物理苦手でも気象予報士試験に合格したい!#32 数値予報-15 長期予報

こんにちは、まさごんです。
気象予報士試験の合格を目指すべく、日々の勉強内容を記録しています。

勉強内容

今回は、季節予報で用いる天気図について学習します。この季節予報で用いる天気図には、主にある期間を平均した平均天気図を使用しています。
どうして長期予報では、平均天気図を用いるのでしょうか?

学習ポイント 平年偏差

季節予報では、短期や週間予報のように、小さな場の変化はあまり必要ではありません。それは季節予報が日々の天気ではなく、より長い期間の平均的な天候の状態を予報の対象にしているからです。

平均された天気図を使用することで、総観規模より大きな擾乱は除去され、大きな場の変化を見ることができます。

季節予報で用いる天気図には、平年偏差(平年となる数値からの差(偏り)のこと)が付け加えられています。天気図上で網かけ領域では不偏差(平年よりも数値が低い)、白抜き領域では正偏差(平年よりも数値が高い)となっています。

主となる天気図は500hPa高度場の平均天気図です。500hPaは地上から約5500mの高さにありますが、空気の層の寒暖によって、その高度は変化します。
暖かい空気は層厚が大きいので500hPa面の高度は高くなり、逆に冷たい空気は層厚が小さいので500hPa面の高度は低くなります。

これを平均天気図で見ると、不偏差になっているところは平年よりも500hPaの高度が低い場所を表していて、白抜きになっているところは平年よりも高度が高い場所を示しています。

天気図の中で日本付近に注目してみると、500hPa平均高度が日本の西側で低いとき(不偏差になっているとき)は西谷の流れ、東側で低いときは東谷の流れといいます。

西谷の場合、日本には平年よりも暖かく湿った南西の風が入り込みやすく、天気がぐずつく傾向にあります。また東谷では北西の風が入り込み、日本の東方海上で低気圧が発生しやすい環境になります。このため冬の日本海では雪が多く、太平洋側では雨量が少ない傾向にあります。

言葉だけでは伝わりにくいので、ヤフーニュースのリンクを引っ張ってきました。この中に、500hPaの高層天気図が載っています。
https://news.yahoo.co.jp/byline/katayamayukiko/20131125-00030042

気づいたこと

季節予報では、平均天気図の偏差を読み取る問題が出題されることがあります。日本を中心に偏差の位置関係をしっかり把握して問題を解きたいです。
次回は台風の予報について学習します。
ありがとうございました。

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