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フェスティバルの素晴しさは、参加する人々の人生が交差することの美しさにあるのだと、僕は思う。

年をまたいでしまいましたが、
この話を書かずして2019年は締め括れないし、
新しい年もやってこないと考えていた話があります。

ご存知のない方のために、、、
僕はイベントのプロデュースを仕事にしていて、中でもageHaでやっているハンガリーの巨大音楽フェスティバル・OZORAを日本に紹介するイベントは1月18日の開催で6年目を迎えます。

OZORA Festival official
https://www.youtube.com/channel/UCsgcXbjl1R2oPuVUhBn3lQQ

OZORA Tokyo 2020 特設サイト
https://www.tokyo.ozorafestival.eu/

振り返ると、2019年の最も強烈で美しい思い出は、そんなOZORAの最終日に聴いたPerfect StrangerのDJセットでした。

それは何故か???

OZORAで毎年プレイし続けているPerfect Stranger。
しかし、なぜか2019年のOZORAにはラインナップされておらず、僕ら夫婦は落胆していました。

けれど、そんな年もあるだろう。。。
「今年はRainbow Serpentでも聴けたし、11月のLAでも聴けるからいいか。。。」そんなことを思いつつ、、、

フェスティバルも中日を過ぎた頃。
僕らがOZORAのアーティストエリアで過ごしていると、
ふらりと現れたのは、そこに居るはずのないPerfect Strangerでした。

「なんで居るの!!??」

でもその瞬間、すぐにその意味を理解しました。

2019年のOZORA最終日。
いつものOZORAであれば18:00ぐらいから大トリのアーティストが出てきて、夕焼けとともにフェスティバルが終わる。それなのに2019年の最終日は13:30からのREGANで終わるタイムテーブルになっていた。

「そんなわけない。」
「絶対に誰かシークレットゲストを隠してるな。。。」

僕らはそう思っていたし、、、
それが誰なんだろう?と、OZORAに行く前からみんなで話したり、妄想したりしていたのです。

そこに現れたYuli。ことPerfect Stranger。

Yuliに駆け寄る僕。
僕に気づいたYuliが「シーっ。」口に人差指を立てて、目で笑う。

「まさか!!?? 信じられない!!!!!!!」

彼は僕ら夫婦が5年前に結婚した時の結婚パーティーのDJで、僕らはそれを決めるまでの間に幾晩も幾晩も、様々なDJのMIXを聴きまくって、Perfect StrangerのMIXを端から端まで聴きまくって、彼を呼ぶことに決めた。という経緯があります。そして今や、家族のように慕っている彼が目の前にいる。

数万人が集まる巨大音楽フェスティバルの最終日。大トリのシークレットゲストとして自分の結婚パーティーのDJがプレイする。そんなことが起こり得ると、想像つきますか???


最終日。
僕はいつも抱えているカメラをほったらかして、ただ楽しむことにしました。

長いような、短いような、不思議な1日だったと思います。


夕日に染まる丘でPerfect Strangerを聴きながら踊り、少し腰を下ろして話をしていると、僕らの隣にとても雰囲気のいいカップルが、優しげな顔をしてフロアを眺めていました。

僕は彼の方に話しかけました。
「君たちは結婚しているの?」

「いや、まだなんだよ。」

少し自信なさげに答える彼の向こう側から、彼女が僕の方を向いて、少し照れながらこう応えました。
「私はいつでも大丈夫なのよ。」

僕は笑って続けました。
「今、プレイしているDJを知っている!?」

「いや知らないよ。」

「実は、僕は東京でプロモーターをしていて、日本にOZORAを紹介するパーティーを作っているんだ。」
「そして、今あそこでプレイしているのは、僕ら2人が5年前に結婚した時の結婚パーティーのDJで、彼の名前はPerfect Stranger。」

彼と彼女は目を丸くして驚いてくれました。
「すごい!! もう一度名前を教えて!!」
「とても美しい音楽だね。なんて美しいんだろうか。。。」


「君たちもとても美しいよ。きっと幸せになる。」


あの光景を僕は一生忘れることはないと思います。


そして、シークレットゲストに、集客目的とか、分かりやすい驚きとかそういうことではなくて、Perfect StrangerをブッキングするというOZORAの人々のセンスに感服したし、より強く、自分がOZORAの一部になったことを感じたのでした。


フェスティバルの素晴しさは、参加する人々の人生が交差することの美しさにあるのだと、僕は思っています。

それぞれの人々が人生の大切な時間を過ごすために、ここに集ってきている。その想いが、そのことへの想像力と敬意と、愛情がこの空間を作っている。

僕のOZORAは6年目を迎えて尚、過去最高の体験でした。

ここでは書ききれないほどの笑いと、喜びと、刺激と、沢山の大切なものを受け取りました。


そんな特別なOZORAを、東京のみんなとシェアできるパーティー。
OZORA One Day in Tokyoがもうすぐやってきます。
みんながその日も、最高の時間を過ごして、良い一年のスタートになれるよう。感謝を込めて、ベストを尽くしたいと思います。


ということで、、、明けましておめでとうございます。

2020年。
みなさんにより多くの暖かな光が届きますように。。。

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Photo by Christophe Renodeyn
a.k.a Shoot your shot photography
https://www.facebook.com/shootyourshot.photography/

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