まるりんがこども食堂を始めたワケ

 まるりんこと私は、こども食堂を主催しています。
 そのこども食堂が、令和5年7月で6周年を迎え、活動が7年目に入りました。
 新型コロナウイルス対策で途中2年半くらいお休みしましたが、これまで開催を重ねてこれたのは、参加者のご理解とご協力のおかげと、厚く感謝申しあげます。ありがとうございました。
 記録によりますと、2017年7月12日に第1回目を開催しました。
 この日を迎えるにあたり、考えたこと、モチベーションがグワっと上がった出来事なんかを出力してみたいと思います。

 2011年頃から身近に出来る社会貢献として里親登録申請していましたが、数年続けて断られたので、里親は一度白紙に戻し、私達にできる社会貢献を考えていたときに妻のサヨちゃんが見つけたのが、ファミリーサポートなる育児支えあい活動でした。   
 色々な理由で預けたい親から、短時間、有償で子供を預かる活動です。
 これが、子供が全員小学生以上になってしまった赤ちゃん大好きなサヨちゃん的にはなかなかビンゴな活動だったようです。
 そんなワケで、時々未就学児が出入りするようになりました。
 その中で、わっくん(仮)※がリピートしてくれるようになりました。わっくん(仮)は、食事をあんまりたべてくれないというのがお母さんの悩みです。
 わっくん(仮)以外にも、ちょっと困っているお父さんお母さんは沢山いらして、世の中はどーなってんだ!なんて憤ったものです。
 あっ!ちなみにまるりん本人は、ファミサポ活動には一切協力していません ^^・・・、なんかすみません (_ _)。

 さてさて、我が妻サヨちゃんはさらなる一手を探すんですが、その時、目にとまったのがこども食堂なる活動でした。たぶん2015年くらいだったんじゃないかと思います。
 ご存じの方もいらっしゃるかと思いますが、まるりんは天理教の教会の会長を務めています。教会の中身を地域の方々に知って頂きたいたいなあと漠然と思っていたときに、サヨちゃんがもってきたこの話は、とても魅力的に映りました。だって、教会に入って頂き、その上、地域や社会の役に立つ可能性が見えてきたのです。

 教会を使った地域活動の一端として、こども食堂をはじめたいと思いましたので、教会の関係の皆さんに相談をしたんですね。
 それまでの地域の方々に参加していただく行事では、神様(親神様、教祖、みたま様)の参拝、会長挨拶(神様のお話)を外さなかったんですが、こども食堂に関してはそういうやり方じゃない方法を試してみたかったんです。
 例えば、私のことを『会長』と呼ばないとか、参拝はじめ天理教の行事様式を一切もちこまないとか等々。まあ、それはそれで徹底するのも難しいんですが・・・
 この天理教色を表に出さない地域貢献に教会を使うことは、古くからの方々にはなかなか受け入れていただけないようでしたので、一度、計画を白紙に戻すことにしました。
 無理は禁物です。

 さて、ここでファミサポに話がもどります。
 ある日、前出のわっくん(仮)を長時間預かる日がありまして、夕食を一緒にしたんです。お母さんの話ではあまりご飯を食べないわっくん(仮)が期待を裏切って食べる食べる!環境が変わったからなのかどうなのか・・・
 で、わっくん(仮)をお迎えにきたお母さんに「たまに晩飯食べにくれば?」と伝えてみたんですね。しかし、お母さんとしては「イベントならともかく、普段なら他人の家の夕食はいただきにくい」とのこと。
 そのやりとりを見ていた、こども食堂に反対していた方から、「やっぱりこども食堂でしょうかねえ」と言質をいただきましたので、計画を再起動することにしました。

 もしかしたら、漠然とした社会貢献云々みたいなことより、この人に食事を届けたい・・・みたいな具体的なイメージの方が動機としては強いんじゃないかと思います。そして、動機が強くないと、ちょっとした障害で計画が止まったり遅くなったりします。イメージはピンポイントなほどいいと思います。
 けど、すぐに修正を迫られます。

 計画が再起動しましたので、リサーチ活動に手をつけました。
 最初に訪ねたのは、保健所です。こちとら必要な手続きを聞きに行っただけなのですが、当時、練馬区ではこども食堂の開催を積極的に後押ししていましたので、保健所で関係書類の記入中に担当部署の福祉課からも担当者がきて、役所関係の手続きが終わりました。また役所で『食品衛生責任者』の資格を取得することを強く進められましたので、妻のサヨちゃんが取得することにしました。
 続いて、先輩巡り。すでに開催中のこども食堂を開催日におたずねしたり、主催者にお話を伺ったりしました。
 複数のこども食堂をおたずねしましたが、それぞれ特色があり・・・というか、主催者の考え方で活動の内容が大きく違うといいますか、むしろ決まった様式はないと感じました。
 あるこども食堂は、どうやって手に入れるのか知りませんが、ひとり親世帯のリストをベースに案内を出し、その対象者からの口コミで参加者を募るというもの。組織力は高く、ボランティアの人も多く活動をしていました。
 また、別のこども食堂は、主催者の熱量がすごく、生活をこども食堂の運営を中心に考えるという方でした。
 具体的には、飲食店を経営し、その休業日にこども食堂を開くというスタイル。しかし、生活のベースである飲食店の経営がうまくいかなかったようで、活動形態を変えるとともに、代表から退かれました。
 いくつかのこども食堂を見学して、感じたことは「こども食堂は本当に必要なのか?」という疑問です。
 私は、こども食堂を必要とする人のイメージを勝手に描いていていたのですが、どのこども食堂でも、それを必要としている人はごく少数に感じられたのです。(この必要としている人のイメージも後日修正されます)
 それについて先輩の主催者が「うちは2人の為に100人でご飯を食べる」と教えて下さいました。100人が楽しく食事をとって2人の必要としている人に食事が届くなら最高じゃないか!という話です。
 なるほど!!! と、最後の迷いも吹っ切れ開催に向かってやる気が加速していきました。

 ・・・と、開催に向けて私の心と、周囲の環境(特に人に関すること)を中心に出力してみました。
 この後、始めてみると認識の甘さから落ち込むことも多かったのですが、上回る充実感で今日まで続けてまいりました。
 今後も、よろしくお願いします。


 

 


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