心理テクニック”ありき”にならないように。

マーケティングとは、目的を達成しかつプラスの循環を作ることです。

企業で言えば、売れ続ける仕組みを作るという中長期的にプラスのスパイラルを作ってこそ、マーケティングは成功していると言えます。

短期的に成功を収めたとしてもそれが続いていかないようでは、そのマーケティングは不完全という評価をしなければなりません。
中には、ターゲットが新陳代謝のように入れ替わり、短期的な売上のみが重要視される業界(映画・ランドセルなど)もありますが。

マーケティングはヒトの心を動かすことで行動も変えることが求められるため、ヒトの心理にもとづいた心理テクニックなるものも必要になります。
しかし、必要ではあるもののそれが主となっては中長期的なプラスのスパイラルを作ることはできません。

心理テクニックは「錯覚」を作るためのものだからです。

例えば、身近に「自分は有名大学出身」「大手企業から転職してきた」などといったハロー効果を多様する人がいたとします。最初のうちは、その人に対して「権威のある団体に所属していたのだから、きっとこの人もスキルのある人に違いない」と錯覚するでしょう。
その人のスキルや姿勢、価値観もわからないのにです。

しかし、仕事のアウトプットが残念だった場合、その人に対する価値というものはだんだん薄れていき仕事を依頼しなくなっていきます。
この状態は、その人のマーケティングは成功していないと評価できます。

こうならないように、心理テクニックはあくまでもスパイス的な使い方で、ビジョンや戦略に本気で取り組む姿勢がマーケターとしてあるべき姿だと心から思っています。

正直、「錯覚」を作りだす心理テクニックというのは、その魔法が解けるまでに結構な時間を要するので、味をしめてしまうのはわからなくもないのですが。

ヒトを錯覚させるのではなく、ヒトを幸せにすることを価値観のど真ん中に置きましょう。

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