2019ベガルタ戦績

とっくに2020シーズンが始まりましたがお構いなしに2019シーズンを振り返ります。
今季はとても苦しみましたが終わってみれば前年と同じ11位。勝ち点団子状態が故の結果ではあるが不思議なシーズンになりました。
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2017-18サッカーの核をになう2人の選手(野津田・奥埜)が抜けたことによりどんな戦術になるかと思われたが2人と同じタイプの選手の加入はなく、おまけに核になり得る椎橋が直前で離脱したことでビルドアップ戦術はスタートからつまづく。
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1節(2/23H)浦和(0△0) 椎橋直前に離脱。343、CB:平岡,大岩,永戸、FW:ハモン,石原,長沢
 椎橋直前に怪我で離脱。兵藤長沢ハモン先発、永戸LCBの343。控えにシマオ崇兆海夏。
 ボール繋がらず。中抜きで前線に送るが収まらず。後半終始押し込まれる。
 なんとかやり繰りしたような印象。ダイナモ2人が抜けて椎橋も不在では致し方なし。
2節(3/2A)横浜FM(1●2) いきなりのマリノス。352、CB:平岡,大岩,永戸、FW:石原,長沢
 ハモン→シマオ。控えに崇兆道渕。まだマリノスと戦う準備ができていないのに。
 立ち上がりはいい攻撃ができたがそこから終始押し込まれ、またも前線に収まらず。
 後半多少無理をして攻め込むが実らず。が、昨年を見ればこのスコアで終えたのは進化。
(ル)GS01(3/6A)鳥栖(3○1) アピールの場。343、CB:照山,常田,ジョンヤ、FW:海夏,アベタク,ジャメ
 スタメンはリーグ戦の控えとベンチ外メンバー。
 ルヴァンではあるがとても素晴らしい動き。終始自分たちのペースで試合を進める。
 特にジョンヤ常田照山のDF陣の攻撃時の動きが素晴らしい。海夏の動きも光る。
3節(3/10H)神戸(1●3) そして神戸。352、CB:平岡,大岩,永戸、FW:石原,アベタク,ジャメ
 前節から富田関口長沢→崇兆アベタクジャメの343。ルヴァンの結果を受けてのメンバー。シマオが実力の片鱗を見せる。前半はほぼ互角で十分勝ち目があったが後半頭の失点以降、守備が崩され始める。前半の攻撃はとても面白いものがあった。ダンシマオが大活躍する展開になった。若手加入メンバーでは崇兆が最も早くスタメンを掴む。アベタクとの連携も良かった。
(ル)GS02(3/13H)F東(2○1) メンバー入れ替わる。343、CB:照山,常田,ジョンヤ、FW:海夏,梁,長沢
 富田関口長沢がそのままルヴァンのスタメンに。
 メンツ的にボールを運べる展開にはならなかったが相手が半分若手だったことで救われる。
4節(3/17A)湘南(1●2) ちょっと替え過ぎ。343、CB:平岡,大岩,永戸、FW:石原,梁,長沢
 アベタクジャメ→梁長沢。ルヴァンの結果を受けてではあるが、拙速な印象。でもCBはまだ変更なし。監督の頭脳戦。2失点目はまるで大分のような設計された疑似カウンター。
5節(3/30H)C大阪(0●2) 変え過ぎ。ついにDF変える。343、CB:平岡,大岩,ジョンヤ、FW:ハモン,海夏,長沢
 永戸シマオ蜂須賀梁石原→ジョンヤ富田道渕海夏ハモン。永戸スタメン落ち。道渕海夏登場。富田復帰。さすがに変え過ぎの印象。完成度を上げつつあるセレッソに対して試行錯誤の仙台。
6節(4/6H)鳥栖(3○0) リーグ戦初勝利 343、CB:平岡,常田,ジョンヤ、FW:ハモン,海夏,ジャメ
 大岩道渕長沢→常田蜂須賀長沢。FW,MF,DFを1人ずつ変更。大岩もスタメン落ち。
 スコアは完勝だが、模索中の仙台と、さらに模索中の鳥栖の対戦による納得の結果。
(ル)GS03(4/10H)柏(2○1) 安定感。343、CB:照山,大岩,永戸、FW:石原,梁,長沢
 チーム立て直し中の柏に対してほぼ少し前(湘南戦)のリーグ戦スタメンの仙台。
 安定感が違う。ルヴァンのプレス強度であれば十分強い2019仙台。道渕のプレー光る。
7節(4/14A)大分(0●2) 343、CB:平岡,常田,ジョンヤ、FW:ハモン,海夏,ジャメ
 前節からメンバー変わらず。言い方は悪いが前節は自分達の出来というより相手の出来で勝てたようなもの。そんなに簡単ではない。2失点目は綺麗な疑似カウンター。
8節(4/20A)鹿島(0●1) 松下登場 343、CB:平岡,常田,ジョンヤ、FW:ハモン,海夏,ジャメ
