチクマ・休憩小屋の写真)
画像6 眼下には、かつては1500㌶ほどの大中の湖、小中の湖がありましたが、食糧増産時代に干拓化され、今は稲作を中心に大規模な農業が営まれています。その一角には「伊庭内湖」があり、かつて広がっていた内湖の面影を残していますが、鷹が飛び立つ秋以降には、琵琶湖・各地の内湖・河川に北からマガモ、コハクチョウ、オオヒシクイなどが渡ってきて主役が変わります。毎年のことですが、実に楽しみな光景です。(写真はノスリ・休憩小屋の写真)

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