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RPAとは?

RPAとは?メリットや事例まで分かりやすく紹介

<目次>
・まずRPAとは何か?
・RPAとAIの違いとは?
・RPAとExcelマクロの違いとは?
・RPAが普及した背景
・RPAを導入するメリット
・RPAを導入する上での注意点
・RPAを導入するのにかかる費用は?
・RPAを導入した事例

RPAとは何か?

RPAとは、Robotic Process Automation(ロボティックプロセスオートメーション)の略称で、ロボットによって業務を自動化できるシステムです。RPAは操作画面上で仕事の流れを一度登録するとロボットが業務を自動で処理します。

同じような入力や確認、集計作業など一定のルールにしたがって繰り返し行うような業務との相性がよいです。昨今は業務の効率化や生産性の向上に着手されており、積極的に導入する企業が増えています。

RPAとAIの違いとは?

AIは、人間と同様に処理を行えば行うほど、それらを基に学習して精度を上げていく分析能力を持ったシステムです。ChatGPTなどが例として挙げられます。
一方でRPAは、基本的に設定したルールに従い作業を実行するものであり、単純作業のみを自動化することができます。日々のルーチンワークについてはRPAで自動化することが可能です。

RPAとExcelのマクロの違いとは?

RPAと類似したもので業務を自動化するツールといえば、Excelのマクロ機能があります。
Excelのマクロ機能はExcelやOfficeのドキュメント内に限られるなど限定的です。

一方でRPAはデータ入力や自動計算、ファイルに対する変更、メール送信など、Excelのマクロ機能では対応できない機能にも対応可能で、より幅広い範囲の業務を自動化することができます。

RPAが普及した背景

RPAが普及した背景は主に以下の3つです。

1.労働人口が減少しているため

少子高齢化に伴い、どの業界でも人材確保が難しくなっているため、人手が足りない部分を解決する目的でRPAの導入が増えています。また、働き方改革により長時間労働を減らす等のために活用されています。

2.プログラミングの必要がないため

RPAは専門的な知識を要する高度なプログラミングが不要で、操作が可能です。そのため、RPAを操作するための専門スタッフを雇用するコストがかからず、既存スタッフへの専門的なIT教育も不要です。導入しやすく、運用しやすいこともRPA普及の要因といえます。

3.費用対効果が分かりやすいため

昨今では、業務にかけている時間の算出など数値としての見える化が進んでいます。業務を自動化する取り組みはRPAだけでなく、AI(人工知能)やIoT(モノのインターネット/Internet of Things)の分野でも進んでいます。

RPAはAIやIoTに比べて、費用対効果の良し悪しを判断しやすいといわれています。企業にとって費用対効果が高いことはメリットも大きいため、RPAが選ばれていると考えられます。

RPAを導入するメリット

1.人件費の削減と顧客満足度アップ

手作業のかかっていた人件費の削減に伴い、ロボットに自動で動いてもらうことで業務を効率化します。RPAは複雑な作業もミスなく実行できるため、対応スピードアップにより顧客満足度が上昇します。

2.稼働時間の確保と従業員のモチベーション向上

ロボットの自動化で24時間稼働可能なため、労働時間外でも作業を進められる。これまでの単純作業からやりがいのある仕事に振ることで従業員のモチベーションが向上します。

RPA導入時の注意点

1.費用対効果が高いとは限らない

導入時にはRPAツールの選定や指示書の作成、業務の洗い出しやといったコストが発生します。導入後にも、ロボットの作成や動作テストなどの作業が随時発生します。自社で導入しようとすると通常業務と並行して行うことは実現性が低く、外部の会社に開発を委託するケースも多々見られます。

また、RPAツール自体の開発に数百万円、年間運用費としても最低で数十万円がかかります。ロボットで自動化できる業務が少ないと、コストに見合った効果は得られない可能性があるでしょう。

2.リソース不足に陥りやすい

ロボットの作成にあたって、運用ルールの策定や操作方法の学習や説明も発生します。
結果として、自社の情シス担当者のリソースが不足し、なかなか運用するまでに至らない、時間を要するなどの恐れもあります。

3.導入後もメンテナンス・管理が必要になる

作成時に登録した業務しか行えないため、項目の変更やOS、ブラウザのバージョンアップにより動作しなくなる恐れがあります。そのため、変更点があった場合は随時修正する必要があるでしょう。

4.セキュリティリスクの増大する

RPA導入にはセキュリティリスクも伴います。たとえば、サイバー攻撃によってロボットが乗っ取られて不正なアクセスを行う、誤作動による想定外のトラブルなど、様々なリスクが想定されます。

RPAを導入するのにかかる費用は?

RPAの導入に際しては、ツールのライセンス費用、技術的なサポート、そのための研修などに費用がかかる場合もあります。最小規模から使い始めることを想定し、それら費用の合計相場は、概ね以下になっています。

RPAの開発運用とそのためのスキル習得をすべて自社で行う場合:5,000円~10万円
RPAの開発運用を社外のサポートを受けながら自社で行う場合:10~20万円程度
RPAを、すべて外部委託で開発運用する場合:100~200万円程度
別途かかる初期費用:0~70万円程度

RPAを導入した事例

生命保険:業務自動化により生産性が向上

生命保険会社では、近年の電子化に伴ったPCでの急激な業務増加によるタスクを解消したいニーズがありました。また、部署異動も積極的に行っているため、特定の業務や分野において専門的な職員がおらず、一業務にかかる作業時間が膨らみ育成にも時間を要するという課題がありました。

そこで現場の負担を解消すべく、保険の販売窓口やバックオフィス、資産運用部門、総務部門などを対象にRPAを導入します。RPAによって業務をボタン一つで完了できるようになり、育成が不要となったことで人件費の削減に成功しています。

小売業界:日時売上の集計処理時間を1/10に短縮

全国およそ100店舗のPOSシステムから届く売上速報値を、1、2名の担当者が日次で集計する業務にRPAを導入。従来手入力だったデータベースへの登録作業をRPAで自動化し、約10分の1まで処理時間を短縮させました。

RPA導入により手入力という業務から解放されただけでなく、大幅な処理速度アップも実現し、業務時間外対応から退勤時刻の前倒しを実現しました。

不動産業界:採用・人事労務の自動化で業務時間を削減

不動産業界のある企業の採用業務では、複数の求人サイトにログインして応募者情報を取得し、所定の条件を満たした応募者に日程案内のメールを送付しています。
〇〇社ではこの案内メールの送付と、参加と回答があった場合に承諾メールを返送するまでの作業を、RPAを導入することにより自動化しました。

また、専用のシステムで受信した人事労務関連の公文書データを取りまとめて顧客企業に報告する作業も自動化し、業務時間の削減を実現しています。


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