依存している相手の言うことは聞かざるをえない

ちびまる子ちゃんを観ていて、こんなやり取りがありました。
・教室でまるちゃんがくじ引きで当たったといい
・クラスメイトのコスギくんが、くじ運がないのでくじ運のいいまるちゃんに、
 商店街の豪華食材が当たるくじ引きを代わりにやってほしいとお願い
・まるちゃんは外したら困るので一旦断る
・そこでコスギくんが「この前日直で手伝ってあげただろう。自分が助けてもらったのに、僕が困っていることには助けないんだ」と言って、しぶしぶ手伝うことに。
確かこんなやり取りだった気がします。

この「この前日直で手伝ってあげただろう。自分が助けてもらったのに、僕が困っていることには助けないんだ」で渋々手伝うくだりが何かに似ているなと思って、先日の自民党総裁選を思い出しました。

高市氏を支援する安倍元首相が、各議員に電話で支援を呼びかけているという報道をニュースで目にしましたが、その際に「先の選挙で手助けしたよね?自分が助けてもらったのに、今回手伝うことができないのであれば、この先は知らない」と言っていたそうです。

この2つのやり取りとても似ていないでしょうか?

しかし、似ているけれども根本的に違う点があります。

ちびまる子ちゃんのコスギくんの投げかけは、本当に嫌であれば断ることができます。過去に関与して恩を売っているので、それを今回断るのであればまるちゃん自身の社会性が傷つくことになるかもしれませんが、「違うことで恩を返すよ」でその場の依頼は避けることが可能です。

対して安倍元首相の依頼は断ることができません。「もし断ったら先は知らない=選挙でサポートしてあげない」と、過去の選挙で安倍総理にサポートしてもらった「恩」だけではなく、現在も安倍元総理の力に議員としての自分の存在がまだ依存している状態では、サポートなくしては落選が待っているからです。
このような状態だと、本当は違う候補に票を入れたいと思っていたとしても、言うことを聞かざるを得ません。相手に依存している状態だからです。

よって、まるちゃんと自民党総裁選の2つの例に関しては、絶対に行動をしなければならないと、しなくてもなんとか切り抜けられるということが根本的に違うわけです。

今日は、依存している相手の言うことは聞かざるを得ない。という話。


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