雑巾になりたい

こまった時に思い出され
用がすめば すぐ忘れられる
ぞうきん
台所のすみに小さくなり
むくいを知らず
朝も夜もよろこんで仕える
ぞうきんになりたい
                            河野進

【出典】
渡辺和子
置かれた場所で咲きなさい
P32