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スキルになるまでの4つの壁

部下の育成をしていく中で、スキルになるとか、スキルをつけたいとかという言葉をよく聞きます。

確かにスキルはとても大切なもので、これさえあれば転職しても成果は出せますし、誰かに取られるものでもないので一度身に付けたスキルは一生の財産になります。

僕も、お笑い芸人をしていたせいで26歳ではじめて就職したビハインドがありながらも、現在管理職として社内トップ売上の支店を作り上げるに至るまで、さまざまなスキルを身に付けました。

そして最近僕は、スキルを付けるためには乗り越えなければいけない「4つの壁」があるということに気づいたのです。

この記事では、「4つの壁」がどんなものなのかということと、その乗り越え方を、備忘録の意味も含めて書いていきます。

1つ目の壁「知る」

これはつまり、ソクラテスの「無知の知」のことです。

まずは自分にスキルがないことを知ることが、すべての始まりです。

そもそもそのスキルが、存在することすらわからない段階では、身に付けることは当然できませんよね。

この壁を乗り越えるために必要なことは、本やコラム、YouTubeなどで広く情報を収集すること。

また、多くの人と交流をすることで話を聴いたり、自分と比較してみたり、指摘してもらったりすること。

なるべく多くの情報に触れて、まずは自分にそのスキルが無いことを知りましょう。

2つ目の壁「考える」

1つ目の壁を突破し、自分にスキルが無いことを知りました。

次にある壁は、「どうすれば」そのスキルを身に付けることができるか、また「なぜ」そのスキルが自分にはないのか、ということを「考える」ことです。

この「考える」ことをしないと、次の壁である「やる」ことができても、効果的にスキルを得ることはできません。

お笑いで例えると、大喜利力をつけたければ「なぜ」自分は大喜利力が足りないのだろう?と考えることで原因を究明し、それを基に「どうすれば」大喜利力が身に付けられるだろう?と考えることで、その後の「やる」が活きてくるのです。

考えずに行動すると、それが的外れになってしまっていたり、行動しているうちにだんだんと目的がぶれるというようなことも起きます。

一般的によく言われる「考えすぎて行動ができない」のは最もよくないことですが、それと同じくらい「考えない」ことも、スキルを付けるプロセスでは良くないことだと認識しておきましょう。

この壁を乗り越えるコツは、「書くこと」です。

そのスキルについて思いつくままに書いても良いですし、ロジックツリー(樹形図)などを書いて原因追求や、方法の洗い出しをしても良いと思います。

考えるのが苦手な人こそ、その考えを視覚化し、深めていくことができる「書く」という方法を強くオススメします。

3つ目の壁「やる」

次の壁は、考えたことを「やる」こと。

いくら身に付けるための最適な方法を考えても、それを行動に移さなければ全く意味はありません。

僕が特にそうなのですが考えるところまでは順調にいっても、いざやろうと思うと急に面倒になったり、考えたことで満足してしまって行動に移せないことが良くあります。

この行動できないという壁は、100%自分の心の中にあります。

ということは、この壁を乗り越えるには考え方やマインドを変えれば良いのです。

まず大切なのは、この行動に移さなければ意味がないということや、自分が行動するときにブレーキがかかりやすい性質であるということを認識すること。

その次に、ほんの少しだけ行動すること。

例えば本を読むという行動をするなら、1ページだけ読むというように小さく始めることです。

少しだけでよいと思えば、行動する際のハードルが下がるので始めやすくなりますし、一度始めてしまえば不思議と辞めることの方がストレスになってきます。

小さく始めることで、この行動の壁を乗り越えていきましょう。

4つ目の壁「続ける」

この4つ目の壁が最後にして最強の壁です。

そしてこれができれば、確実にスキルになります。

続けることの重要性を表す言葉は、ざっと調べただけでも7つもありました。

「継続は力なり」

「雨だれ石を穿つ」

「千里の道も一歩から」

「石の上にも三年」

「塵も積もれば山となる」

「蟻の思いも天に届く」

「ローマは一日にして成らず」

また、偉人達も継続のたいせつさを説いた言葉を残しています。

「天才とは努力する凡才のことである(アルベルト・アインシュタイン)
「小さなことを重ねることが、とんでもないところに行くただ一つの道」(イチロー)
「継続した力こそが目標や願望を実現する鍵となる」(ナポレオン・ヒル)

スキルの難易度や向き不向きによって続けるべき期間は異なってきますが、僕の経験上でいえば、3年続けるとどこかでブレイクスルーが起きて、一生モノのスキルが得られるはずです。

しかし、きっとだれもが感じているこの継続の難しさ。

僕も部活はすべて3年続けることなく辞めてしまいましたし、大学を卒業するまで継続したといえることはありませんでした。

しかしそれからお笑い芸人を4年続けたことで継続の大切さに気付き、社会人になってからも筋トレを5年、週1冊読書は8年続けています。

その秘訣は、ずばり「習慣化」と「休憩」。

習慣化は、もともと自分が持っている習慣とくっつけてしまうことで、新しい習慣にすることができます。

例えば「入浴中に読書する」とか、「歯磨きしながらスクワットをする」というような要領ですね。

また休憩するという考え方をもっておくのもオススメです。

一日も休まず続けていたことであればあるほど、それができなかった日があると、それ以降急速にモチベーションが下がってしまうことがあります。

しかし、実際は一日くらいできなくてもそれ以降また再開すれば、目的の達成にほぼ影響はありません。

決めたことを少しくらいできなかったとしても、それを「休憩」としてとらえ、また再開することができればそれでOKです。

ストイックになりすぎて、逆にモチベーションを落とすことにならないようにしていきましょう。

4つの壁はどんどん薄くなる

この4つの壁の存在を知り、ひとつひとつ乗り越えていくことでどんどんこの壁は薄くなっていきます。

まずは簡単なことから始めて、この壁を薄くしてからだんだんスキルの難易度を上げていけば、気づいた時にはとんでもないところへ行けているはずです。

それではまた、とんでもないところで会いましょう。


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