見出し画像

水の入らないグローブの購入に突き動かされる心理

趣味でサーフィンを20年以上やっているのですが、冬用のギアとして必須の「グローブ」について、近年は技術の進歩によって水が入らないグローブというものが発売されています。

サーフィンの冬用ギアとして「グローブ」と「ブーツ」はほぼ必須アイテムになるのですが、水が入るというのは仕方ないというか、そういうものだと思っていました。水が入るということはその分冷えてしまい、霜焼けになったり手足の寒さから全身も冷やされてしまい、冬のサーフィンというのは苦行に近いものがあります。

しかし昨年、たまたまブーツの買い替え時期だったので調べてみると、水の入らない画期的なブーツがあるとのこと。しかも居住エリア内のサーフショップで売っている。

12月末くらいにまだ売っているかを確認したところ、時すでに遅しで発売後売り切れてしまい、今後も入荷予定がないとのこと。

ただ無性に試してみたくなり、ネットで検索してなんとかたどりつき購入。
使ってみると、本当に水が入ってこない。

で、今年はブーツを購入しようと、そのサーフショップのブログをチェックしていたところ、昨日入荷があったとの朗報が。

しかし、今日のブログでSサイズ1個・Mサイズ1個しか在庫がもうなくなっているとの記事が。。。明日の休日に時間があれば寄ろうかなくらいにしか思っていなかったのですが、だんだん焦ってきました。仕事帰りに寄ろうかなと。

このブーツを手に入れることで、手が暖かくなる・冷たさを感じない・身体も冷えないというサーフィンライフの向上がみこめるので、それだけで行動の動機づけがされます。そして、それだけではなくて直近の売れ行きの良さに対して、他の人も即買いするほどよいものという社会的証明も動機をプラスに働かせます。
また、すぐに動かないとそのサーフィン生活が良くなるというメリットがやがて消えてしまうというものを防ぐということにも動機が追加される。アンド、去年ブーツの時のような売り切れて残念な気持ちが発生することを防ぐということも出てきます。

そして、また、アンドと連発してしまいましたが、一つのものを購入する上で、人の脳というのはこのような多岐にわたる想像が張り巡らされているわけです。

サーフショップが行ったのは、たった「入荷した連絡」と「売れてます」の2つだけ。

特に、「売れてます」に関しては、ネガティブアプローチをしているわけではないのに、受け取った側が「もしかしたら手に入らないかもしれない」という嫌なことに変換するキーとなるメッセージなわけです。

ネガティブではないのにネガティブな心理にアプローチする言葉というのは、人の心をチャッチし動機づけさせる重要なフレーズということを改めて感じました。

最後に、サーフショップのような伴走型マーケティング(顧客とより添い一緒に歳を取り、継続的な関係性をつくる)では、弱化のアプローチは副作用があるのでやらない方がよいということに気付かされる事例でもあります。
もし、このサーフショップが弱化の随伴性、例えば「早くこないと売り切れちゃうよ。」的なメッセージを送った場合は、そのショップに対してガツガツした印象がつき、お客さんのサーフィン生活の向上を願っている企業というより、自社の利益を大事にする企業であることが深層心理に植え付けられます。

新陳代謝型であれば問題ないんですけどね。

追記
やっぱり購入しました

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?