SECカーボン株(5304)
SECカーボン株に投資しています。自分は基本的にはインデックス投資ですが、一部でいくつかの個別株に投資しており、その中の一つになります。インデックスを大きく上回るのリターンが期待できるものを選んでいます。インデックスと同程度の期待リターンなら、優良銘柄であっても個別株投資は意味がないと考えています。
この銘柄は上がり下がりの激しい銘柄なので、購入と売却のタイミングを見計らうのがとても大事になります。業績は黒鉛電極の市況に大きく左右されます。その黒鉛電極の市況は、鉄鋼業界の市況に大きく左右されます。正確には黒鉛電極を使用する電炉業界ですが、世界の鉄鋼生産の50%を占める中国の、CO2対策による、高炉での鉄鋼の減産政策により、今後は電炉需要が徐々に伸びていく見込みで、それに合わせて黒鉛電極の市況も大きく改善すると考えています。
中国以外での脱炭素社会に向けての各国の取り組みも追い風になります。国内では鉄鋼業界が製造業のCO2排出量の約4割を占めており、その削減が急務となっています。2021年2月15日には鉄鋼連盟(鉄連)が2050年にCO2排出量を実質ゼロとする目標を発表しました。このため鉄鋼大手は脱炭素を進めており、CO2排出量が高炉を大きく下回る電炉の拡充に取り組んでいます。最大手の新日鉄は年間の粗鋼生産能力400万トンと高炉に匹敵する規模の電炉を30年までに国内の製鉄所に建設する予定です。
2021年4月に黒鉛電極の値上がりトレンドへの転換を確認し、投資開始しました。1年~最大2年の保有で2022年度中より売却を開始します。売却まで以下の状況を注視しています。
< リスク風要因 >
・新技術の水素還元製鉄が一気に普及し、電炉の需要が減少することですが、すぐには起きないので、あと数年は大丈夫でしょう。
・中国国内の黒鉛電極メーカーの増産。2020年に電極の価格が大きく値下がりしたため、新規参入が止まりました。再度の参入が2021年後半から始まるとしても2022年は需給のひっ迫は起こるのではないかと考えます。
< 黒鉛電極の市況分析の情報元 >
昭和電工 / 東海カーボンのニュース/決算発表
日本の黒鉛電極の大手はこの二社になりますので、これら会社の決算発表での見通しをよくチェックしています。SECカーボン自体は決算発表で詳細な市況分析や見通しを発表しないです。。。おそらく中小企業で人手がいないのでそこまでリソースをかける気がないのでしょう。日本カーボンも同業ですが、こちらも同規模で決算発表での市況分析や見通しはとてもしょぼいです。
新日鉄やJFEの決算発表
黒鉛電極の需要は鉄鋼業界に大きく左右されます。鉄鋼の需要の世界的な傾向を見るために新日鉄やJFEなどのメジャープレイヤーの決算発表をチェックします。特に新日鉄は分析好きな会社なので、決算発表資料はとても参考になります。
海外大手の株価と決算
海外での競合大手はGrafTech International(米国)、HEG Limited(インド)、Jilin Carbon(中国)などになります。これらの決算書をチェックします。
海外ニュース
黒鉛電極の世界的な市況はニュースになることが多くないので、日本だけでなく、世界のニュースも確認します。今年私がSECカーボンへの投資を決めた一つの決めてもインドと中国のニュースで黒鉛電極が値上がりはじめているとの記事を読んだためです。
中国黒鉛電極の価格推移チャート
以下のサイトで最近の中国での黒鉛電極の市況を確認することができます。
https://www.metal.com/Silicon/202004200012
その他
以下の中国のDanCrabonとAo Hui Carbon いうメーカーのサイトは市場分析などが英語で掲載されておりとても参考になります。
DanCrabon
https://www.dancarbon.com/q/graphite-electrode/graphite-electrodes-china-264.html
Ao Hui Carbon
https://www.aohuicorp.com/news
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