東近江トレイル・登山道整備中に「コウヤボウキ」を見つける 2022,10,15

画像1 コウヤボウキ(高野箒)はキク科の小低木ですが、東近江トレイル繖山コースの除草作業中に見つけたので、汗を拭きながら一息ついて鑑賞です。 「竹は籠の材料になり筍もとれる。果樹は実を売ることができるので、よからぬ利益が修行の邪魔になる。」ということで、弘法大使が高野山では竹や果樹を植えることを禁じました。このため、この茎を束ねて箒をつくったというのが名前の由来といわれています。
画像2 東近江トレイル実行委員会の構成団体・「きぬがさ山 里山に親しむ会」(ボランティア団体)会員10人が草刈機6台と除草処理の道具を持って繖山コースの地獄越峠(標高172m)へ登り、ここで休憩したのちに三角点(標高432m)まで1・2kmの除草作業です。 今回は東近江トレイル実行委員会のインスタグラム担当者(女性)が取材で同行、9時30分にいつも以上に張り切って作業を開始です。
画像3 「地獄越」は昔の幹線道路、旧能登川地区にあった港と旧五個荘地区を狭い山道で結んでいる「近江商人の道」でもありました。 この急坂を荷物担いで登るのが厳しいので地獄越といわれるようになったそうです。また、織田信長が足利義昭を奉じて京へ上洛する際に守護六角佐々木氏との間で観音寺城の戦いがありました。その時の主戦場は箕作城ですが、このあたりでも争いがあり、その様子が地獄のようだったことから、この名称になったともいわれています。
画像4 陽当りが良く風景が見通せる場所で休憩していると、多くの実を付けたウルシのような樹木に出会いました。葉軸にひれのような翼があるのが特徴で調べてみるとウルシ科のヌルデ。樹木から白い樹液を採取し器などの塗料として使ったことが名前の由来だそうですが、雌雄異株の落葉小高木で、いわゆるパイオニア種と呼ばれる先駆種です。この個体は多くの実を付けているので雌株です。ウルシほどではないようですが、樹液に触るとかぶれる恐れがあるので注意して観察です。
画像5 険しい急坂の途中に大きな岩が突き出ていて、見通しがよい展望所になっている場所があります。眼下には安土山・西の湖、遠くには八幡山・長命寺山、さらに向こうには比良山が見えます。足元に気を付けながら景色を楽しみ、少し休憩したあと作業に復帰です。
画像6 三角点(432m)付近まで作業をして、今春に立てた東近江トレイル地図看板の確認です。ここは分岐点でトレイルコースは左(東)へ進んで坂を下ると観音正寺・観音寺城址に至ります。右(西)に進むとすぐに三角点があり、三上山(432m)も見えます。そちらへ下ると桑実寺・安土城・安土城考古博物館に至ります。今回の作業はここまで。暑いなか3時間ほどの厳しい作業でした。少し休憩して草刈機担いで下山です。帰りは雑草雑木が整理され気持ちの良い下り道、多くの登山者にも出会いました。11月には繖山ミニツアーも予定しています。

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