大型台風で商品が棚から無くなる。その心理は?

史上最大級の台風が近づいてきて、連休中に関東地方に直撃します。

昨日からその対策で準備をし始めているのですが、一部のスーパーではカップラーメンが棚から消えているところも出てきているようです。

僕もカセットコンロ(停電になったときにかなり使えるらしい)を探しているのですが、近所の家電量販店では既に売り切れ。仕事帰りに秋葉原でカセットコンロとランタンを探しに行く予定です。

今回は、このような非常事態になぜ人が小売店に殺到するのかを行動分析学の側面から考えてみたいと思います。

水を買う、保存食を買う、カセットコンロを買う、電池を買うetc.
これらの行動の理由はもちろん、「安全確保」です。

心理的に見ると、恐らく、
これらの商品を購入することで、いずれ来る災難(停電など)を阻止したい。
どうなるかわからないこの不安な気持ちを消したい。
の2つになるのではないかと思います。

いずれも「嫌子」が関わっています。

人は好い事が起きることに対する行動は我慢や見送ることができるのですが、嫌な事が起きることに対しては我慢はしません。行動しなければならないという衝動に駆られるのです。

この台風前の大変な時期に不謹慎かもしれませんが、これらの心理はマーケティングにも生かすことができて、メッセージ開発をする際は、「よりよい生活の豊かさが待っているよ」というメッセージよりも、「嫌なことが消えて生活が豊かになるよ」と全体的にはポジティブでありつつも、ポジティブではなくネガティブを解消するという空気感を出すことでよいコピーを生み出すことができます。

少し昔、電動自転車が世に出た時に「坂道でもすいーすい」というコピーがあり、その後電動自転車が市場に浸透していきましたが、良い例ですね。

それでは、被害が少ないことを祈ります。

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