 兵藤→松下。椎橋控え。鹿島も決していい状態とは言えない。ドローに持ち込めた試合。
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ここからシステムが442に変更になる。但し超攻撃的な可変型442で、守備負担を減らしつつも、より攻撃的な戦術を選択する。SHが中に入り、SBがSHの位置に上がり、2242の形で猛攻撃を仕掛ける超攻撃的システム。
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(ル)GS04(4/24H)鳥栖(1△1) システム変更!4バック化 442、CB:平岡,大岩、FW:アベタク,長沢
 椎橋復帰。照山を除いてほぼ元のリーグ戦メンバー。鳥栖どうこうというより
 いきなりの442に驚く。しかもよく見れば攻撃時にSHが中に入り、SBが上がる超攻撃的な可変システム。後半、一瞬だけ433で攻撃する瞬間があり、意図したものか不明だが、ワクワク感半端ない試合。
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永戸がLCB→控え→LSBに復帰し、以降不動のLSBとなる。
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9節(4/28H)G大阪(2○1) 劇的な逆転勝ち!。442、CB:常田,ジョンヤ、FW:ハモン,ジャメ
 平岡→永戸のみの変更だが、ここからリーグ戦も可変442に変更。
 先制されるも前半AT、後半ATに得点して逆転するという劇的な試合になる。
 この時点では後半戦の劇的な展開を期待できた。
10節(5/3A)川崎(1●3) 完敗!。442、CB:常田,ジョンヤ、FW:ハモン,ジャメ
 メンバー変更なし。スコア、内容ともに完敗。完成度の違い。仕方ない。
 このときの川崎は本当に強かった。
(ル)GS05(5/8A)F東(0△0) 秩父宮の証明は暗い!442、CB:平岡,大岩、FW:石原,長沢
 同じく442であるが可変しない(できない)442。昔の仙台に戻ったかのよう。引き分け狙いもあるのはわかるが。今思うと可変442は崇兆がキーパーソンになっていたかもと思う。
11節(5/12H)広島(2○1) 椎橋スタメン復帰。442、CB:常田,ジョンヤ、FW:ハモン,ジャメ
 富田→椎橋。いきなり先制されるも86分同点93分逆転という、これまた劇的な試合。
 後半の永戸の迫力は鬼気迫るものがあり。
12節(5/18A)磐田(0●2) 相性。442、CB:常田,ジョンヤ、FW:ハモン,ジャメ
 メンバー変わらず。不振の磐田に対してなぜ?という敗戦。相性が悪いとしかいいようがない。鳥栖ガンバ広島と、勝ち試合が次に繋がらない流れが続く。これが波に乗れない原因と思われる。
(ル)GS06(5/22A)柏(1△1) 飯尾、渉スタメン登場
 頑張って引き分けた印象。柏も簡単に勝てなくなっている。
13節(5/25A)清水(3●4) 大岩常田のCB、松下、海夏ゴールも最下位に。442、CB:常田,大岩、FW:ハモン,長沢
 ジョンヤ→大岩。ジャメ→長沢。磐田に続き不振の清水。先制するもシーソーゲーム。89分に突き放されて終了。得点できる戦術であることは確か。内容はそこまで悪くないが、逆転負けと最下位で不振のイメージがついてしまった。
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ここからシマオがCBに。シマオ平岡のCB体制開始。
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14節(6/1H)名古屋(3○1) シマオ-平岡のCB、関口復帰、道渕スタメン。4141。CB:平岡,シマオ、FW:長沢
 大岩常田→シマオ平岡、椎橋(トゥーロン)→富田、崇兆ハモン→道渕関口
 誰もがターニングポイントに上げる試合。但し名古屋戦以外で4141が採用されることはほぼなかったと思う。前節の清水の4141を受けての変更か。シマオの活躍というより中盤のプレスが嵌った試合だった印象。分析とプランの勝利ではないか。もちろん気持ちが入っていたことは否定しないが、あまり気持ち気持ちと言いたくない。
15節(6/15A)山雅(1○0) アウェイ初勝利、初の連勝。442。CB:平岡,シマオ、FW:長沢,石原
 海夏→石原のみ。序盤押し込まれたが、そこに耐えたことで先制でき、落ち着て試合運びができた。
(ル)PS01(6/19A)名古屋(0●2) 正直このメンツは難しい。4141?。CB:常田,大岩、FW:ハモン
