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韓国大統領選直前情報

◎韓国大統領選挙直前情報
二日後(9日)に迫った韓国大統領選挙を目前に控えて政界は真っ暗闇だ。韓国には右派は分裂して国を滅ぼし、左派はウソで国を滅ぼすという言葉があると聞いた。選挙の結果次第によるが、いずれにしても亡国の道を歩んでいくのではないかと憂慮している。そもそも二人(李在明、尹 錫悦)の候補のタマ(素質)が悪すぎた。しかもそれに追い打ちをかけるように日本の無責任なマスコミ(特にテレビマスコミ)が一方的に検証なしの情報を垂れ流しにして、面白がっている。マスコミの矜持を全く感じられない。日韓関係に関しても、「尹錫悦候補は日韓関係を良好にする」「李在明候補が大統領になったら文政権よりも対日強硬路線をとる」といった論調だ。某元駐韓大使などが文在寅憎しなのか、テレビマスコミに呼ばれて個人的感情を吐露して出演料を稼いでいる。衆院議員を一度だけ務めて実業家に転じて投資活動に血道をあげている男がテレビ番組にレギュラー出演しているが、カンペなしには何も答えられないようだ。テレビの多くが野党「国民の力」の尹錫悦候補が一歩リード、李在明候補が猛追という分析をしているが、これすらも信頼できるか不明だ。韓国では投票日の5日前から二日間の事前投票が行われ、すでに30%以上が投票済みといわれる。この不在投票率も史上最大の数字だという。この不在投票の高さがどちらの候補に有利に働くのかは蓋をあけるまではわからない。昨年末までは「政権交代」というムードが流れていて、尹 錫悦有利とささやかれていた。さらに2016年から2017年にかけてのロウソク集会の主役ともいわれる若者層が文政権の政策(不動産対策の失敗、雇用状況の悪化など)に対する失望感から、文政権離れが始まったと言われる。しかし最近の世論調査をみると、若者層が強く尹錫悦候補を支持しているわけではないことがわかる。
文政権に対する失望感という言葉ばかりが一人歩きしているが、文政権支持率はレイムダックといわれても40%台を維持している。
二人の候補者を比較しても、有権者が候補者を尊敬したり、期待して支持しているようには見えない。日本のマスコミが「悪のなかでもマシな悪(ワル)を選ぶ選挙」などと揶揄しているようにどう考えても歴代の大統領選挙のなかでもレベルの低い選挙であることは間違いない。投票日直前にそれぞれの陣営で事件が起きている。李在明陣営では選対幹部を務めていた元国務総理(李洛淵)の秘書室長が電撃辞任して尹悦悦支持を宣言した。民主党党内の予備選挙での李在明陣営の汚いやり方に失望して、我慢に我慢を重ねた結果、民主党を捨てた形だ。この秘書室長は「腐ったリンゴ(李在明候補)は食べることができないが、熟していないリンゴ(尹錫烈候補)は熟すれば食べることができる」と言いきった。個人的な感想だが、李在明候補は数年前から「李在明を愛する会」(略称;イサモ)を作っていた。かつてノムヒョン氏がつくっていた「ノサモ」(ノムヒョンを愛する会)を真似た組織だ。城南市長時代や京幾道知事時代から培ってきた人脈や金脈を使ってタネをまいてきた。李洛淵元国務総理としても、まさか党内予備選で敗れるとは思っていなかったのではないか。民主党党内予備選では党員投票やモバイル投票、世論調査の三分野で実施された。地方党員大会では李在明候補に敗れても世論調査では圧倒的に李洛淵氏が優勢だった。党内予備選で得票率が50%を超えない場合には決戦投票を行うとい規定があったが、脱落した候補の得票数を算入するかどうかでもめた結果、算入しないことになったために李洛淵氏が敗退した。この後遺症が終盤戦まで尾を引いて、元秘書室長の離脱となったと言える。仮に李在明候補が当選しても李在明派と反李在明派の感情的対立はなかなか解消できないのではないか。2007年の大統領選挙では李明博候補が得票率で48%を獲得、民主党の流れを組む鄭東永候補の26%に圧勝した。当時、鄭東永陣営も分裂しており、鄭東永候補に入れるなら、他の候補に投票するという造反劇があった。