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MCA道場 #07「常にチャレンジし続けられる環境を生み出す極意とは」開催レポート

マーケターとして生き抜いていくためのスキルを「発見」「習得」「研鑽」できる〈経験〉を提供するMCA道場。今回は、みずほフィナンシャルグループの秋田夏実氏をお招きしたイベントを開催しました。このnoteでは当日の様子やハイライトをご紹介いたします。

MCA道場 第7回
「いたしませんはいけません。」常にチャレンジし続けられる環境を生み出す極意とは

2022年7月29日(金) 18:30〜

<師範>
秋田 夏実 氏
みずほフィナンシャルグループ
グループ執行役員人事グループ副グループ長(グループCPO*)
兼みずほ銀行 常務執行役員 人事グループ副グループ長(CPO)
兼みずほ証券 常務執行役員 人事グループ副グループ長(CPO)
兼みずほ信託銀行 常務執行役員 人事グループ副グループ長(CPO)
*Chief People Officer
*役職は講座開催時点のものです。

<タイムテーブル>
18:30-20:00 講義&トークセッション

<補足>
オンライン&オフラインでのハイブリット開催を予定しておりましたが、直前のコロナ情勢を鑑み、オンライン配信のみのイベントに変更となりました。

幼少期から振り返る、マーケターとしての原点

*役職は講座開催時点のものです。

MCA代表理事である田中のイントロダクションを受け、秋田氏より簡単な自己紹介。さっそく生い立ちから話がはじまります。祖母の影響を受けた古典落語、四季折々の行事を大切にした丁寧な暮らし。父からは会社四季報で漢字を教わり、母とは名作映画をたくさん楽しむ。素敵な家庭環境のもと、たくさんの刺激を素直に楽しんでいた様子が明るく語られました。

その後、「ミョウガやカブトムシを近所の八百屋やスーパーに売って、小学校低学年ながら10万円くらい稼いでいた」という仰天エピソードも飛び出し、聞いている側からも思わず「えっ?!」と声が漏れてしまうシーンも。幼いながら「どうしてこの買取価格なんだろう?」「どうしたらもっと高く買ってもらえるんだろう?」と試行錯誤を繰り返していた経験が、マーケターとしての第一歩になっていたそうです。

また、映画好きから派生して「ハリソン・フォードに英語でファンレターを出した結果、半年後に返信がきた」という、これまた驚きのエピソードも披露。好奇心に蓋をぜず、何かを感じたらとにかく動くことで、新しい世界への扉が開いてきたと、ここまでの生い立ちをまとめられました。

「いたしませんはいけません」踏み出すことでタグを増やす

出典:日経WOMAN 2021年11月号

続いて、トピックは仕事の側面へ。MBA留学や事業部門の閉鎖、夫の転勤など、山あり谷ありなキャリアの過程を丁寧に語ります。そのなかでも「キャリアアップを志向していたわけではない」「求められることを誠実に行なってきた」「結果的に一緒に働いてきた人たちからお声がけをいただくケースが多かった」など、お人柄や仕事への向き合い方が感じられるコメントも垣間みえました。

また、マーケターを志したきっかけとして2つの経験を紹介します。1つめは、マーケティング界の神様ともいわれるフィリップ・コトラー氏の姿勢。MBA留学時、最新テクノロジーを貪欲に学び続ける姿を目の当たりにし「雷に打たれたような衝撃を受けた」と語りました。そして、2つめはWEBサイトの立ち上げ経験。留学ノウハウを発信しようと、Yahoo!ジオシティーズやPhotoshopを学んだことが、その後のデジタルマーケティングやAdobeでのキャリアに繋がったと振り返りました。

その後の大きなターニングポイントとして、HSBCでの経験談も差し込まれました。本来はブランディング担当であったはずが、ひょんなことから広報やリサーチを兼務をすることに。媒体社と立ち話をするなかでアイデアを着想し、リサーチを駆使しながら社内外を巻き込んだ経験が、新しい視点を得ることにもなったそうです。

こうして、金融・英語・マーケティング・デジタル・広報など、自分のタグを積み重ねてきたことで「いたしませんはいけません」「私だからできることは何か?」という思想にもつながったという秋田氏。自分の業務範囲外だからとシャッターを下ろすことなく、何事も積極的に行なうことの大切さを強く語られました。

サブスクのマーケティングと、人事は酷似

その後、質疑応答や自己分析の話を挟みながら、今現在とりくまれている「人事領域」の話題へ。

一部の海外企業では、マーケティング組織と人事組織が融合する動きがあるというトレンドを紹介しながら、変化の激しい時代においては、従来の「人材を管理する」スタンスでは通用しないと話す秋田氏。マーケティング業界にある「カスタマーエクスペリエンス」や「カスタマーエンゲージメント」という発想を、社員に対してどれだけ行えるかが大切であると語ります。

また、サブスク・マーケティングで重要視されている「発見>体験>購入>継続利用>更新」という一連の流れを、人事領域におけるジャーニーに置き換えて説明していきます。これからは入社して終わりではなく、いかに組織に対するエンゲージメントを高め、その後のリファラル採用などの協力に結びつけられるかがポイントであるとも挙げられます。

最終的には、マーケティングも人事も理解すべきは「人」であるという共通点を見出し、これから人事領域にはマーケターが求められるようになるという持論を展開されました。

人生は永遠のβ版。楽しんで生きよう。

残り時間もせまるなか、これまでのまとめとして「意識されている10か条」を紹介。

いまだに自分は完成形ではなくβ版であると自認しているからこそ、「プロとして自分の人材価値をアップデートしていく」「成功の型をつくったら積極的に手放していくべき」など、どれも胸に刻みたくなるワードが紹介されます。最終的には「心と体の健康」ということで、睡眠時間や脳科学に関しても話題が広がっていきました。

最後の質疑応答コーナーでは「仕事を自分の人生として楽しむとしたら?」「家事や育児との両立をどう工夫している?」など、等身大な話題もあがる場面も。終了時間を延長しながら、どれにも丁寧に回答いただき、前向きでポジティブな空気のなか講義は終了となりました。

最後に告知

ここまでレポートをお読みいただき、ありがとうございました。詳細なレポート記事はExchangeWireでも公開されますので、これまでのMCA道場のバックナンバーと合わせてご覧ください。
MCAでは今後も様々な活動を通じて、マーケターの価値を明らかにしていきたいと考えています。今後も様々なセッションやイベント、プログラムを行なっていく予定ですので、公式サイト・各SNSをチェックしてみてください。


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