戦争の戦略とビジネスの戦略の違い

戦略という言葉はもともと戦いの場から発生し、それがビジネスにも使われているのですが、戦争とビジネスの戦略には根本的な違いがあると思います。

それは、競合に対する対応。

どちらも、ビジョンを実現するためのシナリオだったり道筋だったりを表しているのが戦略になるのですが、ビジネスは顧客の欲求を叶えるために自社の供給を使ってもらうことで対価として収益を得る形になります。そして、そこに競合という存在があるわけです。

対して、戦争に関しては、競合そのものから勝利を獲得することがビジョンになるので、当然のことながら相手を弱体化させる戦略は肯定されます。

しかし、ビジネスは顧客と自社との関係の中で、競合という存在があるので、構図そのものが異なります。

そして、競合を弱体化させるということは、顧客が自社を見る目という副作用が発生するため、基本的には肯定できるものではありません。
それ相応のリスクをはらんでいるわけです。

つまり、ビジネスにおける競争は、顧客が他社ではなく自社を能動的に選んでもらう理由づくりとも言えます。

今日は、ビジネスに於いては顧客により選んでもらえることという大きな戦略しかない。という話。

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