 前回対戦と同じスタメンはダン永戸富田道渕海夏のみ。今季は誰が出ても同じにはならないのでこの結果も致し方ないが、守備的ではないチームから1点も取れなかったことは問題。
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ここから、より縦に速い442になり、可変システムは影を潜めていく。
CBは平岡,シマオ、FWは石原と長沢/ハモン
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16節(6/23H)F東(2○0) リーグ戦3連勝 シマオの名前がJリーグ中に知られる。442。CB:平岡,シマオ、FW:長沢,石原
 富田→椎橋、道渕→海夏。シマオがディエゴオリベイラを完璧に封じる。ほぼ可変しなくなった。ガチガチの守備と縦に速い攻撃がメインになっていく。まあこの試合で先制点を取った関口はやはりたいしたもの。
(ル)PS02(6/26H)名古屋(1○0) 442。CB:常田,大岩、FW:ハモン
 前回対戦から永戸→照山、海夏→崇兆。名古屋も強力攻撃陣をベンチにおいていて、難しい試合となった。初戦でアウェイゴールを取れなかったことが全てだが、日程が過密でなければもっとやりようがあったと思う。道渕の存在感がどんどん増している。
17節(6/30H)札幌(2○1) リーグ戦4連勝。442。CB:平岡,シマオ、FW:長沢,石原
 海夏→道渕のみ。どちらかと言えば名古屋と同じ色のチームのため、そのままの勢いでいけると思っていたが本当に勝てた。縦に速い442がほぼ形になった。
道渕がどんどんよくなってきたため、海夏と共存できないもどかしさを感じる。
(天)2回戦(7/3H)FC大阪(4○1)
 スコアは完勝だが結構攻め込まれた。ポンポン失点していたらどうなっていたかわからない。
18節(7/6A)浦和(0●1) 椎橋退場。442。CB:平岡,シマオ、FW:長沢,石原
 蜂須賀(体調不良)→大岩のみ。当たりがきつく、荒れた展開に。リーグ戦連勝中だったのになぜそんな形になったのか。失点は隙をつかれた1回だけだっただけにもったいない試合。退場後に浦和を追い込んだのも素晴らしかった。
19節(7/13H)鹿島(0●4) 完敗 ダン最終戦。442。CB:平岡,シマオ、FW:長沢,石原
 大岩→蜂須賀、シマオ(累積)→大岩、椎橋→富田 ふわっと入ってガッツリ攻め込まれて早々に失点。前半終了間際に2失点目でほぼ決定。入りで全て決まってしまった試合。最初から最後まで鹿島のゲーム。こんな結果で最後になるのもダンくんらしい。
20節(7/20A)C大阪(0△0) 芝荒れ放題 クバ初登場。442。CB:平岡,シマオ、FW:長沢,石原
 クバ→ダン、大岩→シマオ、長沢→ハモン ホームのセレッソがボールを回せない状態なのだからどうしようもない。ドローでOKの試合。クバ実力を見せる。
21節(8/3H)磐田(2○1) 呪縛からの解放。442。CB:平岡,シマオ、FW:ハモン,石原
 変更なし 言い方は悪いがラッキーな先制点を取れたのが大きい。名波監督が退任したことで呪縛から解き放たれたか。今ちゃんの呪縛から解き放たれたのも大きい。
22節(8/10A)F東(0●1) F東の気迫。442。CB:平岡,シマオ、FW:ハモン,石原
 変更なし さすがにF東も絶対やらせない相当な意気込みできていた。しかも味スタ。致し方なしか。
(天)3回戦(8/14A)富山(1○0) 442。CB:常田,ジョンヤ、FW:ジャメ,アコスタ
 見れなかったがサブメンバーでよく頑張った。そしてジャメよくやった。
23節(8/17H)川崎(2△2) 関口早々に顔面骨折で退場。442。CB:平岡,シマオ、FW:長沢,石原
 ハモン→長沢のみ 先制されるも追いついて逆転!したが追いつかれた。前回対戦とは見違えるほどよくなった。が、川崎が試合巧者。もったいない試合だが、相手の修正に対応できる力がなかった。
24節(8/24H)湘南(1△1) 湘南の気迫。442。CB:平岡,シマオ、FW:長沢,石原
 関口→ジャメ 監督不在の湘南、しかもホームなので確実に勝っておきたかったが、それが逆に湘南のモチベーションになったかも知れない。今度は先制して追いつかれた試合。2試合連続で追いつかれて引き分けなので、結果は悪くないが印象は悪い。関口不在も響いたか。
25節(8/31A)鳥栖(1●2) 442。CB:平岡,シマオ、FW:長沢,石原
