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はじめて触れたskyrimの感想

 言わずとしれたオープンワールドの大傑作ですが、そもそもオープンワールドに分類されるゲーム自体未プレイなんですよね自分。
 で、初めてのオープンワールドゲームにskyrimを選んだ理由なんですが、そもそも知ってるオープンワールドがゼルダ、なつもん!、skyrimだけなんですよ。そのうちゼルダは過去に遊んだシリーズ(トライフォース、夢をみる島)がピンとこなかったのでパス、なつもん!は体験版を1時間ほどプレイしたけど何をしていいか、何が面白いのか分からなかったのでスルー。という消去法でskyrimを。インストールする段階で持ってた知識は、菱形をかたどったようなドラゴンの紋章が牙の塔のペンダントに似てて素敵ってことくらい(よく見たら全然似てなかった)。

 OPデモはフィンランドかどこか、寒々しい道を馬車に揺られるところから。どうも自分は何らかの事情で逮捕され、処刑されるところらしい。ってことは脱出パートからスタートするのかな、みたいなことを考えてたらキャラクリがはじまって、あまりの顔の濃さに絶句。
 しかも造形はあご先の長さとか目の位置とか細かく設定できるのにどれもバタ臭いか原始人みたいに汚らしい。馬車の荷台でご一緒した人たちのグラフィックで察しなかった自分が迂闊なんですが、これじゃ音も無く敵陣を駆け抜ける光速のクールイケメン剣士や圧倒的な魔力で全ての敵を正面からなぎ倒す大魔導士の金髪縦ロールお嬢様とか作れないじゃないですか。

頑張って自分に似せた

 MtGのヴィーアシーノが好きなのでアルゴニアンを選ぼうかとも思ったんですが使用言語の概念や種族特性(獣人は差別されるとか装備できないものがあるとか)があったら困りそうだし、最初くらいはスタンダードな人間種族でプレイするかとキャラ作成。

 それにしても脇役に至るまでしっかり書き込まれてるしよく動くなとデモの続きをぼんやり眺めてたら、罪人を跪かせ、露になった首筋目がけて処刑人が斧を振り下ろす。吹き出す血。転がる首……あの、グロありなの聞いてないんですけど。このリアルなグラフィックで残酷描写アリは正直キツイ。

思わず目を逸らしてしまう

 そして次に跪くのは自分の番。絶体絶命、というタイミングで突如ドラゴンが砦に襲来。これ幸いと訳も分からず脱走することになるのだけれど……いや本当に訳が分からないにも程がある!

 自分のバックボーンや、戦争をしているらしい帝国とストームガルドのこと、少し先になるけどホワイトランの首長がどうたらこうたらも含めて、ゲームの舞台が今どうなってるのか、そして自分の立場は、ということがさっぱり分らない。ここは分かりやすく情報をまとめて(できれば図入りで)説明してくれるキャラが欲しかった。

 さらに目標が分からない。クエストの履歴は+ボタンのメニューに表示されるものの、目指すべき場所がどこにあるのか分からず最初のヘルゲン要塞から脱出するだけで1時間半ちょっとかかってしまうほど。画面右上にミニマップを表示してほしいし、ミニマップ上に目的地のマーカーがあればよかった。ただこれに関しては自分が一人称視点のゲームに慣れてないのが悪いんですよね。高さも幅もタイヤの径も分からない車をいきなり運転しろって言われてるみたいでめちゃめちゃ怖い。ついでに白黒でびっしり書き込まれたマップも見づらいから、街道を色付きで表示するとかしてくれれば良かったんですが。

 極めつけに、画面が暗い。建物の奥や光射さぬ洞窟の内部だとswitchに映ってるのはゲーム画面じゃなく自分の顔、みたいな状況もしばしば。あまりに暗いもんだから、画面の明度が間違ってるのかと設定を探しちゃいましたよ。マップの見づらさ、画面の暗さ、視点の慣れてなさの相乗効果で、うっかり洞窟に入ったら出られるかどうかは完全に運。

せめてミニマップがあればそれを頼りに動けるが……

 さらに剣を振ってもダメージエフェクトや数値、「兵士に20のダメージを与えた!」みたいなメッセージも無いから自分の行動に自信が持てない。この攻撃は当たってるのか?意味があるのか?と疑問を持ったままzRボタンをガチャガチャすることになって、気分は終始フワフワ。

 こんなふうにシステムの部分で細かいストレスを溜めながらも、じゃあゲームそのものは楽しめてるかというとそれも微妙。いやつまらないんじゃなくて、オープンワールドが初めてすぎて、楽しみ方が本当に分からないんですよね。丁寧なチュートリアルもなければ、最終目標が示されることもない。はじめる前は「ロマサガには慣れてるし似たようなもんだろう」と思ってたんですが、「自由」の幅がぜんぜん違う。AかBかの選択ではなく、好きに使ってねって画用紙を渡された気分で面食らった。

 ただ、ホワイトランに向かう途中、道に迷って辿り着いた見張り塔を根城にしている山賊を懲らしめて塔の最上部から遠くを眺めたときの景色には、おおっと思うものがありました。一枚絵でもマップチップでもなく、自分が登ってきた道や遠くの山道がうっすら見える。実際に山の上から麓を眺めるのと同じ感覚で、陳腐だけれどオープンワールドって凄いなって思ったし、好きなロケーション(北米のモニュメントバレーやアンテロープキャニオンみたいな荒野とか)を自由に走り回れるゲームがあったらそれは楽しいだろうなあ。

 本編はホワイトランの首長に面会して、ブリーク・フォール墓地に侵入。クエストをこなすついでに町の人に依頼された金の爪を取り戻すミッションも達成。これからどうしようかとウロウロしてたら謎の大男が町の外でキャンプしてて、ちょっかい掛けたら一撃で空に吹き飛ばされて死亡。

何だったんだコイツ……

 で、ここで一旦ストップ。
 念のために言っておくと、このゲームが面白くないわけでは全くないし映像もキレイ。自分だって50%オフセールで4500円近くした買い物だから、こんな序盤で投げ出したくはないですよ。
 ただ、非常にフワフワした状態でプレイしていたのも事実。自分が何者で何をすべきなのか軸がはっきりしないから何をしても達成感や手応えが無いというか、店売りの装備は代わり映えしないし同胞団?とかウインターホールドとかシロディールとか分からない単語がどんどん出てくるし、何をしても「これはラスボスを倒す=EDを迎える」ために意味のある行動なの?という疑問を解消できなかったのが痛いですね。
 この自由さがオープンワールドの本質だとするならば、自分がゲームに求めるものと現在のところは合っていないのかなという。いつか何かがきっかけでオープンワールドゲームの楽しみ方に開眼したら再び剣を握ることがあるかもしれません。
 そのときは正義の執行者としてskyrimの秩序を乱す悪党を正面から切り伏せてやりますよ。

なんですぐ「盗む」が選択肢に出るんですか!


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