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山形市「ワイビズ」の売上支援コンサルティングについて

フジテレビのドキュメンタリーで、山形県山形市の「ワイビズ」が取り上げられていました。大変面白い内容でしたので共有します。

ワイビズはよろず支援拠点(中小機構)のような無料支援を行う機関ですが、売上支援に特化しているという特徴があります。

センター長の女性が、お金をできるだけかけずに成果を挙げるために、熱心かつ的確な支援を行なっているところに非常に感心しました。

事例1 独自製品のない乾物問屋

社員7名の乾物問屋の新商品開発を支援し、おじさんっぽくないおつまみ「脱おじシリーズ」をリリース。中身を変えずに新市場を開拓する、というのはマーケティングの実践例として素晴らしいですね。

事例2 コロナ禍で観光客が激減し地元客を狙うこんにゃく屋

こちらの会社は元々、観光客向けに地元名産のこんにゃくを販売していたので、商品のラインアップが土産物に偏っていたとのこと。観光客が戻らないなかで、地元客を開拓するため、こんにゃくの「低カロリー」という特徴。こんなに食べても100キロカロリー、というセットを作成したところ、ヒットしているとのことです。「健康に良い」くらいは素人でも思いつきますが、100キロカロリーという数字を明確に訴えたところが勘所かと思います。

事例3 「欠陥品」の新製品を「どこにもない菓子」として販売

老舗の羊羹屋さんの後継者が、若者を取込むために製品を開発。試行錯誤の末、果物を用いた見た目も美しい羊羹「kaju(カジュ)」の試作品まで漕ぎ着けたのですが、の羊羹は原料の特徴から、日を経るごとに見た目・食感が変わってしまうという「欠陥」がありました(品質には影響なし)。

この「欠陥」をワイビズのセンター長に相談したところ、センター長が「そんな和菓子は見たことがない、ワクワクする」という反応を示したとのことです。最終的には、「移ろいを楽しむ羊羹」というキャッチコピーで発売するに至りました。

この会社単独で取り組んでいたら、ボツになるか、見た目が変わらない方向に努力していたでしょうね。

ワイビズに継続的に相談している中小企業の方が「他の機関では、いきなり1,000万円のシステム投資を勧められたりして、目線が合わないことが何度もあった」と話されていたので、支援者としては他山の石としなければならないと感じました。

このような支援機関の仕組みは「ビズモデル」として、全国に20箇所以上あるそうです。地域ごとにどういう施策があるかは異なりますが、調べてみると思わぬ発見があるかもしれませんね。


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