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最後のお見送りをしました。

先日の3月15日。私が勤める有限会社トーセイ産業の代表取締役である豊嶋成悟(写真中央)が心不全の為急逝いたしました。

私がその知らせを受けたのはその日の夕方。
別の店舗の店長からの電話でした。
「社長が亡くなった」
営業中の店内であるにも関わらず
「えっ!!!???」と大声で叫んでいました。

あまりにも唐突な訃報を受け入れられず、不謹慎ながら何かの冗談か、悪質なドッキリではないかと真剣に考えてしまいました。
しかし、店長の真剣で深刻な口調は現実である事を物語っていました。そして私からスタッフへ伝えてほしいと頼まれました。

そして閉店後社員だけを残して訃報を伝えました。社長が亡くなった事、これからの事…
話していくうちに自然と涙が止まらなくなりました。
私は亡くなる3日前に実際に社長に会い元気な姿を見てみていたんです。いつもと変わりないくだらない冗談と豪快な笑い声、そして仕事への熱意を見ていたんですから。

社長とは2011年に私がトーセイ産業に就職してからかれこれ約9年のお付き合いでした。
私はとても優秀とは呼べない社員で、幾度となく衝突や期待を裏切って来ました。
そんな私にも社長は常にアドバイスを送り、何とか一人前にしようと気に掛けて貰いました。
そして現在のOWNDAYS阪急三番街店に異動してから少しづつ多くの方のご助力をいただき、社内で表彰を受けたり店舗もようやく利益が出せるようになってきました。

「これでようやく今までのご恩に報いる事ができる」

そう思っていた矢先の出来事でした。

悔しい。悔しくて悔しくて、スタッフの目もはばからず声を上げて号泣しました。

次の日。私は前日に社長に言われた
「もっと店内とバックルームを綺麗にしないと」という言葉を思い出し一生懸命掃除と整理をしました。
すると整理中に「豊嶋私物」と書かれたメガネケースが見つかり、中にはメガネが2本入っていました。
まるで社長が
「おいおいかくちゃん、忘れとったやろ〜?そういう所があかんねんな〜」
と言っているような気がして、社長はこれを見つけて欲しくて綺麗にしろと言ったんじゃないかなんて下らない事を考えました。

そしてお通夜、そしてご葬儀を迎えました。

とても立派で広い式場。それでも次々に訪れる人々であっという間に式場内はいっぱいになりました。その中には現在では別の道に進まれた元社員の方や、北は北海道、南は沖縄からお越しになられた方もいらっしゃいました。

その人の人生で得た財産は人生終わりに分かると思います。
社長は周りの人へ尽くし、また尽くされ愛されていた方である事を感じ、自分は本当に素晴らしい人の元で働けていたという事を改めて感謝しました。

「もっと阪急三番街店をいい店にしよう」

社長と交わした約束は守りたいと思います。
たとえもう直接お会いできないとしても、きっと社長の事ですから気になって、気になってしょうがないでしょうから近くで見守ってくれているはずです。

「まぁ角田大先生がおるなら大丈夫やろ!」

そんないつもの軽口を言いいながら。