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少年院で「意見発表会」が行われました

少年院の「意見発表会」に行ってきました。
退院を控えた少年が、他の少年たちや保護者の前で自分の意見を発表する場で、学びの集大成ともいえる行事です。

今回、更生保護の活動に関わっているご縁で、初めて行事を参観させて頂きました。
建物の入口はオープンで明るい雰囲気ですが、少年の生活するスペースに入るときは、鍵のついた重そうな金属製のドアを順に2枚通ります。内部は携帯電話など電子機器の持ち込みは一切禁止です。

行事には検察庁の方も勉強のため参加されていて、開会までの待ち時間に、起訴猶予になった人の入口支援の取組みなどの話を聞けました。また機会があればじっくり伺いたいところです。

開会時間になり移動した会場は体育館。今までに見てきた公立の学校の体育館と比べると小ぶりですが、天井は高く舞台も立派。
ぴーんと張り詰めた空気の中、発表者の名前が呼ばれ舞台に上がります。数名の方の発表を順番に聞きました。
発表の内容は、これまでの自分に向き合って反省したこと・学んだこと、今後の戒めや希望など、いろんな発表がありました。

耳を傾けながら、そんなに立派なこと言わなくていいんだよーと気持ちほぐしてあげたくなったり、本人が気づき反省してきたという「ダメなところ」は自分も身に覚えがあると感じたり。何度も頷きながら聞きました。
最後に家族や支えてくれた人への感謝や思いを述べるときは、原稿用紙から顔を上げ、ご家族の顔を見て語っていたようでした。

それぞれの意見は、先生や来賓の方の審査によって順位がつき、最後に表彰式がありました。
個人的にはこれに順位はつけたくないような気もしますが・・・

内容については、このような場でどれだけ本心のままに話せているかは正直分かりません。
ただ、たとえきれいごとだとしても、発表までに考えを練り、葛藤もしながら意見にまとめるという時間を経てきた、そのこと自体が良い経験になっただろうと想像します。さらには、それをみんなが見守る前で発表することによって、意識を新たにすることもあるのかなと。

これからもいろんな人に支えられながら、それぞれの人生を歩んでいかれることを願うばかりです。

画像のピーマンは、院の畑で採れたもの。つやつやです。

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