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薬膳の勉強記録

この夏、よく「口内炎」が出ました。そんな大きな痛い口内炎じゃないのですが、上唇あたりによく出来て、何でだろうと原因を考えたものです。

薬膳の勉強を手がかりに考えたら、二つの原因が考えられます。

「脾虚」によって引き起こされた。(場合によっては相剋関係で「肝(木)」が原因で「脾(土)」に影響を与えた可能性もあるかも。)理由としては、いけないと思いつつ、よく冷たいものを飲んで胃腸が弱った可能性が考えられるから。夏に限ったことではないのですが、甘いものも必要以上に取ってしまったかもしれません。

②夏場に起こる「陰虚の虚熱」が引き起こした。「虚熱」を疑った理由としては、暑い中歩くと顔〈上半身〉に汗をよくかいてしまう症状があったからです。陰陽で考えると、気は足りていないはずなのに「火照る」という体感があります。

中医学では、口内炎も何パターンかで理解する必要があってそこが難しいと感じます。「五臓」のこと、「虚実」のこと、「陰陽」のこと、これらを複合して考えると頭がごちゃついて、今ちょっと勉強がスランプ気味・・・。


ゆるーい薬膳だとこの辺りの症状は、〈暑い夏に起こる胃腸の弱りと夏バテが原因〉、とか〈胃腸を整え、血と水を補う食事を〉とか書くのでしょうか・・・。どの程度で言語化できるかが学習の理解度合いを示す指標だとしたら、まだまだだなあ。

先生曰く、
薬膳は「食べる人」と「改善したい目的」があって初めて薬膳が成り立つので、結局はその食べる人がどのパターンか?を見つけることが出来ればいいとのこと。例えば、その人が口内炎の他に、胃腸虚弱や下痢や食欲が乱れやすいなどあれば①の「脾気虚の口内炎」になり、その人が足元が冷え上半身火照り、口渇耳鳴りめまいなどあれば②の「陰虚の口内炎」になるということです。そして、その人の体の状態にあった薬膳づくりができるようになるためには、「このキーワードがあればこの証」というパターンをいくつ積み上げていけるか?にかかっているということなのです。なので「口内炎」一つにしても、例えば

口内炎―脾気虚のパターン
口内炎ー心火のパターン
口内炎ー陰虚のパターン

他には「高血圧」。「高血圧」の原因は3つあると言われています。

1、ストレス型→肝火上炎、肝陽上亢、頭に血が上る
2、カラカラ型→血虚や陰虚、「血虚内風」
3、ドロドロ型→水毒(湿熱、痰熱、瘀血など)

1、2は内風が深く関わる症状です。

★用語メモ★「内風」→陰が不足し、陽気を抑えきれなくなり上昇し、めまい、ふらつき、震え、痙攣、ひきつりなどを引き起こすこと。「風」とは揺れ動くような症状。体内の変化が原因で発生する場合に「内風」と呼ぶ。「内風」がある時には、体を温め発汗作用が強い「外風」の風寒に効く食材は控えたほうが良い。

2は血虚で栄養滋潤作用が低下する→肝に蔵血されるべき血が減ってしまう→肝陽が上がる→血圧上昇(風邪)が起こる、という症状で「血圧高い+ふらふら、ふわふわ、カサカサ、顔に色艶なし」という特徴があります。

☆学習ポイント☆頭がごちゃつかずに済むように、英単語のように整理し、一つ一つ増やしていく。

弁証能力はこのパターンをいくつ知っているかが重要!薬膳では、パターンがわかっていればその証に合わせて食材を選べば良い。水毒であれば水毒によい食材を使い、陰虚であれば陰虚に良い食材を使う、そんなふうにして薬膳を考えていけばいいとのことでした。

どれだけ具体的な事例に落とし込めるのか、これってどんな勉強に限らず難しいですよね。

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例えば口内炎になった時、脾虚の場合「健脾」が必要、「陰虚火旺」だと「滋陰、生津、補血食材」などが必要になってきます。これを一つの薬膳料理で全部満たそうと思ったら、ごった煮になってしまいます。いつも薬膳料理を作るときs必敗するのがここなのです・・・。

一度に一つの献立または1回の食事に入れようとすると大変だし、また一つの薬膳料理にしてしまうと、そのメニューの効能が散漫になってしまう。ここは薬膳料理に限らず、私がいろんな分野でよくやってしまいがちな失敗なので、「あれこれ欲張ろうとする癖」は直していかないとなあ、と思います。

「見せ場がハッキリわかるものを作る」これを忘れないようにしないと。

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じゃあ、口内炎の場合、同対策すればいいか?脾気虚と陰虚火旺が一緒にあるならば、

(方法1)まずはどちらが早く治したいか、考え、「標治」を先にやります。例えば、のぼせ火照りがしんどいから、早くこちらを治したいという場合、しばらく食事は「滋陰、生津、補血食材」を徹底的にやれば良いということになります。その後火照りが改善してきたら今度は「本治」に取り掛かります。「本治」においては脾気虚対策として、「健脾」をじっくりと時間をかけて取り組めば良いということになる。

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★用語メモ★病気の原因に対処することが「本治」で、その原因によって生じる症状が「標治」

(方法2)別々のお皿の別のメニューにするという方法。皿Aは健脾目的、皿B滋陰目的、又は朝は「健脾」、夜は「滋陰」、このように分けてもOK。

この辺りは「苦手科目の克服方法」と似ている気がします・・・。一度にあれこれやろうと思っても、効果が半減するので、何かに集中して一つを克服できたら次、みたいな。後、「本治」と「標治」の関係もこれに通じる所がある気がしますね。根本的な原因を改善しないと問題は解決しないんだけど、まずは目先のものを解決していく、そして根本原因については、引き続き粘り強く治療していく必要があり、こちらは長い時間をかけて解決していく忍耐力が必要になってきますね。


当面の目標は、「キーワードから証を結びつける」パターンを出来る限り増やしていくこと。「こういわれたらこれ、こういわれたこれ」を一つでも多く知っていることが肝心。

受講期間の半分くらい過ぎて、今こんな調子で学習が進んでいます。

忘備録も兼ねて。最後までお読みくださった方は、万一にもいらっしゃたら、最後までお付き合いありがとうございます。



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