NHK 100分 de 名著 カール・マルクス『資本論』を読んで

先日拝読させて頂いた「人新世の「資本論」」の著者、斎藤幸平氏が解説する「NHK 100分 de 名著」のテキスト。

2/2に配信される、氏が講師を務めるNHKカルチャーの「【オンライン】2/2 マルクス「資本論」を読む」の受講を申し込んだので、予習として読んだ。

内容は斎藤氏の「人新世の「資本論」」のように、将来的な展望は具体的には書かれていないが、同じく資本論の重要性と面白さが分かり、「人新世の「資本論」」の予習的テキストにもりえる内容だった。

人間の自然への働きかけは、欠乏の充足と欲求だけでは満足せず、資本を増やすという、際限のない欲望が掻き立てられる。

そして人間自体がその欲望から生まれた「商品」の「価値」に振り回される、その終わり無き自動的で、半強制的な「運動」の歯車がが回り始める。

その歯車である労働者は、文字通り機械的な歯車に絡み取られ、思考停止を余儀なくされ、労働させられ続ける。

それは昔、チャップリンの「モダンタイム」で具現化される、はるか前から繰り返されている。とうとうその無限な欲望は有限な自然を蝕み、取り戻す事ができないところまで来た。

今こそ「構想と実行」を取り戻し、各人が自立し、共同し、「足るを知る」生き方を行い「脱成長」し、資本主義のシステムから脱却しなければならないだろう。

NHK 100分 de 名著 カール・マルクス『資本論』


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