弱者は一元的品質で勝負するという考え方
品質や顧客満足度の管理方法として、狩野モデルがあります。
下から
・無関心品質
・当たり前品質
・一元的品質
・魅力品質
このモデル、結構目から鱗でマーケティングにおけるポジショニングや何を伝えるかの軸を考える際にも活用することができます。
もし、自身がカテゴリ内においてトップ企業ではない場合、チャレンジャーやフォロワーに該当すると思いますが、顧客にトップ企業ではなく自身の企業を選んでもらうにはどうすればよいでしょうか?
まず、重要なのが無関心品質の見極めです。自分達では価値があるように思っていても、その要素が顧客の便益に結びつかなない場合、それを打ち出すことは避けなければなりません。(現実問題、結構多いですけど)
次に、当たり前品質です。
そのカテゴリにおいて、例えば無料のシミュレーションをしてもらうことが顧客にとって当たり前であるのであれば、その機能は備えなければなりません。そして「無料シミュレーションできます!」といった訴求ポイントには置かないことです。
最も重要なのは一元的品質。これは、満たされれば満足するし、満たされなかれば不満に思うというもので、ここに逆転の可能性があるわけです。
多くの市場では、この一元的品質には「コスパ」が入ってきます。
「大手の商品・サービスは魅力的だな。でも高い。」
「この商品あまり知らなかったけど、コスパがいいな。そして○○もあるし安心できるかな。」
といった選択をした人は多くいるのではないでしょうか。ここにトップ企業との逆転現象が起きているわけです。
もう一点重要なのが、○○というもの。ここには安心してもらう要素が入ります。
口コミの高評価であったり、品質が問題なさそうという情報であったり。
つまり、「A商品(企業)で充分」と思ってもらうことが弱者の勝ち筋になります。
そして、デフレにおいて成功しているビジネスは必ずこのポジションを取っている。
今日は、デフレ時における弱者のポジショニングは、一元的品質を軸とした信頼性の担保で、「ここで充分・申し分ない」と思ってもらうこと。という話。
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