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万引き家族、を観た!

制作:2018
監督:是枝裕和
撮影:近藤龍人
出演:安藤サクラ、リリー・フランキー、樹木希林

■あらすじと感想
6人の「他人」が「家族」として暮らす。映画のふれこみは万引きで生活する「犯罪」家族の絆だが、見た感じを極めて矮小化すれば、「家族は裏切らない」と言われるが、その「家族」や「裏切り」って何?「絆」って軽く言うけどそれは何?って感じでしょうか?
是枝監督、すいません。こんな感じで…。

■カンヌでパルムドールを獲った作品。是枝監督、本当におめでとうございます!私事のようにうれしいです。これは、本当です。おめでとうございます!

■褒められる、評価される、とはどういう事だろうか?例えば、今回の「万引き家族」の場合は、作品を見たカンヌ審査員が“作品性”“作家性”“社会的意義”“表現方法”などを各々の世界観で作品を鑑賞し、ある意味「感動」し、それを伝えた、という事でしょうか。

■是枝さんの作家性の勝利!という事で、私の感想は終了!(笑)。
一つ一つのシーンとエピソードが是枝さんの作りたい方向へ全てを導くという手法は円熟した是枝演出と感じました。が、唯一是枝さんの計算外は、安藤サクラの女優魂が是枝さんの作家性を越えてしまったこと。作品が是枝さんのものから安藤サクラの映画になったという、非常に幸せな映画になったことではないでしょうか。恐らくですが、是枝さんが安藤サクラのドキュメンタリー性に気持ち良く流されたのではないか?撮影順は知る由もないが、安藤サクラとゆりのお風呂でのシーンから庭で洋服を燃やし安藤がゆりを抱きしめるシーンへの流れは秀逸。あと、取り調べシーンや刑務所の面会室、などなど。安藤サクラの女優魂が映画のドキュメンタリー性を本物にしたのでしょう。

万引き家族3 (2)

■記憶に残るカットは、安藤サクラのシーンを除くと、家族が海で遊ぶシーン。海街diaryのエンドを思い出しました!
見えない花火を庭から見上げるシーンは、是枝カット、として見た瞬間に思いましたので、除外しました。

あと、いくつかのシーンでは、編集でカットするのに苦しんだだろうな…、と思えるシーンが多々あり、ディレクターズカットが見たい感じもありました。

最後に、入れ歯外した樹木希林さん。
もう、生き仏のように漂う感じが優しく作品を包みますね。ではでは。

万引き家族2 (2)


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