黒歴史

誰もが、布団で眠る時に過去の恥ずかしい思い出、いわゆる黒歴史を思い出して、っぅんうぎゅんむっ!!ってなることがあると思う。

勿論僕にもある。沢山ある。
黒歴史と言っておきながらつい最近のことでなることもある。
そしてその恥ずかしくなる内容はどれだけ共感を呼べるのか分からない。
というか恥ずかしくなるくらい周りと違うことをしてしまったという意味では、もしかしたらそれがその人にとっての唯一無二のものなのかもしれない。

つまり黒歴史を語るというのはアイデンティティを確立させる行為でもある。

僕のアイデンティティを確立させるために、過去にやってしまった行動を思い返してみる。
布団の中で身を丸め、防御の値が1あがるような行為だ。防御は上がるが恥ずかしさのあまり自分の太ももを殴るので敵を倒すことはできない。

例えば僕は中学生の頃、オリジナルの携帯小説を書いていた。
その内容はデータの闇に葬られ、今は誰もみることができない。
僕にももう内容は確認できない。
ただ、タイトルは「俺たち最強のチョイワル軍団!」みたいな感じだったと思う。タイトルの時点でとんでもなく恥ずかしい。
内容は、確か4人組の仲良し高校生達が、ちょっとだけワルな行為をするというギャグテイストの小説。何故中学生が高校生を題材にして書くのか。

肝心のチョイワル行為とは、立体交差点の上から、下を通るおばちゃんに唾を垂らすというような内容だった。どうしてそんなことをするの?
中学生が、高校生を題材にして小学生みたいな内容を書いてたのである。12年間をさらうことができた。
オチは、そのおばちゃんに怒られてトホホとなるみたいな感じだった。オチてない。

これは意外と執筆が長続きして、一ヶ月くらいは毎日更新していた気がする。
でも、「なにが面白いのか分からなかった」というコメントに対して「ならあなたが書けば良いじゃないですか」と反論をした。youtubeのコメント欄によくありそうな稚拙な反論。そして小説もやめてしまった。
今でも思い出して恥ずかしくなる。
もうデータが残ってないのがせめてもの救いだ。怖い物見たさで見てみたい気持ちもあるけど。

最近ので言うと、とある先輩にチョイギレしたこと。俺はチョイ○○が好きなのかもしれない。
去年のM-1の3回戦の直前くらいでその先輩と昼にライブが一緒になった。
僕らはライブが足りなすぎてすごく焦っていた。そんな中楽屋でその先輩と世間話。
「先輩さん、この後もライブあるんですか?」
「この後は、○○ってライブと○○ってライブに出させてもらうよ」
この言葉を聞いた時、自分達はライブ出れないのにこの人いっぱい出れるんだなと思って、反射的に「ふざけんなよ」と言ってしまった。
もちろんブチギレトーンではない。「ちょっ、むっちゃあるやん!ふざけんなよ〜笑」という意味合いでの「ふざけんなよ」だ。
だが先輩は「えっ」という顔をして、「いや、ふざけんなよって言うか……M-1前だから」と言ってドン引きしていた。
その先輩にはそういうテンションで行ったことがなかったから、びっくりさせてしまったのである。
結果、僕は意味の分からない地雷を持った人間としてその先輩に認識された。おちゃらけふざけんなよなのに本気ブチギレふざけんなよと思われてしまった。100%僕が悪い。チョイ悪い。

だがこういった黒歴史を回避できた事例もある。
ちょっと前にTwitterでエアロビチャレンジが流行ってた時、ペッパーボーイズの石本さんからそのリレーが回ってきた。
僕はそれを無視した。僕以外に回ってた人はちゃんとやっていたが僕は無視した。
もしそれをやっていたらまた布団から出れなくなる理由が一つ作られていただろう。回避できて万々歳だ。

他にも説明しきれないくらいたくさんある。
ストレッチーズの高木さんに、卒論くらいの長文でネタのダメ出しを送ったこと、ダンビラムーチョの原田さんにも同じことをしたこと。飲み会でテンチューの竹内さんの頬を叩いたこと。相方の肉汁に、ライブで滑った八つ当たりをしたこと。ウーマンラッシュアワーの村本さんにクソリプを送ったこと。大学時代の落研の忘年会で2時間滑り続けたこと。

皆さんも、自分の黒歴史を思い返してアイデンティティを確立させようではないか。

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