マーケティングファネルのどこに時間を割くかはカテゴリによって違う

カテゴリ認知→カテゴリ需要発生→ブランド認知→ブランド比較検討→ブランド需要発生・行動意思決定→行動までのマーケティングファネルの流れとして、消費者がどのステップに時間を割くか、敷いてはマーケティング担当者がどのステップに投資を寄せるかはカテゴリによって違います。

例えば、食料品の場合、ブランド比較検討には時間をさきません。「○○といえば、ブランドA。」といったエボークドセットに入っているブランドが選ばれるため、その優先順位・第一位選択ブランドがシェアを獲得します。

対して、数万円以上する商品の場合、想起集合に入っている有名ブランドが心理的な優位を獲得するもののそれだけでは選ばれずに、ブランド比較に結構時間を使います。よって、マーケティング担当としては比較検討で優位に立つポジショニングを再重視する必要があります。
シェア2位以下は差別化することで選ばれる確率を高め、シェア1位はコモディティ化させることで、想起集合では優位に立っていることから選ばれるという戦略を取ることが重要です。

前者の低価格商品というのは、比較検討にほぼ時間を使わないのでエボークドセットがものを言うわけです。
エボークドセットのシェアを獲得せよ。というのがP&Gのミッションらしいのですが、扱う商品が低価格なものだからこのメッセージになるわけです。
P&G出身者のマーケターは非常に優秀で、書籍やメディアなどで多く取り上げられているため、そのフレームワークは世の中に浸透してきていると思いますが、価格の高い商材を扱う企業ではエボークドセット獲得だけでは足りないので、フレームの理解を自分なりにもすることが重要になります。

今日は、マーケターとしてどのステップに力を注ぐかの見極めはかなり重要。という話。

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