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大阪コミコン2024で推しに会った話

2024年5月3日。私はインテックス大阪に向かっていた。ハリウッド俳優との写真撮影やサイン会に参加することができる夢のようなイベントに参加するためだ。その名も『大阪コミコン2024』。
コミコンというのはコミックコンベンションの略称だが、今ではコミックだけでなく、映画やゲームなどのポップカルチャーのイベントとなっている。
ところで私の目的は何だったかというと、推しの俳優マッツ・ミケルセン(以下マッツ)と写真撮影をすることだった。
マッツの出演作を初めて観たのはわりと最近のことだが、彼の美しさや演技力・人柄に惹かれてあっという間にマッツ沼にはまってしまった。まだまだ観ていない作品もたくさんある。配信されていないものも多いので、TSUTAYAなどの配送レンタルサービスを利用しようか検討しているところだ。

会場に向かうため、大阪メトロに乗り換えると、早速目の前に立っていたお姉様方がマッツ談義に花を咲かせている。
「友達にコミコンの話したら、何そのイベント!高い、騙されてない?って言われる…」
私もその話に混ぜて欲しい。撮影会、サイン会ともにチケットの値段は3万円ほど。それは確かに安い値段ではないけれども、あのマッツに会えるんだよ…全然高くないよ…。考えてみて。日本の有名なアイドルや歌手、俳優と2人でツーショットが撮れますか?どれだけお金を積んだって、そんな機会はない。そう思うとやはりコミコンは神イベントだな…。

午前9時過ぎに会場に到着すると、その時点でかなり多くの人が行列に並んでいた。コミコンの初日にはオープニングセレモニーがあり、セレブの皆さんがステージに上がるので、それもあっての大混雑だと思われた。
別の場所で3DAYSチケットを交換し、私も行列に並ぶ。今年の大阪コミコンは全日程お天気がよく、この日も強い日差しがジリジリと照りつけてみんなの体力を奪っていた。
午前10時半になると、行列の長さに配慮してか予定より30分早くオープンしてくれたので、あまり待ち時間も長すぎずに済んでありがたかった。

まずは物販ブースを軽く見て回り、マッツの撮影待機場所へと向かう。その時点で私の前には12人が並んでいた。思ったよりも早く来てしまった…。正直、まだまだ心の準備が出来ていなかったので、もっと後に来ればよかったと後悔したがもう遅い。
スタッフの方の後について、撮影ブースのある場所まで移動する。黒いボックスの中に入ると、まだマッツは来ていなかった。もうここまで来るとドキドキが止まらない。本当にツーショットが撮れるなんて夢のようだ。
並んで待っている間に、オープニングステージの生中継をYouTubeでチェックする。爽やかなグリーンのシャツでステージに登場するマッツ。

美しすぎる……………。

私はショックを受けた。こんな美しい人の横に私のような者が立っていいのか!?ツーショット写真を撮りたい気持ちと、今すぐ逃げ出したい気持ちで心がいっぱいだった。もっとダイエットすればよかった、メイクも頑張ればもう少しマシな顔面になれたかもしれない…。
あれこれ考えていると、ボックスの外から「キャーッ!!!」という黄色い歓声が起きた。ついにマッツが来たのか….。そこにいる全ての人が胸を高鳴らせているのを感じた。
そこにマッツ本人が登場し、湧き返るボックス内。
めちゃくちゃにかっこいい…!!!!
こんなに美しい人がこの世にいるのか、いていいのか…!?
色んな感情が自分の中に湧き上がり、身体が一気に熱くなった。生中継の動画よりも、映画よりも、ドラマよりも、何倍もかっこよく美しくその眼差しは慈愛に満ちていた。映画やドラマでもただでさえ最上級にかっこいいのに、それを超えてくるなんて反則だよマッツ…。
撮影が始まってしまうと1人あたり3秒程度しか時間がない。
どうしよう、どうしよう、私の番が来てしまう、待って、ちょっと待って、もうちょっと待って!!!!
心の中は大騒ぎだったが、そんなことには関係なくあっという間に自分の番になってしまった。

意を決して、両手を広げて笑顔で近づくと、マッツも同じように笑顔で同じポーズをして「おいで!」というように迎えてくれて感激する私。その時のマッツの笑顔が本当に可愛かった。
次の瞬間、マッツが私の右手を掴んでぐっと抱き寄せられ、「えっ?」と思ったのも束の間、シャッターが切られて撮影が終了した。マッツが私に「ありがとう」と言ってくれたのだが、顔が近すぎたのであまり認識できなかった。気持ちとしてはこちらが土下座してお礼を言いたいくらいだが…。
ハグの距離感がとても近くて、左半身がほぼマッツと密着していたのがいまだに信じられない。脇腹あたりにマッツのお腹を感じた。これがマッツのお腹、これがマッツの手……このような幸せがあっていいのだろうか?一生この思い出と共に生きていく、と誓った。
撮影ボックスから出て撮影した写真を受け取ると、「今の出来事が夢なのか現実なのか分からないが、証拠はある」という状態になった。出口付近の壁までフラフラしながらなんとか辿り着き、ぼんやりしていると私の後に撮影したらしい友人もやってきた。
「めっっちゃくちゃかっこよかったね…!?」
「かっこよかった、かっこよかったよね…」
「かっこよかったね…!!」
完全に語彙力を失う私達。でもそれは仕方のないことだ。「かっこいい」という言葉を具現化したのかというほどのビジュアルを持つ男、それがマッツ・ミケルセンなのだから…。
語彙力と意識をなんとか取り戻した私達は、お互いの写真を見せあった。私はハグ、友人は後ろから首を絞められていた。マッツの撮影では、人気ドラマ『ハンニバル』にちなんで首絞めポーズが定番となっている。私も次回の撮影では殺してもらおうと決意した。
その回の撮影のマッツは、横に並んだ瞬間にタバコの香りがした。私は緊張のあまり息が止まっていたのだが、それでも感じるくらい強めの香りだった。あんなに色っぽいタバコの香りを漂わせる男が他にいるだろうか、いやいない。同時に撮影を終えた他の女性達も、「タバコのにおいしたよねえ!?」とキャーキャー言っていた。会場はそんな幸せでいっぱいだった。マッツはこの3日間で一体何人を幸せにし、そして女性を狂わせ、沼に落とすのだろうか。

ひとまずは、ここまで初日・初回の撮影の感想を文章にしてみた。なにしろこの思い出を糧にこれから生きていこうと思っているので、記憶が鮮明なうちに記録に残しておきたかったのだ。
マッツとの撮影は一生の思い出であり、写真は私の家宝です。マッツ、日本に来てくれてありがとう!
LOVE YOU FOREVER!

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