ボルタンスキーは神話をつくりたい
国立新美術館でクリスチャン・ボルタンスキーの回顧展が行われています。現代アートを代表する芸術家の作品が観れるとあっては、この機を逃すわけにはいきません。
ボルタンスキーに限ったことではありませんが、現代アートというカテゴリーにおいてくっついて回るのが、作家のメッセージであり、問題提起であり、社会への提言といった一般的な「芸術」を超えた何かです。技術や美しさといった価値観を超えた、表現手段としてのアートがそこにはあります。
今回の展覧会に寄せたボルタンスキーからの言葉にあるように、来場者は彼の作品を観るというより、作品の内側に入り込んでいく、そんな空間が広がっています。空間、オブジェ、写真、映像、ボルタンスキーの作品は様々な形で観る側に「何か」を訴えかけてきます。ついには彼の生活、内側にすら招待を受ける作品も今回展示されています。
事前に作者が何を意図して作りあげたのか?それをしっかりと下調べをした上で展覧会を訪れた方が、鑑賞を楽しめるとことでしょう。または、作家の過去の作品、出自、もしくは彼が生きた時代を頭の片隅に入れてから行くというのもいいかもしれません。
写真撮影可のエリアも充実しているので、見終わった後でじっくり時間をかけて振り返ることができます。感想はまた今度。ではでは。
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