花は花
花は花
想いの数だけ 花よ咲け
我が想いよ 花となれ
そう こんな花がよい
心の臓から滴れる
鮮血色した花びらの
姿も 形も おどろしい
葉は花を 花は葉を
想うも相見ることのない
曼珠沙華の花がよい
そして
清楚可憐な純白の
そよ吹く風に
身を震わせ 小刻みに
音なき音 さえずり奏でる
鈴蘭花
そして
望月の夜の夢枕
青い光射し入るように
尽きることなく 蜜を噴く
とりかぶとの花がよい
求めてやまぬ
想いよ
花となれ
この手届かぬならば
花となり
そして
散れ
月影映える湖の底へ
投じた想い
花となれ
罪も 罰も 花となれ
人を殺める毒 を持つ
そんな花でも
花は花
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