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終章 そして準優へ(中-②)

part4 逃げたい、逃げれない。逃がさない!!激突カビゴンLO!!



カビゴンの登場で一瞬にして頭が真っ白になった。
推理をしている時はもうトドロクツキを倒す算段をしていたのが全てが無に帰した。

「一旦落ち着け...相手がトドロクツキじゃなかっただけなんだ。そもそも何が出てくるかは対戦始まってようやくわかる事(^-^;
振り出しに戻っただけやから落ち着いてプレイをしよう...」

そう言い聞かせ、改めてこの試合のプランを考える。


カビゴンLO

その特性で相手をバトル場に縛り続け、何もさせなくさせる戦術を取るデッキだ!
サポートも豊富でその戦術を簡単に言えば
『ぼったくりバー』のそれに近い...

え?どういう事かって?
今から説明をするから聞いてくれ!


まずこのお店に入れば何かをしたくさせるような美女達の誘惑が待っている♪( ´θ`)ノ

いらっしゃいませー(*^ω^*)

しかし料金表などは隠されているため、誘惑に乗るとそれ相応のかなり高額なお会計(リソース)を払わなければならないのだ(-.-;)y-~~~



そしてちょっとでも高いやら払えないなどと文句やちょっかいをかけようものならすぐに後ろから黒服の怖い人たちが飛んでくるΣ(゚д゚lll)


払ってくれますよねψ(`∇´)ψ?

そしてことある毎に追加料金(リソース)を払わされる事になるだろう...

その結果、身ぐるみ剥がされ何もなくなるのだ!
みんなも安易にBAR『KABIGON』には立ち入らない方が身の為だと思うぞ(● ˃̶͈̀˂̶͈́)⁾⁾


まあ冗談はさておき、本当に特殊なデッキタイプであるのには間違いない!
そういうデッキタイプなだけに戦い方をしっかり把握していないと勝つ事は厳しいだろう...


戦い方をしっかりする...
そう、こういった時こそ



大先生のnoteの出番である(゚∀゚)



「わからない時こそnoteが活きてくるってわけよ。
自分でわからない事は人に委ねる...これぞ他力本願の心得ってね(^ー^)さて、カビゴン対面はと....」

と心の中で呟き、頭に叩き込んだnoteのページをめくり始めた。

ゆっくりとページをめくった....


さらに1ページ、1ページゆっくりとめくった...




そして頭の中で全てのページをめくり終えた...




「ほえぇぇ(´⊙ω⊙`)か、かびごんとかいうやつどこや?そんな文字見えへんのやけど....」


いくつもの対面戦術は書かれている先生の攻略本。
だがそこにカビゴンの文字はなかった....
(先生曰く当たる事は少ないだろうから書いていなかったとの事)


「これはまずい!非常にまずい( ゚д゚)」


戦い方を全て先生のnoteに頼っている以上、そこに書かれていない相手に対しては何をしていいのかさっぱりわからなかった(´⊙ω⊙`)

長く使ってきたデッキであれば不足の事態にも対処出来そうなものであるが、自分はミュウ初心者...
本来支えとなる練度というものなどもちろん存在しない。

「くそー(´・Д・)こんな事ならあの時もっと真剣にやっておくべきやった!!」


思い出していたのは練習初日の出来事だ。
むらっぴが「当たるかもしれない」と思い
作ってきたカビゴンLOデッキとの対戦...
軽くあしらってしまった事がまさか本当になるなんて夢にも思わなかった。

「後悔しても仕方がない。深く考えてもいい事は浮かばないから、とにかくサイドを最速で取りに行く事だけを考えよう(^^;)」

そう自分自身に言い聞かせて山札から1枚カードを引いた。


先行1ターン目
手札にあったバトルVIPパスを使い、悩みに悩んだ挙句、ゲノセクト1体だけベンチに置いた。

初手に来ていたら嬉しいはずのVIPパス...
いつもならウキウキでフュージョンのポケモン達を2体持ってくるところなのだが、今回はそれをしていいのかわからない(-。-;

そしてゲノセクト1体だけ置くプレイも合っているのかもわからないまま、とりあえず番を返した。


後攻1ターン目
やまださんは穏やかな雰囲気のまま手札からサポート『ペパー』を使い、慣れた手つきでバトルVIPパスからカビゴンを2体展開してきた。

さらにお守りをカビゴンに持たせてターンを返した。


先行2ターン目
ミュウVをVMAXに進化させ、ダブルターボエネルギーをつけてベンチにミュウVを置き、タブレットを1枚使ってのクロスフュージョン→テクノバスターを宣言。

頭の中でやる事がわかっていない以上、変に考えるより毎ターンサイドをなんとか取るという頭で動いていた( ・∇・)



そして攻撃はすんなりと通りサイドを1枚取ることに成功した!

