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私家版・プロ野球ユニフォーム史 2004-2020 Vol.16

【福岡ダイエーホークス】

・ホーム(1993〜2004)

 本拠地が福岡ドーム(現・福岡PayPayドーム)へ移転となったタイミングからダイエーホークス最終年となる2004年まで、ホーム・ビジターとも一貫したユニフォームが使用された。

①ホーム2004

 ホームユニフォームは白地に黒いラケットライン、濃いオレンジ色のFDHのロゴと背番号が光る。平和台球場時代の派手なデザインから一転してシンプルにまとまった、ダイハード打線の象徴でもある。このユニフォームで胴上げされる王貞治監督の姿は、鷹の羽ばたきを思わせる美しさに満ちていた。

・ビジター 1993〜2004

②ビジター2004


 一方、ビジターユニフォームは黒地に白いラケットライン。FDHのロゴと背番号も白。こちらは当時としては珍しい黒メインのモノトーンでまとめ、力強さを強調しているようにも見えた。敵地でありながら破壊的な打撃力で相手の投手陣を粉砕する様子には、背筋の凍るような思いをしたものである。余談ではあるが、当時このデザインに近いユニフォームを草野球チームでよく見かけたものである。「あぶさん」「ドカベン」等でおなじみのマンガ家、水島新司の草野球チーム・ボッツが南海から始まる歴代のホークスと同じデザインのユニフォームを着用しており、中でもこのダイエーホークスのビジターに近い仕様のユニフォームは印象に残っている。


【福岡ソフトバンクホークス】

・ホーム(2005〜)

 2004年、球界再編の嵐の中でホークスの親会社はダイエーからソフトバンクへ。本拠地の移転もマスコットの交代もなく、ファンに愛される球団歌“いざゆけ若鷹軍団”も「ダイエー」から「ソフトバンク」に歌詞を変更するにとどまる。圧倒的な資金力を誇りながら「金は出すけど口は出さない」オーナー・孫正義氏と、日本球界の象徴ともいうべき王貞治監督(現・球団取締役会長)という最強タッグ。球団売却がここまでスムーズかつ理想的なかたちで進められたケースは類を見ない。

①ホーム2005

 2005年にお披露目となった福岡ソフトバンクホークスのホームユニフォームは、白地に銀色のラケットライン、大きなSoftBank HAWKSのロゴ、袖にはソフトバンク本社のロゴマークでもある2本のラインが入る。かつて坂本龍馬が長崎で興した海援隊の旗がモチーフとなっており、九州との縁がここに込められている。このラインの黄色は「レボリューションイエロー」と称され、球団のメインカラーとなる。

 正直なところ、発表当初このユニフォームに対する反応はあまりよくなかったと記憶している。シンプルで力強いダイエーホークスのユニフォームは当時のNPBの中でも傑作のひとつであったため、わざわざそれを変更する必要があるのか、そもそも黄色があまり強そうに見えない、と揶揄されていた。しかし不思議なもので、チームが強ければユニフォームも強そうに見えてくる。慣れもあるだろうしユニフォームが試合をしているわけではないが、結果を残し続けていることは事実。ソフトバンクホークスとなってから勝ち取った日本一は実に6回を数える。

 2005年以来、ユニフォームのデザインに変更なし。気がつけば千葉ロッテマリーンズのホームユニフォームに次ぐ長い歴史となっている。2016年にサプライヤーがマジェスティックに代わったものの、デザインは維持されている。またこのSoftBank HAWKSのロゴ+袖の2本のラインというデザインは、鷹の祭典をはじめとした多くのイベントユニフォームの基礎となっており、色違い+アルファ(ストライプなど)のデザインで統一されている。おそらく、まだしばらくの間はこのユニフォームが変更されることはないのではないか。その必要性がないのだ。


・ビジター(2005〜)

②ビジター2005

 ソフトバンクホークスのビジターユニフォームは、ダイエーホークスと同じく黒に染められた。銀色のラケットラインと、胸にはSoftBankのロゴ。ホームは白、ビジターは黒と明確な意思を持ったデザインがダイエー時代から継承されている。このカラーリングからは、手加減は相手に失礼とばかりに容赦なく徹底して痛めつける印象がある。それだけこのユニフォームで滅多打ちにしてきた記憶が強い。

もうひとつのポイントとして、このユニフォームを普段から着用しているマスコット・ハーキュリーホークの存在がある。球団公式サイトの紹介によると、メインマスコットのハリーホークとは大学時代からのライバルなのだとか。イラストではムキムキの姿をしており、実物のハーキュリーも大柄なハリーよりさらに長身で威圧感は抜群。ホークスの黒いユニフォームには、こうしたイメージがついてまわるのかもしれない。ホーム同様、ビジターユニフォームのデザインも変更が一度もない。こちらも今のところ刷新の余地はなさそうである。

【福岡ソフトバンクホークス②につづく】


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雑誌・プロ野球ai「PhotoStadium」掲載中。野球大喜利ーガーにしてレプリカユニフォーム蒐集家。好物は遠征とビール。