 変更なし 前半の仙台、後半の鳥栖。前半先制して完全にこっちのペースになったが後半に鳥栖が修正してからは完全に鳥栖のペース。そんなときに流れを変えられないのは痛い。
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ここから、より縦に速い442になり、可変システムは影を潜めていく。
CBは平岡,シマオ、FWは石原と長沢→ハモン→長沢 とFWは石原とのコンビを模索する状況だったが、鳥栖戦の敗戦を受けてか、ここから長沢,ハモンのコンビが完成する。
確かに相性はいいと思うが、川崎、湘南はどちらかというと攻撃よりも守備の問題だったと思われる。ちなみに石原とハモンの相性は良いとは言えなかった。
以降、32節まで、CB:平岡,シマオ、FW:長沢,ハモン、そして札幌戦のメンツでほぼ固定となる。
完全に縦に速い442サッカーに固定。カウンターとセットプレーが得点源。
堅く守って縦に早く、そしてセットプレーで得点を狙う、確実な形がこの試合で確立した印象。特にボールを握るチームにはこれが有効に決まる。もっとも先制できれば、の条件付きだが。言い方は悪いが弱者の戦術。カウンターが全て悪いわけではないが、リアクションサッカーは先制されてボールを持たされたら終わる。
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26節(9/14A)札幌(3○1) 戦術の完成。後半の布陣が固まる。同時に戦術も固まる。442。CB:平岡,シマオ、FW:長沢,ハモン
 関口→ジャメ、石原→ハモン 残りの戦術が決まった試合。完全に縦に速い442サッカーに固定。関口が復帰したことも不可変システム固定への決定打になったか。
(天)ラウンド16(9/18A)長崎(1●2) 天皇杯敗戦。握るサッカーも終了。442。CB:ジョンヤ,シマオ、FW:石原,ジャメ
 去年のメンツが6人入り、そこに可変もいける崇兆が入った実に面白いメンツだった。ほんとならこれで勝ち進んでこの戦術も十分いけることを証明して欲しかったが負けてしまう。長崎が良すぎたのだが、この敗戦によって以降の戦術がオーソドックス442に固まってしまった。
27節(9/28H)横浜FM(1△1) 昨季8失点の惨劇。442。CB:平岡,シマオ、FW:長沢,ハモン
 蜂須賀→大岩 なるほどの起用。札幌とマリノスが続いたのがよかった。札幌で手応えを掴んだ戦術がほぼそのまま通用した。がそこまで。ドローが精一杯。今季のマリノスはそのくらい強かった。永戸の気迫のゴールが素晴らしい。前年の雪辱は果たせなかったが、よくやったと思う。
28節(10/5H)山雅(0●1) シマオ欠場。442。CB:平岡,ジョンヤ、FW:長沢,ハモン
 シマオ(累積)→ジョンヤ 開始早々の事故のような失点。でも今思うと狙っていたのかもしれない。後半戦の仙台には逆転する力はおろか、追いつく力もない。そういう戦術なのだ。シマオがいないからとかそういう問題ではない。
29節(10/19A)名古屋(2○0) セットプレー。442。CB:平岡,シマオ、FW:長沢,ハモン
 ジョンヤ→シマオ 前節の敗戦で尻に火が付く。今季おなじみの光景だ。監督交代した名古屋に失点もしなかったが得点もセットプレーのみ。渋すぎるがこれも戦術によるもの。
30節(11/2A)神戸(0●2) 突然の541。CB:平岡,シマオ,ジョンヤ、FW:長沢
 ハモン→ジョンヤ 唯一見直しできなかったリーグ戦。前線にボールが通らない収まらない。
31節(11/10H)清水(2○0) いつもの442に戻る。442。CB:平岡,シマオ、FW:長沢,ハモン
 ジョンヤ→ハモン 前節の敗戦でまた尻に火が付く。ボールを握らない相手にこの布陣はどうかと思ったが、ハイプレスで相手守備陣を窒息させた。プランの勝利。先制すれば勝てる。
32節(11/23A)G大阪(0●2) 松下怪我で離脱。442。CB:平岡,シマオ、FW:長沢,ハモン
 スタメン変わらずも怪我で松下→椎橋。同じボランチでも選手の特性が違いすぎる。椎橋が守備的ということではなく、カウンター型ではないため、周りと合うまで時間がかかり過ぎた。そして先制されると追いつけない今季の仙台。ラスト10分は椎橋もフィットしはじめる。
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2019後半システムはここまで。正直、33節のメンツ・戦術でもっと試合を見たかった。
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33節(11/30H)大分(2○0) 椎橋。442。CB:平岡,シマオ、FW:長沢,石原
