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フットボールから見るスペインの歴史と背景

どうも、マルセイユ 津田です。

今回はいつもと少し趣向を変えまして【フットボールから見るスペインの歴史と背景】について書いていきたいと思います。

コロナ以前は各月でフットボールライブと言うサッカーライブをしていたのですが、中々開催できないのが現状です。

今日はサッカーが好きな人、そうじゃない人にも興味を持って頂ける様な形で色々書いていけたらと思います。

さて、スペインと言う国について皆さま何か知っている事はあるでしょうか?

マタドール、フラメンコ、サグラダファミリア、はたまたバレンシアオレンジetc。。。

列挙すればキリがないですが、フットボールも間違いなくその中に入ってくるでしょう。

スペイン代表と言えば
2008年欧州選手権優勝
2010年W杯優勝
2012年欧州選手権優勝

と輝かしい成績を残しています。

欧州選手権はW杯優勝よりも難しいと言われたりするのでいかにこれが凄い事かわかります。

クラブチームで有名所を言うと首都マドリードを本拠地とする【レアル マドリード】とカタルーニャ州バルセロナを本拠地とする【バルセロナ】。

全くサッカーに興味がない人でも一度くらいは聞いた事があるのではないでしょうか?

バルセロナと言えばメッシです。

現在世界No.1と言われている選手。

今夏移籍の噂があがりましたが、その際発生する契約解除金が約880億円と言われています。

880億円ですよ!?

例えば私が違うお笑い事務所からオファーを頂き移籍しようとする。

その際私は吉本と契約してるので、『契約解除の為にまず880億円払ってくださいー!』てな事です。

『払えるか!!!ほんでお前にそんな価値あるか!!』と満場一致でつっこまれます例えるならこう言う事なんです。笑

日本のプロ野球やJリーグとは比較できないレベルですね。

脱線してしまいましたが【レアル マドリード】と【バルセロナ】。

この2チームは強烈なライバル関係にあり、ダービーマッチは【エル・クラシコ(伝統の一戦)】と呼ばれ世界で6億5000万人が視聴していると言われています。

何故これだけの人がこの試合に魅了されるのか?

数ある試合の中で特別視されるのか?

そこには歴史的、政治的背景が色濃く残っているのてす。

詳しく説明していきましょう。

まずスペインは地域ごとに非常に独立性が強い国です。

私がG20加盟国の人に会えるまで帰れませんと言うロケを行った時、ある外国人カップルに『どこから来ましたか?』と聞くと『バルセロナ』と答えました。

『スペインですかー!』と僕が言うと『ノー!カタルーニャ!』と答えが返ってきました。

なんとなくはわかっていましたがこう言われた時に『やっぱりそうなんだ』と思いました。

スペイン人ではない、カタルーニャ人だと言う強いイデオロギーを持っている方が多くいらっしゃると言う事です。

では、何故そう言う関係になったのか?

細かくカタルーニャの歴史を紐解いていくとここに書ききれなくなるので割愛しますが、カタルーニャはスペインで最も豊かな州です。

産業都市として栄え、工場などでツーマンセルやスリーマンセルで仕事を行いました。

最近は違いますが、バルセロナと言えばシャビ、イニエスタ、メッシなどで形成する華麗なパスワークで世界を魅了しました。

一説によるとこのツーマンセルやスリーマンセルのカルチャーが今も根付いており、パスワークや協調性などサッカーにも反映されてるのではないかと言われています。

事実前述した選手たちは【カンテラ】と言うチームの下部組織で育ち、何年も共にプレーしていました。

対して首都マドリードは貴族社会でした。

全てではないですが、基本的には裕福で位の高い人達が住んでいる地域です。

【マタドール】などもマドリードの風習です。

つまり【労働者階級】のバルセロナと【貴族階級】のマドリード。

と言う構図がなんとなくおわかり頂けるでしょうか?

更に、バルセロナで得たお金が税収としてマドリードに流れる。

スペインGDPの約20%を占めるカタルーニャ州はお隣の国ポルトガルとほぼ同じと言われています。

カタルーニャの人達からすると【自分達の土地で稼いだお金が貴族階級に吸い取られている!】となる訳です。

更に、【中央政府のカタルーニャへの弾圧】も要因の一つです。

1939年〜1975年のフランコ政権体制ではカタルーニャ語・カタルーニャ語の地名の禁止、カタルーニャの伝統的な音楽の禁止など激しい弾圧を受けました。

大阪人が大阪弁が喋れなくなり、地名も変わり、京橋はええとこだっせ♩

とも唄えない訳です。

これは中々洒落になりません。

ルールを破れば投獄されたり銃殺される。

ある試合でバルセロナ1-0レアル マドリードで前半を終えます。

ハーフタイム、スペイン警察長官がバルセロナのロッカールームを訪れ言いました。

『わかってますよね?。。。ねー?』

試合結果はバルセロナ1-11レアル マドリード。

何があったかは想像にお任せしますが、サッカー以外の何か別の要因があったのでは?と疑われても仕方ありせん。

そんな激しい弾圧を行ったフランコが【国の公式クラブ】としたチームが1つあるのです。

そう、【レアル マドリード】です。

【レアル 】と言うのは【王冠】と言う意味です。

名は体を表すとはまさにこの事。

首都に本拠地に置き、国から公認のクラブとされ、世界中からスーパースターを集めるスター軍団。

それが【レアル マドリード】。

バルセロナの人達は面白くないですよね。

自分達で稼いだお金が首都に流れ、自分達の言葉を使えば弾圧され、八百長まがいの恫喝も受ける。

しかし武力で戦う事はできない。

何が自分達のフラストレーション、中央政府への憤りをぶつけてくれるのか?

【フットボール】

貴族階級、中央政府へ下克上できる唯一の手立てだった訳です。

そう言った背景もあいまり、世界中6億5000万人が熱狂する世界最大のダービーとなったのです。

これを知ってから見るのか、ただの試合と思って見るのかで全然感じ方も変わってくると思います。

因みにカタルーニャ独立問題は現在も続いています。

マドリードやカタルーニャの歴史感は細かく話せばほんとに長くなってしまうのでめちゃくちゃ割愛しましたが、興味がある方はスペイン史を調べてみて頂けたらなと思います。

このシリーズは無料公開していきますので、こんな内容好きと言う方は有料の方も購読してみてください。

てはまた!


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