このような造反劇が再び起きれば、李在明候補の大敗という場面もありうる。朴正煕大統領の次女で、朴槿恵前大統領の妹朴槿令が新韓半島党という政党をにわかに作り、大統領選出馬を宣言したが、案の定、3月2日には自身がコロナに感染したこと、李在明候補を支持することを宣言した。選対本部の顧問に就任したというニュースも流れている。彼女は朴正煕大統領の娘という肩書を使って韓国内外で寸借詐欺を重ねてきたことで知られており、韓国ではほとんど誰からも相手にされてこなかった。その詐欺師的女性が大統領選出馬を言い出した時から胡散臭いと感じていたが、出馬放棄までいくらか稼ぎ出したのだろうか。
もう一つ気になるのは昨年12月末、大統領特赦で釈放された朴槿恵前大統領の動向である。彼女は当初、二月上旬に治療中の三星病院を退院して、その直後に対国民メッセージを発表委する予定だった。担当の弁護士が韓国マスコミにブリーフィングをしていた。ところが投票日(3月9日)の二日前の時点でも一切沈黙を守っている。一部では妹の朴槿令が李在明を支持したのだから、当、然姉の朴槿恵も李在明を暗黙的に支持しているなどと分析しているムキもあるがトンチンカンも甚だしい。この姉妹は姉が大統領になる前から接触をしていない。姉は妹がろくでもない男とつきあい、寸借遍歴を重ねていることをつかんでいるから自分に接触することを禁じていた。朴槿恵が選挙前に何か、メッセージを発する可能性はないのではないか。彼女が何か発言すること自体、尹錫悦候補に不利になることはあきらかである。
保守陣営のなかでも最右翼といわれる「ウリ共和党」は朴槿恵前大統領に忠誠を誓っている政党(党員数50万人)だが、多くが政権交代を望んでいるが、「尹 錫悦を選ぶよりは李在明を選ぶ」と公言する人々も多い。
 尹 錫悦候補は全羅道票を意識して、民主化運動の聖地である518墓地や光州を訪れて金大中元大統領を称賛したり、していたが、2月中旬から民主化運動の幹部に対して、本人の了解なしに、一方的に「大統領選挙特別補佐官に任命する」という任命状を大量に送り付けていた。本人の了解も得ずに、紙爆弾のようなやり方に光州市民はいっせいに反発して名誉棄損で告発している。なりふりかまわないやり方はどっちもどっちだが、あまりにもレベルの低いやり方に金大中氏もあきれているのではないか。
今回は選挙権が18歳以上ということになり、若者の投票行動が注目されているが、ウクライナ戦争の行方にも韓国民は大きな関心をもっている。元海軍特殊戦団の兵士がウクライナ戦争に参戦すると宣言してすでに韓国を出たというニュースも流れたばかり。7日午前には民主党の宋ヨンキル代表がソウル市内で遊説中に暴漢に襲われて、頭部を強打されて出血するという事件がおきた。聖フランシス病院に搬送されたが、生命には以上がないようだ。
大統領選は終わるまで何が起きるかわからない。2002年の大統領選挙では盧武鉉候補を支持していた鄭夢準議員が選挙日前夜に突如支持を撤回するハプニングが起きた。しかし盧武鉉=ロムヒョン陣営が緊張して徹夜でSNSなどを駆使して当選につなげたというエピソードもある。選挙まで世論調査は公表できないが、若者層が李在明候補に動いているという情報もある。尹 錫悦候補に不安をもつ両親が息子や娘を説得しているというのだ。エリート大学であるソウル大学には民主化同門会という組織があり、ソウル大学出身の尹候補を支持するグループと李候補支持のグループに真っ二つに分かれているが、数日前にはソウル大学卒業生一万人署名運動を新聞に発表して反尹悦悦を鮮明にした。同じプライドの高い女子エリート大学の梨花女子大学卒業生の多くもも尹 錫悦候補の妻=キンゴニ(金健希)の学歴詐称事件や投資疑惑、義母の詐欺事件などのスキャンダルを嫌い、李在明候補支持に傾いているという情報がある。李在明では満足できないが、尹錫悦のようなアマチュアで、何をしでかすか、わからない人間よりはマシだという心理がどこまで働くかできまるのではないか。

wrote by masaki tachikawa


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