思った以上の手応えに

「このペースならもしかしたら勢いでいけるかもしれない(((o(*゚▽゚*)o)))」

と考えたのも束の間、1枚サイドを取り終わった時この場の雰囲気が変わったのを感じ取った...

「なんだろう、何かが変わった気がするが気のせいかな...9アタヽ(д`ヽ彡ノ´д)ノフタ」


否.......

気のせいではなかった!!


番を返した後攻2ターン目
穏やかにプレイしていたやまださんが一撃を喰らったせいか....



豹変した!!


サポート『シャクヤ』を使いサイドからロトムVを回収。そしてベンチに置き、バトル場のカビゴンにまけんきチョッキを持たせて準備完了。


そしてついにやまださんが動いた!

カビゴンLOの真骨頂

「カウンターキャッチャー+とおせんぼ」

である!



これによりもうゲノセクトはバトル場から逃げる事は出来なくなった(・・;)

その後ロトムVの特性『そくせきじゅうでん』を使用し、手札を増やしてターンを終了した。


しかしこの展開はカビゴンの戦法だという事はさすがにわかっていた。
だからここからが本当の戦いだ(`・ω・´)


自分はここからバトル場のゲノセクトをなんとか逃してミュウで攻撃を続けていかなければならない...
そして自分のデッキでそれが出来る方法は3つだ!

1つ目は入れ替え系のカードを使いゲノセクトを逃す方法。
デッキには入れ替え系は3枚なので大切にしなければならない!

しかし大切に保管していてもあの美女に見つかれば

「へーいいもの持ってるね!あたし達にちょーだい!!」

と根こそぎ持っていかれるので注意が必要だ(;´Д`A



2つ目はボスの指令を使いカビゴン以外を呼び出しその隙に逃げる方法
ただ対象となるのはロトムVぐらいなのでロトムVが回収されるまでの制限時間がついたミッションになる...



そして最後の3つ目はフュージョンエネルギーを使って逃げる方法だ。

このエネルギーをつけていればカビゴンの特性を無視して逃げる事が可能になる!


ただしこれも扱いに注意が必要で、不用意にゲノセクトにつけていれば

「へーお兄さんいいもの身につけてるね!これは前金としてもらっておくね」


とむしり取られてしまうのでそれも頭に入れて戦う必要性がある(-.-)y-., o O

他にもケアすべき問題はあると思うのだが、とにかく毎ターンサイドを取るためにバトル場からゲノセクトを逃して攻撃する事に考えを集中させた!


自分の先行3ターン目
都合よくサイドから穴抜けのヒモを引く事が出来ており、ゲノセクトを逃して相手のカビゴンを倒しサイドを取る事が出来た!

サイドは残り4枚....いけるか?!





縛られるゲノセクト!



後攻3ターン目
やまださんの攻めは強力だ!
せっかく逃げたのにすぐに捕まえられてしまった....

そして美女3姉妹に入れ替えを1枚代金として持っていかれ、いよいよ後がない戦いに突入した(;´д`)


先行4ターン目
手札を消費しなんとかボスの指令まで辿り着き、後ろに控えていたロトムVを呼び出すことに成功した。

ダブルターボエネルギーを張りゲノセクトを逃して、サイドを進められた!

これでサイドは残り2枚....







※ポケモンカードゲームです


縛られるゲノセクト@(・●・)@



「くっそなんだってゆうんだ!
どっちかというと俺は責められる方より責める側なのに!!
これ以上やられたら、いろいろおかしくなってしまう(@_@)」

ゲノセクトの悲痛の叫びがなんとなくだか伝わってくるのを感じた...

