2023 ベガルタ

もたもたしているうちに2024年シーズンがスタートしてしまったので、さらっとまとめます。
2023年のベガルタは、一言で言えば嚙み合わないまま終わったシーズンでした。監督交代もあったので前後半に分かれますね。

2022年の終盤に伊藤監督を迎え、スタッフも補強も十分に準備して、多大な期待とともにスタートしたベガルタであったが、上がりそうなところで足踏みを繰り返し、ジリジリと順位を下げて7月、25節&天皇杯後に監督交代。渋谷コーチも辞任。
残された堀さんが監督に就任するも交代ブーストはかからず、なんとかJ2残留を固めてシーズン終了という、ベガルタの歴史の中でも稀にみる不振の年となった。
今振り返っても、メンバー、スタッフともに充実していた。清水や町田には及ばないが、戦術次第で十分に戦えるほどの戦力になっていた。準備もそれなりに時間をかけている。
にも関わらずなぜにここまで伸び悩んだのか。もう嚙み合わせが悪かったとしか思えない。選手のほとんどはテグさん原崎さん時代の選手、伊藤監督とは真逆の戦術に合わせて獲得している。もちろん補強した選手を含めて、キャンプを通じて戦術を落とし込んでいくのではあるが、伊藤監督の戦術は、それほど簡単ではない。当然、前半はある程度、浸透に重きを置かざるを得ない。そこで少しずつでも勝ち星を増やせれば良かったものの、勝てないと選手は迷い始めるし不信感も出てくる。これでは勝てない。
繰り返すが選手のレベルは高く、技術もある。こんな順位にいるチームではない。おそらくは小さなズレに過ぎない。動きのズレなのか、考え方のズレなのか。でもその小さなズレが積み重なると、こんなにもチームは機能しなくなる。チーム、特に中山選手の得点の少なさと逆に失点の多さはその結果の最たるものだ。
そして、監督交代のタイミングもまたとても微妙なものになった。
伊藤監督で言うと、2022年の就任後の数試合の戦い方が、見ていて一番面白かった。
監督のやりたいサッカーとは違ったかもしれないが、あの戦い方を2023年も見続けたかった。

監督交代について
監督交代が遅かったとは全く思わない。そもそもが、戦術が180度逆の監督を招聘しているのだから時間がかかるのは当たり前で、いきなり勝てるとは誰も思っていない。
ではなぜ、7月の25節の後に、しかも監督の戦術をよく知る松崎を獲得した直後に交代をしたのか。フロントは、堀監督でそのあと勝ち進んでいける絵をどのように描いていたのか?結果はこうなったので、しっかりと振り返ってもらいたい(既に済んでいると思うが)。
堀さんは今思えば気の毒だったとしか思えない。降格のリスクがなければもっと思い切ったことができたのではないかとは思う。様々な選手を起用していたが、やっていることは極めてオーソドックス。選手が迷わないように思われるが、見ていても特に目を引くものはなく、選手の頑張りに期待するような戦い方になっていた。正直言って、これならなんで監督を替えたの?と思わざるを得ない。次の体制変更を踏まえてのものなのか。未だによくわからない。

2023年のJ2について
まさか町田がここまで抜けるとは全く予想していなかった。まあ序盤の清水の不振と磐田の状況もそれを後押しした感はある。さらに清水だけでなく、まあまあのチームが序盤で不振→監督交代になり、町田を後押しした感じはする。
そして、まさかの清水昇格できずの衝撃。J1と比較してもかなりの選手達を抱えた清水が、序盤に不振だったとはいえ、まさか最後の最後で昇格を逃すとは。。。
これがJ2の恐ろしさ。そしてベガルタの不振の方がより恐ろしさを物語っている気はする。
そして、ベガルタだけが凋落したかと言えばそんなことはなく、一緒に降格した大分、徳島もそれぞれ9位、15位と全く振るわない。
2021年の降格圏の順位は以下のようになっている。
17位 徳島
18位 大分
19位 仙台
20位 横浜FC
1年で昇格したのは最下位だった横浜FCのみ。
有力な昇格候補だった仙台と大分、そして徳島も含めて3クラブは2023年も昇格できず。
これが今のJ2。恐ろし過ぎる。
そして、2022年にベガルタが完敗を喫した町田とヴェルディがともに昇格することとなった。前年、これだけの戦いができる町田とヴェルディが昇格できないなんて、とJ2の恐ろしさを実感したが、その2チームがともに監督を変えて翌年に昇格するとは。。

フロントについて
2023年のチームの不振を今の社長、フロントのせいにしているサポがまあまあいた気がしたが、今の体制を作ったのは前社長のときだ。何でもかんでも気に入らない社長のせいにすればいいというものではない。
はっきり言って、今の社長からベガルタ愛を1ミリも感じることができないが、逆に愛がありすぎてチーム人事に首を突っ込む社長よりはよほどマシと思っている(佐々木前社長のことではない)。
実際、チーム成績以外は着々と実績を残していて、こんな社長もありなのだと思わせられておもしろい。
一番の実績はGM職を置いたこと。しかもGMに庄子さんを招聘したこと。これにより、社長並びに社員は完全にチーム運営から離れることができ、逆にGM以下の強化部が自身の責任で思い切ったチーム運営が可能になる。
二番目はクラブの膿を出しまくっていること。社員の不祥事にしろサポーターの不祥事にしろ、在任中に膿を表に出せたのはむしろ有能と思っている。これについても社長の責任を問う声があったが、どちらの事象も前々からクラブに存在していた問題であり、現社長はそれを明らかにしたに過ぎない。お門違いも甚だしい。
表に出ていることでダメダメだったのは、サポーターのバス囲みの際に磐田に謝罪を求めるというとんでもない要求をしていたことと、それをベガルタのサイトに載せなかったこと、そして処分の件が20人から先に進んでいないように見えること。
しっかりとGM職を置いた以上は、スポンサーと入場者を増やして経営を安定させれば社長としては問題ない。

以上


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