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プリンシプルを極め、持続可能な顧客利益の最大化を図る

こんにちは。

突然ですが、プリンシプルとはどういう意味かご存知でしょうか。
ネットで調べてみるとこんな意味を持つ言葉だそうです。

原理、原則
というのが主な意味だそうです。

最近巷でこの言葉の重要性が増してきていると感じております。

そう感じた理由として、みなさんご存知のこの話題があります。
(一つはちょっとマニアックかもしれません。悪しからず。)

ご存知、ビッグモーターの保険代理店登録取消し、そして千葉銀行等3社への仕組債不適切販売に対する業務改善命令です。

これらは、今年度の金融業界における大きな話題です。

ビッグモーターはいわずもがな、この千葉銀行等3社への業務改善命令についても、昨今の金融業界に対して金融庁が改めて問題提起をしてきたのかなと個人的に考察しています。

その問題提起とは、
その業務運営は本当に顧客のためなのか
です。

突然ですが、金融庁では今、こんなものを掲げています。

これは、金融庁が定めている顧客本位の業務運営に関する原則というものです。

詳細な説明は長くなるので割愛させていただきますが、この原則を策定した狙いの一つには、

当局から各金融機関(以下、銀行等という。)に対して、ルールベースでのアプローチのみならず、プリンシプルベースのアプローチを用いて、銀行等との間で顧客へのより良いサービスの提供を競い合い、切磋琢磨し合うこと

を促すことがあると考えています。

かつての金融庁は、金融処分庁ともいわれ、バブル崩壊の後遺症で抱えた多くの不良債権を処理するように銀行等に迫っていました。

しかし、強権的とも言われてきた行政手法は、言われたことだけを守れば良い、検査の点検項目を形式的に満たせていれば良いという姿勢を蔓延させることにつながりました。

処分庁から金融育成庁へ。
新聞記事の言葉を借りてしまいますが、金融庁は次のフェーズに移行すべく、上記のような原則を策定、銀行等に呼びかけを開始した思われます。


しかし、このような原則を策定したからといってすぐに銀行等が顧客本位の取組を原則どおり遂行できるわけではありません。
何せ、これは私の解釈が入っていますが、

銀行等は顧客の利益最大化はもちろん、組織の利益も最大化していかなければいけない

ためです。

顧客の利益最大化のためには銀行等が果たす役割が欠かせません。
その銀行等が無くなっては元も子もありません。

組織として利益をあげるべく、銀行等によっては、取り扱う商品ごとに社員の営業成績に係る点数を割り振り、達成状況に応じて優秀者を表彰し、モチベーション管理をするそうです。

そういった商品は銀行等にとっても大きな収益になるそうで、推進を強化しているとのこと。


先ほど示した二つの話題(ビッグモーターと千葉銀行等3社)に照らすとこのような読み方ができるかもしれません。

ビッグモーター
→顧客から預かった車を不当に傷付け、修理代を上乗せ。保険会社に請求することで、会社の利益を増やした。

千葉銀行等3社
→仕組債は大きな収益の一つ。収益確保のため、十分な顧客属性の確認を行わず、本来仕組債を売るに相応しくないもしくは高いリスクを望まない顧客にも販売を行ってしまった。


これら二つの事例に共通することは、

組織の利益を優先し、顧客の利益を最優先に考えていない

ことだと考えます。

昨今の日本は人口減少等様々な問題を抱えており、銀行等に限らず、様々な企業が
持続可能な経営
に頭を悩ませているかと思います。

その中で収益を上げていく必要があることは素人の私でも分かります。
ただ、目先の利益にとらわれてしまうと、今回のような事案が発生、最終的には顧客からの信用が失われ、減益に繋がると推測されます。


こんな記事がありました。

大阪に本拠地を置く池田泉州銀行では、職員への表彰制度を取りやめたそうです。それに伴い、ノルマは無くなりました。

その代わり、ソリューション営業(課題解決型の営業)に力をいれ、顧客との対話を重視、つまりは結果ではなく過程を評価するようになったのです。

しかし、言うは易く行うは難しとはまさにこのこと、数字がモチベーションになっていたのに何を目標に頑張ればよいのかという声があがったり、評価する側も過程を評価する以上、行員の日々の業務遂行状況を見なければいけないため、負担感は増している様子です。

分かりやすい数字のノルマが無くなった分、行員には常にワーキングすることが求められます。だからこそ辛い面もあると思われます。

それになんと言っても、利益増という成果にすぐ現れる可能性が低いでしょうから、ソリューション営業に対して疑心暗鬼になる人も一定数現れ、組織運営にも支障をきたす可能性もあります。


それでも中長期的な目線、つまりはSDGs的な目線に立てば組織の利益向上につながるのではないでしょうか。

上記で添付した記事によれば、ソリューション営業によって、顧客との信頼関係を深めることができ、大型契約にもつながっているとのこと。

こうすれば、顧客利益の最大化も図れる状態になれるのかなと思います。


金融庁が公開している顧客本位の業務運営に関する原則の一つにこんなものがあります。

顧客の最善の利益の追求

しかし、それらを追求していくには組織の利益最大化を図る必要もあります。

池田泉州銀行の事例が100%正しいかといえばそれはまた別問題かと思います。

プリンシプルを極めるべくワーキングを重ねに重ね、持続可能な顧客利益の最大化を図っていく。

金融機関の社会的意義が今、再び問われているところです。

余談、、、

文字数を見たら原稿用紙6枚分以上に達してました。ここまで文字を書いたのは久しぶりかもしれません。笑
最近仕事の関係でこの分野に触れ、調べていくうちに面白くなり、noteに記事を書くにいたりました。
これらの原則は金融機関はもちろん、様々な分野にいかせると思います。
色々と問題はありますが、全ては

何のための仕事か、誰のための仕事か

これさえ忘れなければ何とかなるのかなと思ってます。

あと、お金について考えるというハッシュタグがあったので付けてみました。
自分の資金運用に係る話は一つもありませんが、お金に係る話ではあると思うので、無理やりですが応募してみます。

ではまたいつか。

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