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妄想プロ野球日記〜その01.先輩にあいさつした話〜

(今日の登場人物)

はじめまして。

2019年度ドラフト7位で阪神タイガースに入団しました。大卒ルーキーの金城と申します。ポジションはキャッチャーです。これからは野球ももちろん頑張りながら、試合であったことや裏側の部分を日記みたいに書いていけたらなと思っています。宜しくお願いします。

自分の簡単な経歴も載せておきます。

・沖縄県出身

・北谷ドルフィンズ

・北谷中

・沖縄尚学高校(甲子園2回出場)

・九州国際大

・阪神タイガース 2020〜

です。高校時代は1年生の頃からレギュラーで出させて頂いてました。肩が強かったので「南国のジョーバズーカ」とか「ホームのシーサー」とか言われてました。守り神的な意味で「ホームのシーサー」って付けたんだろうけど「ホームのシーサー」ってただ普通のシーサーだろって今でも思ってます。

今日は「キャンプ前に先輩に挨拶した話」を。既に沖縄出身の先輩方には結構挨拶していました。中日の又吉さん、DeNAの神里さん嶺井さん、ソフトバンクの東浜さん(東浜さん嶺井さんは高校の先輩でもあるので、高校時代に挨拶させて頂きました)、ただ西武の山川さんだけタイミングが合わなくて挨拶できてませんでした。オープン戦でタイミング合えばな〜。

と、思ったら東浜さんから連絡が。

「明日、国際通りの『民謡居酒屋 なんくる』ってとこでプロだけの県人会あるけど来る?山川とか嶺井も来るから色んな話聞けるかもよ?」

ん?地元なのにわざわざ観光客が行くような民謡居酒屋?って一瞬思ったけど、東浜さんの同級生がやってるお店と聞き納得。毎年キャンプに入る直前に沖縄出身の選手とその店で親睦を深めているらしい。ゴーヤーチャンプルーにこだわってるらしく、5種類の違うゴーヤーをブレンドして作ってるらしい。まずゴーヤーに種類があることを知らなかった。しかも5種類もあるなんて。でも国際通りにある店だから多分言ってるだけだろうと思う。観光客って絶対そういうのに食いついちゃうし。ただ今時バレたらSNSですごい叩かれるから、どういうことなのかとても気になる。

次の日

朝からの自主トレを終え、昼すぎに家族と近くの公園で1月に咲く桜を見た。妹にその足で国際通りまで送ってもらって、いざ出陣。

「はい!めんそーれー!」

店員さんの元気な挨拶が響く。

「あ多分、東浜で予約されてるかと思うんですけど…」

「ん?ナオ君とこの?…あー金城君だよね!!はじめまして!店長の内間です。いやー会いたかったよー」

ガッツリ系の握手を交わし、利き肩をパンパンとされた。自分も野球やってたんだったら利き肩とかあんまり触るなよとか思ったけど、補欠だったと聞き納得。しかしあとから段々「いや補欠の方が、より気ぃ遣えよ」って思ったけど、多和田さんとか拳太郎さんにはやってなかったから多分ピッチャーにはしないんだろう。まだ良いか。

奥の大きい個室に案内された。15分前に来たから1番乗りかと思ったら違った。

1番乗りは嶺井さんだった。

金城「あ!おざまっす!嶺井さん!」

嶺井「うい〜金城〜久しぶりだな〜!てかみんな遅いけど!」

金城「いや、嶺井さんが早すぎるんすよ!笑 ちょうどに来ても早いくらいじゃないっすか?」

嶺井「待ちきれんくてよ〜笑」

金城「めちゃくちゃ楽しみにしてるじゃないすか笑」

嶺井「遠足前日とか寝れんタイプさ?俺?」

金城「知らないっすよ!初めて聞いたわ!笑」

嶺井「もうみんなに挨拶できたか?」

金城「いや山川さんだけまだなんすよね〜」

嶺井「うわ〜厄介なの最後に残したな〜」

金城「え!山川さんってそんな感じなんすか?!」

嶺井「先輩とか俺たち同い年にはそうじゃないけど、後輩にはな〜。特に初対面の後輩にはナメられないように当たり強いかもな」

金城「うわ〜マジっすか〜。めっちゃ気さくなイメージでした〜。ちょっとダルいっすね〜」

嶺井「そんな性格じゃないと、あんなにホームラン打てんよ」

金城「それ関係あります?笑」

嶺井「俺は優しすぎるからホームラン打たないであげちゃうんだろうな〜!」

金城「いや下手くそなだけでしょ!笑」

嶺井「えーー!!俺6個上ど!!!プロで打てなくなる呪いかけるからよ!!」

金城「ウソっすウソっす!すいません 年齢出すのセコいしダサいっす笑 あと変な呪いかけないでください 嶺井さんにかけられたらマジで打てなくなりそうなんで笑」

嶺井「殺す!!!!」

こんな調子で結局みんな集まったのは集合時間の30分後だった。東浜さんに指名されて嶺井さんが乾杯の音頭を取った。スベってるのに長い挨拶するというボケなのか、楽しみすぎて長くなっちゃったのかはわからないけど、途中で又吉さんが挨拶をさえぎって「乾杯〜!!!」って言ってくれて、とりあえず盛り上がった。

肝心の山川さんは渋滞に捕まってるらしくまだ来てなかった。山川さんとの挨拶を考えすぎて、新人挨拶は「川藤幸三さんに挨拶したら川藤さんの声デカすぎて鼓膜破れた」という変なウソをついてしまった。

会が始まって1時間後、東浜さんの「千賀はフォークもアソコもお化け」という話で盛り上がってる時に、ついに山川さんがやって来た。

山川「すいませんでしたーーーーー!!!」

東浜「えー!!遅いけど!!」

山川「すいません!嫁と夕方からどすこいしてて笑」

東浜「そんなん帰ってから、ゆっくりヤれ!笑」

又吉「今日は何発どすこいしたば?笑」

山川「今日は3どすこいっすね笑 あと2どすこいしかったっすけど笑」

東浜「十分多いよや笑」

又吉「…どすこ〜〜〜???笑」

山川「い〜〜〜!!!いやいや初めてやりましたよ!なんすかコレ笑」

嶺井「山川、1杯目ピーチフィズでいいか?」

山川「お前は黙っとけよ!」

めちゃくちゃ気さくだった。直接挨拶した時もむしろ腰低く接してくれた。すごく好きになった。ずーっと背筋伸ばして緊張してたからか、安心感で疲れがドッと来た。ふと嶺井さんを見ると良い感じで顔が赤くなり本当にハマのシーサーになってた。そしてしょうもないウソに引っかかった僕を見てニタニタしてたから、

「嶺井さんに今年、戦力外なる呪いかけましたからね!!!」

って言ったら

「うわ〜やめて〜笑」

と言い後ろに倒れ、両手両足を上げビクビク〜と死んだ虫みたいなつまらないリアクションをしたので、嶺井さんの半分残ってるビールジョッキに泡盛入れてやった。

そして二次会のキャバクラで又吉さんからのお許しももらい、嶺井さん改め「嶺井くん」と呼ぶことになった。その頃肝心の嶺井くんはトイレでビールの泡盛割りを盛大にぶちまけていた。

…あ、そういえば5種のゴーヤーチャンプルーは頼もうとしたら又吉さんが口をへの字に曲げ小さく首を振ったから頼まなかった。5種類「じゃない」というよりは、5種類「だとしても」のニュアンスの首の振り方だったと思う。さらに気になったからキャンプの休日に1人で来てみようかと思った。

〜その01.先輩にあいさつした話〜終わり

※これらは全て妄想です。

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