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奇跡の教室と言う本を読んだ感想メモ

奇跡の教室と言う本を読んだ。この本は東大合格者を多数輩出する名門灘高校の伝説の先生の、伝説の授業のスタイルを紹介したものだ。

その先生とは橋本武先生。

灘高ではエチ先生というニックネームで呼ばれ、エチ先生のもとで生きる力を培った生徒は、東大の総長や神奈川県知事や阪急阪神グループの会長はじめ名だたるメンバー。

そのスタイルというのは、いわゆる詰め込み型の学習スタイルではなく、1冊の古典をじっくりと3年間かけて読み込むと言う一風変った方式。

しかしこれが実在な効果を出すのである。

本を読むとこの先生がどれだけ魅力的な先生かが、巣立ったそうそうたるメンバーの言葉からひしひしと伝わる。

1冊の古典を3年かけてじっくりと読み込むなんて非効率と一見思われる。しかしエチ先生はその古典文学の内容からどんどん横道にそれ、そこからいろんなことに発展させ生徒に内容を追従体験させる。

各章のタイトルそれぞれの生徒に考えさせ、皆で共有し最終的に合意を得て1つのタイトルを決めるなど非常に面白いディスカッションスタイルの授業。

エチ先生の授業を受けた生徒はみんな国語が大好きになってしまう。

この本の中で印象的だった先生の言葉は「国語はすべての教科の基本。学ぶ力の背骨なんです」。

国語力があるから数学や英語はじめいろんな学問が伸びるようになるのである。

僕は学生時代に国語が非常に苦手だったから、こんな先生に出会いたかった。古典なんて本当に大嫌いだった。今この年齢になって思うのは国語力がもっとあれば良かったなと思うことだ。

この本の中では、一流の作品をじっくりと読み込むことの大切さが繰り返し述べられている。スピードが重視される今の世の中からすると一見反する考え方がとても重要なことじゃないか。

先日、乱読のセレンディピティという本を読んだ感想をnoteで記したが、やはり速読など、重要な部分をスキャンするような読み方ではなく、1冊の本をじっくりと読んだり風のように読んだりすることって大切じゃないかと思った。

僕は今子供に、小林一茶の俳句や百人一首をよく音声で聞かせている。百人一首は意味はさっぱりわからないが、音から入ることってやっぱ重要じゃないかとこの本を読んで思った。

小林一茶の俳句は季節も感じられるし、身近な動物や生き物がたくさん登場するので追従体験にはもってこいだと感じた。このまま続けていこう。

橋本武先生が題材とした本は「銀の匙」。小学館文庫より橋本先生解説の本が出ていると言うのでこちらを買ってみて、自分でも子供に伝えられそうだったら子供が中学校になった位に読み聞かせてみたい。一緒に勉強してみたい。

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