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留学備忘録 ロンドン#1

2021年秋。大学院の留学でロンドンに来ました。コーヒーと経験にはお金を惜しまず使うというのをマイルールにしたので、留学中に経験したことを備忘録としてここに記録していきます。今回はゴッホとワインを体験した話。

ゴッホとワインを五感で体験して

Van Gogh Alive @Hyde Park 

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ハイドパーク内で開催されていた企画 "Van Gogh Alive"。ゴッホの絵画をimmersiveに体験できる展示で、確かロンドンだけでなく世界中の都市で実施している。デジタル展示なので実際のゴッホ作品はない。

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作品をリアルに再現する空間があって、来場者が記念に写真を撮れるようになっていた。ゴッホの作品はもともと結構好きだけど、この部屋には特に好きでもないので、私は撮りませんでした。

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デジタル展示の前に色々と説明がされる空間で気になったのがこのパネル。A multi-sensory storytelling. 香りも展示に取り入れることによって、よりパワフルな体験にするのが狙い。香りは記憶を呼び起こすとも言うし、面白い取り組み。(マスクしていたのであまり香りを感じることはなかったけど)

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いざ入ってみるとこんな感じ。私含め、みんな床に座って大きなスクリーンを観る。作品に合わせて空間内に流れるBGMも変わり、ジャポニズムの影響を受けた写真の桜の木の時には「さくら」が流れていた。

ゴッホの画家人生を追うようにして作品が映し出されるので、ゴッホについてのショートムービーを360度で体験するような感覚。実際の作品を見る時に感じる、ベンヤミンが言うアウラ的なものとは全く別の体験だけど、デジタルに映し出された作品の気配を前からも後ろからも横からも感じるような体験でした。

ワインのフレーバーを香る体験 @Harrods

同じ日にHarrodsに行ったので、そこで面白かったことも忘れないうちに記録しておく。友人がワインを見たいとのことだったので、売り場に行った時のこと。

ワインやコーヒーの味わいの表現は、他のモノで表すことが多い。ビターチョコレートのような苦味、赤い果実のような香り、ネクタリンのような舌触り。Harrodsでは、そんなフレーバーたちを使って体験型の売り場を作り出していた。

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ガラスのドームケースに入っているのは、レザーの手袋。ドームには金色の文字で "TEST YOUR NOSE" と書かれていて、その下にある黒い手つまみを握ると、ガラスケースにくっついた銅のパイプからレザーの香りが漂う。
この装置の真横に置かれているワインが持つアロマには "leather notes" が含まれているから、それをすぐ隣で体験できるような仕組みになっている。

他にもアプリコットやオレンジ、葉巻などがケースの中に飾られていて、それぞれの隣に該当するワインの瓶が並んでいた。ワイン売り場の雰囲気と合わせてクラシカルなデザインにされていたり、お客がそのワインを想像しやすくしていたりと、ちょっとした仕組みだけどグッと来た。


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