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物理苦手でも気象予報士試験に合格したい!#29 数値予報-12 局地予報

こんにちは、まさごんです。
気象予報士試験の合格を目指すべく、日々の勉強内容を記録しています。

勉強内容

前回まで学習してきた温帯低気圧は、数1000kmの規模でした。今回はメソスケール気象といって、空間スケール2〜2000kmの現象を詳しく見ていきます。

学習ポイント 集中豪雨

総観規模の気象現象は、数値予報の全球モデルによって予想を行っていました。しかし全球モデルは100km以下の現象を十分に表現できません。

メソスケール現象は総観規模の現象の中に含まれる、という包含関係にありますので、総観規模の天気図からどんなメソスケール現象が発生するのか?という潜在性を予測することができます。

このため、数時間先の気象は気象レーダー、アメダス、気象衛星画像などの最新情報をフル活用して予測されます。

メソスケール現象を正確に把握することで、短期・局地予報の精度を上げることができるのです。


ではメソスケールの現象のうち、今回は集中豪雨について詳しく学習します。

集中豪雨は狭い地域に短時間に大量の雨が降る現象です。その空間スケールは、一般に10kmから100km程度となっています。

集中豪雨は梅雨前線などの前線付近で発生したり、台風や太平洋高気圧の縁に沿って流れ込む湿った気流によっても発生します。
下層に湿潤な空気が継続的に供給され、大気が不安定な状態が維持されると、積乱雲が次々と発生して積乱雲群を作ります。これが集中豪雨を引き起こすのです。

集中豪雨を予測するのに非常に重要なポイントは地形です。
集中豪雨は規模が小さくても局地的に非常に強い降水現象が発生することがあります。山によって下層の空気が押し上げられ、強制的に上昇流ができることで積乱雲が発達しやすくなるのです。

このため、地形と下層の風向・風速との関係に着目し、降水現象を強化させる要因がないかを見極めることが、予測するためには必要となります。

また下層に湿度の高い空気が流入くることで、「下層ジェット」という強風帯が800hPaから700hPa付近で観測されることがあります。下層ジェットは湿度をたくさん含んでいるので、これが山にぶつかり上昇すると集中豪雨が発生します。

このように、地形と下層の風が集中豪雨を強化するため、集中豪雨の予想では湿潤大気の流入に加えて地形の影響を無視することはできません。

気づいたこと

メソスケール現象には、集中豪雨以外にも大雪、北東気流、梅雨前線、雷雲などがあり、試験ではこれらの原理や予測する上でのポイントを問う問題が多数出題されます。
引き続き明日もメソスケール現象について学習します。明日は降雪、日本海沿いに冬に豪雪が起きる原理を学習します。
ありがとうございました。

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