やまださんの後攻4ターン目
きっちりとゲノセクトをバトル場に縛り番を返してきた。

盤面はやまださんがカビゴン1体のみ、自分はゲノセクト1体とミュウVMAX2体となっていた。
やまださんはもう1体カビゴンを置いておきたったところだが、手札にボール系のカードがなく1体で番を返してきたのだった!



そしてこの番を受けて自分の先行5ターン目

相手のカビゴンを倒せば勝てる!!ここまできた!
しかし、入れ替えを1枚落とされ、残る最後の1枚はサイドに埋まっていたため、この時点で自分が勝つためには『カミツレのきらめき』『エネルギー1枚』を揃えなくてはならなかった。

現状手札にはないので山札から引いてこなければならない...
しかしここで山札を引いていいものかどうかわからない( ;´Д`)
手札にはポケモンを展開する手段はあったのでゲノセクト達を並べれば山札は引けるがどうするか。

「この勝負の中で間違いなく大きな決断になるであろう(*˘^˘*).。oஇ」


残り時間がまだある事を確認してから、少し時間をもらう許可を取り、そして考えた。


1分経たないぐらいだろうか....

思いは....覚悟は....

決まった( 。•̀_•́。)キリッ



「りょう、引っきまーーす(`・ω・´)」


この先の事なんてミュウ初心者の自分が考えたっていい案が浮かぶわけない!
だったら後悔ないように思った通りにやるだけよ٩( 'ω' )و


そしてターンが過ぎるほど、バトル場に縛られているゲノセクトの心が壊れてしまうだろう...



「早く助けてあげるためにも動くしかない!!」

そう決心してベンチをフル展開し、可能性にかけた!

「ふゅーじょんしすてむ!!カードを

ドローーーーー!!!!」


2回のふゅーじょんしすてむを使った。
しかし、お目当てのカードは引けず手札は詰まってしまった....

だがここでも迷いはなかった!

「このターン勝つ事は出来ないが次に繋がる動きを最優先しよう!」

勝ちに行く決断をしてからはもうプレイの悩みなどなかった!
手札からジャッジマンを使い、相手の妨害と自分の山札のリフレッシュを行った。

そしてお互いに4枚引き終え、自分はターンを終了した。


ここまで2人のターン数合わせて9ターンだが、それ以上の時間を使ったぐらい満身創痍だった。
そしてそれはやまださんも例外ではない...


手札補充のためのロトムVは倒されずっと苦しいターンを過ごしてきた中で、必ずゲノセクトをバトル場に縛ってきたのだ!

互いに死力を尽くした戦いもまもなく決着がつく
とおそらく互いに感じ取っていたと思う...


迎えたやまださんの後攻5ターン目
事実上このターンがこの試合のラストターンとなった。


やまださんは少し悩んだ上で手札からサポートを使用した..

「ほーら、その手札に溜め込んだものを吐き出してもらおうか!」


自分は少し俯いたまま、相手の指示に従い手札を公開した...


「全部ありましたか....( ˘ω˘ )」


とやまださんは公開された自分の手札を見てガクッとうなだれ、その後ダブルターボエネルギーをトラッシュにと宣言して番を返した。

(この時点でフュージョンエネルギーはこの1枚しか見えておらず、サイドに2枚落ちていてももう1枚はあると見えている。実際は落ちておらず残りは山にある)


そしてターンが返り、フュージョンエネルギーをつけたゲノセクトは見事に逃げる事が出来、決着がついた!

なんとか勝った。゚(゚´Д`゚)゚。


試合の前から戦いが始まったこの死闘...
自分にとっては何にも頼れない厳しい戦いではあったが、なんとか勝利を掴み取る事が出来た(ò_óˇ)


死力を出しつくた相手同士。
試合が終わればお互いに称え合う仲となるのは自然だった!

やまださんから

「あと残りの試合頑張ってくださいね(^-^)」

と激励の言葉をもらい、自分も

「ありがとうございます!他力本願のこのデッキと共にやまださんの分まで頑張ります^ ^!!」

と返した。

そして全選手の第2試合が終わり、次のマッチングが発表された。


次の席に向かう前にやまださんはこう言い残した。

この言葉の意味を深く考える事はなく、自分は次の対戦相手が待つ席へと向かっていった。

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