 松下(怪我)→椎橋、ハモン→石原 最後尾からビルドアップする大分に対して石原を当てたことが功を奏する。椎橋も縦に速いパスが出せるようになり、充実した試合になる。
34節(12/7A)広島(0●1) ラストゲーム。442。CB:平岡,シマオ、FW:長沢,石原
 蜂須賀→大岩、関口→梁、道渕→田中 最後まで勝ちに行くとは言っていたが本気で狙っているメンツとは思えない。むしろいろいろなことを考えてしまうメンツになった。試合内容については特にいいかな。2019メンバーで最後の試合、そしていろいろなことが最後の試合になった。
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以上が2019年のおおまかな流れ。
2017-18年と積み上げてきたチーム戦術の核が抜けたが、そこの補強がなされず、オプション的な選手のみの補強となった。実際、野津田奥埜の2人は2人揃って1試合12Km以上走るダイナモであったため、2人の離脱は攻撃だけでなく、守備でも大きな打撃になったものと思われる。そして、戦術の落とし込みに大きく苦労した原因の大きなものは上記だと思うが、もう1つ大きな要因があると思っている。2019年は上記の2人も含めて天皇杯決勝メンバーの半分ほどが移籍、さらに控えや控えにも入らないメンバーも多数移籍した。それによって、ベガルタってこうやって戦うんだよ、という認識の共有にとても苦労したのではないかと思っている。それどころか2015年メンバーのほとんどがいなくなったことからも、クラブの哲学や空気感のようなものの継承すら難しくなったのではないかと思っている。

序盤から8節まではオプション戦術をベース戦術とせざるを得ない苦しい状況が続く。そこを打破するために9節から442超攻撃的システムに変更し、攻撃力が増して勝てるようになってきた。が、勝敗は不安定だった。シマオ・平岡のCBデビューとなった14節名古屋戦を皮切りに勢いに乗り、かつ、段々と縦に速い、可変しない442へと変貌していく。
後半の26節札幌戦から32節ガンバ戦まで、関口の復帰と同時に可変しない縦志向、カウンター志向の442にシステムが固定され、同時にメンバーもほぼ固定された。特にボールを握る相手にこのシステムは有効に機能したが、いかんせん、自分達から仕掛けられないため、先制されてしまうとほぼ勝ち目がなくなってしまう。逆に先制すると極めて優位に試合を進められた。
また、どのメンバーが出てもおおよそ同じことがやれる前年と異なり、このメンツでしか機能しない、極めて人依存、ストロング依存のサッカーとなった。言い方は悪いが、個々の選手が人依存のタスクを行っていて、全体としては約束に従って動いているが、ピッチ上で頭脳を持って動いている感は全く感じられなかった。エンジンのない車のよう。個々のタイヤが独自に動いているような。
ルヴァンと平行してリーグ戦を行っていた序盤は、リーグ戦こそ勝ち点を稼げなかったが、チーム力は相当上がっていた。これを我慢強く続けていれば、多彩な特色を持つメンツが2チーム分できたはずだった。たらればの話でしかないが、そこが花開けば後半にはとんでもないチームが出来上がっていたんじゃないかと思う。
全体的に、苦しい状況を気持ちで乗り切った感が強いが、気持ちにこだわり過ぎた故に勢いに乗れないチームになってしまった気がする。気持ちで勝つなんて1シーズン続けられるものではない。追い込まれて力を発揮するのではなおさら続かない。
後半の苦しい状況は、単純な順位というより、10位以下が完全に団子状態の状況に苦しめられたといっていい。最終順位は11位で終了できたが、これは自分達の頑張りよりも、他チームがつまづいたことによるものが大きい。
今季のベストゲームは人によって、選手によっても異なる試合になりそう。自分としては、前半戦のガンバ戦、広島戦。後半戦の札幌戦、大分戦の4試合を上げたい。
勢いに乗った連勝中の試合は入っていないし、戦術が完成した後半からも札幌戦のみ。
完全に好みであるが、スーパー攻撃型442で逆転勝ちしたガンバ戦、広島戦は入れたい。そして石原と椎橋が見事に攻撃を作り、縦志向に固執しなかった大分戦を、戦術完成した札幌戦とともにベストゲームにしたい。前半戦の神戸戦も結構面白かった。あの可変型442と石原・椎橋が共存した大分戦のような試合はもっともっと見てみたかった。もう今となっては不可能だが。


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