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音だけで伝わるものを考えよう

スタンドエフエムで1年半以上ラジオを続けています。
取り組みの中で痛感すること。
それは、ラジオって、とても難しいということです。

一番の難点は視覚を使えないこと

普段、SEや講師の仕事をしている私にとっては、視覚情報というのは最も頼りにすることです。特に図表はキーとなるものです。
百聞は一見に如かず。
正にその通りだと感じるのです。

二番目は、戻れないこと

英語のリスニングを苦手としている人は、実感しているかと思います。
ラジオも同様で「前に戻って」ということができないのです。
同じこと再三話すのは、伝達能力が低いと等価に思えてくるわけです。

三番目は、話すペースや、話し方

あまりに速すぎてもだめだし、遅すぎるのもよくない。
そう思っています。
話し方については、私は大阪弁しか使えないということに多少のコンプレックスがあります。
多くの方にとって耳障りが悪いのではないかと考えながらしゃべっているのです。
そして講師を長くしていると、どうしても説明が多くなってしまうという傾向もあります。

しかし、これらを逆手にとって魅力的なコンテンツを作れるのではないかとも考えるのです。

まずは、視覚情報がないということを利用

例えば、情景や様子を言葉だけで伝えようとする場合。
誰もが表現の工夫をしたり、言い回しを変えたりすることでしょう。
リスナーが場面を脳内に展開できるように言葉と表現を吟味します。
うまくいけば、視覚情報が遮断されていることをメリットにすることも可能ではないでしょうか。

小説はその最たる例かもしれませんね。
文字だけで読者に想像させるために、作者は様々な工夫をします。
読者はまるでそこに居合わせているかのように感じ、映像を頭で展開するわけです。
これをラジオで実現するための工夫が大切なのかもしれません。

他にも効果音や音楽などの音の力を借りる方法もあります。
場のつなぎや雰囲気の醸成などに有効だと思っています。
スタエフの発信者の多くの方がBGMを流しっぱなしにしていますが、もう少し有効な方法はないものかと考えています。

次に戻れないことを利用

例えば、小学生の頃にはやったクイズを例にとります。

バスに乗客が5人乗っています。
次のバス停で、3人乗って、1人降りました。
次のバス停では、4人乗って、降りた人はいませんでした。
さらに次のバス停では……
とたくさんのバス停を通過させ、最後に

「さて、バス停はいくつあったでしょう」と質問するのです。

どうでしょう。戻れないことを逆手に取れていますよね。

聞いている側はほとんどの人は、乗降客の数に注意を払います。
バス停の数は頭にないわけです。

三つ目 話すペースや話し方を利用

よくあるのが「方言講座」ですね。

大阪弁を逆手に取ります。

例えば定番中の定番「なんでやねん」一つとっても、関西人以外は正確なイントネーションで言えません。
ラジオなら、イントネーションの細かい部分まで伝えることができます。

英語をはじめとする言語講座が長年ラジオでも通用している理由と同じようなことかもしれません。

大阪弁のイントネーションを完璧にマスターできれば、チャウチャウ犬の話も容易です。

いまだに暗中模索ですが、ラジオでしかできなことも、まだまだたくさんありそうです。



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