令和5年度春期の応用情報技術者試験の受験記録と今後の対策について

結論

  • 午前問題

    • いつもより難しかった。

    • 今後の対策は、例年と変わらず過去問演習が重要。

  • 午後問題

    • プログラミングを除き、全体的に解きやすい問題が多かった。

    • 午前同様、過去問演習が重要。

    • コツは、回答が問題文中の条件を根拠とできているかを意識すること。

令和5年度春期の応用情報技術者試験について

午前の所感

例年より難易度高めという印象でした。過去問と似た問題もちらほら出題されていましたが、新しい問題も多かったです。去年(令和4年度春期)にネットワークスペシャリストの午前1を受けたのですが、それと比較しても今回のほうが難しかったかなという感触でした。

といいつつ、じっくり考えたら答えが出る問題もあったかなという印象です。例えば、以下問題です。

問4 ドップラー効果を応用したセンサーで測定できるものはどれか。
ア 血中酸素飽和度
イ 血糖値
ウ 血流量
エ 体内水分量

ドップラー効果なんて情報分野と関係ない、と感じましたが、ドップラー効果とはなんぞやというのを思い出します。ドップラー効果は、波を出す物体が移動すると観測できる周波数が実際の周波数と異なる現象です。サイレンが鳴っている救急車が通り過ぎると音の高さが変化するというのが例として有名です。これを踏まえると、移動に関係するものが答えになるんじゃないかと推測を立てることができます。回答のア~エの中で、動いてるものはウの血流量だからこれが答えかな、という感じです。

一方、純粋な知識問題もあったので、知らない場合はカンで答えていました。例えば、以下の問題です。

問23 車の自動運転に使われるセンサーの一つであるLiDARの説明として、適切なものはどれか。
ア 超音波を送出し、その反射波を測定することによって、対象物の有無の検知及び対象物までの距離の計測を行う。
イ 道路の幅及び車線は無限遠の地平線で一点(消失点)に収束する、という遠近法の原理を利用して、対象物までの距離を計測する。
ウ ミリ波帯の電磁波を創出し、その反射はを測定することによって、対象物の有無の検知及び対象物までの距離の計測を行う。
エ レーザー光をパルス状に照射し、その反射光を測定することによって、対象物の方向、距離及び形状を計測する。

LiDARは全く知りませんでした。。

午前の今後の対策について

応用情報技術者試験の対策は、過去問演習が重要というのが定石となっています。というのも、同じ問題が使い回されることが例年多いからです。この定石に従い、過去問と同じ問題が多く出ると信じて試験に臨むとびっくりしたかもしれないです。といいつつも、傾向が完全に一新されているというわけでもなく、例年よく出題される問題もあったのは間違いないです。なので、今までの定石通り過去問演習をしっかり行い、定番問題は確実に取れるようにするというのが対策として今後も重要になると思います(上記のLiDARのような問題にまで意識を広げていると、対策範囲が非常に広くなってどうしようもないので。。。)。直近10回分程度を解いておくと安心かなと思います。ただ、答えだけ覚えていても応用が効かないので、そもそもそれぞれの選択肢はどういう内容なのか、といったことについても理解できるといいかなと思います。

午後の所感

私の場合、午後は以下を解きました。

  • セキュリティ(必須)

  • プログラミング

  • システムアーキテクチャ

  • 組み込みシステム開発

  • 情報システム開発

上記のうち、セキュリティ、システムアーキテクチャ、情報システム開発は比較的手をつけやすかったかと思います。特に、固有名詞こそ出ていないものの、情報システム開発はGitについての問題だったので、Gitを普段から扱っていると非常に解きやすかったと思います。

組み込みシステム開発は、問1がやや突っ込んできたことを問うてきたなという印象でしたが、それ以外は全体的に解きやすかったと感じています(問1関連の話が問題文後半により具体的に載っていたので、一旦問題文全体を読めているとスムーズに解けたかもしれません)。私は、一番最後の問題だけ答えがぱっと出てこず、時間もなかったので空白で出しました…

一方、プログラミングが上記の中で一番むずかしいと感じました。まず、説明されているアルゴリズムについて自分の中で腹落ちするのに時間がかかりました。その後の穴埋めも、埋めたものが本当に合っているかというのをじっくり考えないと罠にハマるという印象でした。

具体的には、穴埋めで関数を使うときに、引数として与える値の型が合っているかということをしっかり確認する必要があります。自分の場合、穴埋めで使いたい関数が取る引数の型は構造体となっていたのですが、最初は配列を与えていました…

午後の今後の対策について

試験日までの午後問題の対策は、過去問演習を中心に進めていました。午前は問題の使い回しが多いという理由で過去問演習が非常に重要になりますが、午後は問題の使い回しが午前ほど多くないので、午後はそういう観点では過去問の答えだけ覚えてもあまり意味がないかなと思っています。

しかし、午後問題もある程度は過去問を解いておくのがいいと思っています。その目的としては、午後問題の解く上での考え方を身に着けることにあります。午後問題の特徴として、問題文に記載されている条件を回答の根拠とさせる傾向にあります。したがって、問題文中の条件をもとに回答できているか、という意識が重要となります。その意識を身につけるため、過去問対策が有用です。個人的には、直近5年分程度を目安にするといいかなと思います。ただ、5年という数字はあくまでも目安なので、5年分より少ない回数の演習で意識が掴めた、と感じるなら、そこまで多く解かなくてもよいと思います。逆もしかりです。手応えを掴めるようになるまで過去問を解き続けるべきかなと思います。


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