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映画ドラえもん のび太とブリキの迷宮

こんにちは、まろんです。

さて、映画ドラえもん備忘録シリーズ、今回はブリキの迷宮。

宇宙へ飛び出し星を救う、映画ドラえもんだと割と王道を行くストーリーです。なので間違いないって思うような作品、安定、ド安定!

あらすじ(ざっくり)

春休みどこへ行くか

小学生組4人はそんな会話を広げていました。しずかちゃんとジャイアンはハワイへ、スネ夫はスイスへ行く予定がある、と。しかしのび太は、どうせうちはどこにも行かないからと諦めて開き直っていました。

しかしパパに言ってみると、スキーと海水浴が楽しめるブリキンホテルを予約している、と。のび太は大喜びしてみんなに伝えます。

しかし、それはパパが寝ぼけて見た夢だったことが分かりのび太は酷く落ち込みます。しかし後日、家の玄関に見慣れないトランクケースが。きっとドラえもんが出してくれた道具だと思い開けてみると、中からどこでもドアのような異空間へ繋がっている扉がありました。ドラえもんはそれを見て「僕じゃない」と。続いて入ってみよう、と。

中はどこへつながっているのか。そこはブリキおもちゃの国、ブリキン島でした。

そこは海水浴が楽しめる海が広がり、ドラえもんとのび太が遊んでいると、どこからともなくブリキでできた車が現れます。その車に乗ると自動的にとある場所へ。

着いた先はブリキンホテル

ブリキでできた建物にブリキでできたロボット従業員。人間の姿は見当たらないが、部屋も料理も一級品。それに加えて開業記念で料金は取らない、と。ただしひとつ条件が

地下室には入ってはいけない

どことなく不気味な条件がありながらも、2人は気にせずスキーをしに行きました。

スキーのできないのび太はドラえもんに、スキーができる道具を出して!今回だけ!とお願いします。ドラえもんは今回だけだよと道具を出しますが、のび太は説明も聞かず道具を操作し猛スピードで走り去っていきます。

呆れながらものび太を探すドラえもん、突如現れた飛行船に電撃を浴びせられ連れていかれてしまいます。

のび太はなかなか探しに来てくれないドラえもんが先に帰ったと思いホテルまで戻りますが、そこにはドラえもんはおろか、従業員すらいません。ドラえもんが先に家に帰ったと思い、のび太も来た時のゲートをくぐってのび太の部屋まで帰ります。しかし何日か経ってもドラえもんは帰ってきませんでした。

その後のび太はジャイアン、スネ夫、しずかちゃんを連れてブリキン島へ行くことに。

各々満喫したあとブリキンホテルへ行くと、なんとホテルが謎の飛行機に空撃されています。ジャイアンがヤシの木をバットに見立てて石を使って撃墜し、生き残った飛行機を追いかけた先でドラえもんが連れ去られたことを知ります。

ドラえもんを助けよう。4人がそう決意した次の瞬間大きな地震が起こります。

実はこのブリキン島は巨大な宇宙船で、島丸ごと宇宙へ飛び出したのです。

その後ブリキンホテルの主である人間のサピオが現れ、故郷であるチャモチャ星を救ってほしいと。チャモチャ星は優れた科学技術を持っていたがラクをしたがるあまり全てをロボットに任せた生活を送っていた。サピオの父ガリオン公爵はその状況を打破すべくブリキンホテルの地下にある大迷宮ラビリンスの奥、中央ホールでとある研究を行っていた。そして研究が完成した後首都へ旅立って行ったが、戻ってくることは無かった。その後間もなくして、人間をラクに生活させるために作られた発明用ロボットナポギストラーが反乱を起こし、人間はなすすべも無く捕らえられ、ついにはチャモチャ星を支配してしまった。どうやらそのドラえもんを攫った軍隊そのロボット軍隊であるため、共通の敵を打破すべく協力することに。

その頃連れ去られたドラえもんはサピオ達の居場所を言えと電撃等浴びせられながら拷問をかけられる。しまいにはコンピューターを焼き切られ壊れてしまい、海へと捨てられる。

一行は二手に分かれて行動することに。ジャイアンとスネ夫は首都メカポリスを偵察する部隊、のび太、しずかちゃん、サピオはブリキンホテル地下のラビリンスを進み、ガリオン公爵の研究産物を手に入れる部隊。

地下を進む部隊はガイドマウスという案内ロボットに導かれてラビリンスを進んでいたが、追手の攻撃等により通路が崩れ、ガイドマウスも壊れ身動きが取れなくなる。のび太が諦め嘆いていると、サピオはトランクを使って強引にしずかちゃんとのび太を地球に返す選択を取った。その頃ジャイアンとスネ夫は人間収容所の場所を突き止め、飛行機に乗ってメカポリスを脱出していた。

地球に戻ったのび太は途方に暮れていた。ドラえもんの押し入れに入りながら物思いにふけっていると、枕の下にあるスペアポケットの存在に気づく。これに入ればドラえもんの持つ四次元ポケットへ直接ワープできると考えたのび太は、しずかちゃんを連れてスペアポケットの中へ。こうして壊れてしまったドラえもんとのび太は再会する。そしてミニドラをさらに小さくし修理してもらうことでドラえもんが完全復活。

あとはもうドラえもんの道具をフル活用し、ラビリンスにある研究施設へ。

そこにあったガリオン公爵の研究産物は、いわゆるコンピューターウイルスで、これにより全ての反乱ロボットの機能を停止することが出来る。

早速これを敵のボス、ナポギストラーに打ち込んだ。するとみるみる行動や言動がおかしくなり、それがイメコン(広範囲のロボットに命令できるシステム)を通じてロボットが全滅。

チャモチャ星のアンラック王は、おしまいだ...と。

しかしガリオン公爵は、いいえ始まりです。機械任せではなく人間が人間らしく生きられる社会を作っていきましょう、と、ゼロからやり直すことを決意し、ドラえもん達一行もその援助をするのであった。

感想


ロボットもとい人工知能が地上を支配したらどうなるかというシンギュラリティ的なテーマは平成初期に多い。昨今のものより複雑では無いが人工知能が普及し始めたからであろう。ブリキの迷宮はまさにそのような人工知能を持つロボットが人間を支配するという一種の社会風刺を描いた作品だと感じた。

ガリオン公爵の言葉を借りると、人間は自分で考え自分で行動できる生き物であるから、やはり全てを人工知能に委ねるのではなく自分でできる範囲のことは全て自分でやるべきだと、それが人間であることの幸せだと感じた。ただやはりウイルスをばらまいたのは、もう少しなにか方法はなかったのかと思わざるを得ない。確かに一番分かりやすくコンピューターを破壊する手段ではあるが、これもある種当時流行っていたであろうコンピューターウイルスに対する注意喚起のようなものがあったのかもしれない。

このような感じで大枠のテーマから当時の社会の雰囲気を少し感じることができて、興味深い作品だった。どちらにせよ、この作品が王道を行く作品だという印象は変わらず、一般への受け入れやすさも魅力だと思った。

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