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知能検査なるものを受けてきた話

どうも。そだおれです。
ついこないだ精神科で受けた知能検査の結果が返ってきたので、知能検査を受けるまでの経緯から実際受けてみた感想まで、覚えてる範囲で全部まとめて話をしようと思います。色々拗らせた面倒なメンヘラの自分語りが頭からしっぽまで全部続いてるので気を付けてください。
それではいってみよう!

なんで精神科にかかり始めたの?

単純です。不注意さとか不器用さとか、とにかく自分の色々な欠点が目につきまくって耐えきれなくなったからです。
今まではそういうことは気のせいってことにしたり見ないふりをしたりして極力耐えてきたんですが、そうもいかなくなるようなことが去年の秋頃に起こりました。
単位の数え間違いで履修計画を大幅にミスっていて、4年次に20単位を取らないと卒業できないことが判明しました。
ちなみに20単位というのは、うちの大学のシステムにおいてはほぼフルで授業を取りつつ全単位を落とさずに乗り切らないと履修が間に合わない単位数です。
ただでさえフル単だけでも大変なのに、それを就活で忙しくなる4年次にやらないといけなくなったわけです。
速攻両親からの質問攻めに遭いました。
「なんで確認しなかったの」
「なんでもっと早く気付かなかったの」
「なんで数え間違ったの」
「少し考えればわかるでしょ」
「友達に聞かなかったの?」

うわ~~~~~~~~!!!!!!!!!


判明したのが夜寝る直前だったんですが、その日は全然寝られませんでした。ゴミカス。
次の日学生課の人に相談しに行ってどう履修すればいいか聞きに行きました。一応見通しは立ったんですが、やっぱり不安は拭いきれません。この事件のあと1週間くらいはほぼ毎晩ベッドに入る度に不安と自己嫌悪と後悔で無限に泣いてました。

思い返せば自分はいつもそうでした。何かタスクをこなす度に「終わったらミスがないかちゃんと確認しなきゃ」って思うのに、いざそのタスクに取り掛かるとそのことだけで頭がいっぱいになって確認し忘れる。それで、後になってミスが発覚して大変なことになる。このせいでバイトでもシフト入る度にミスしてたし。今回の単位履修の件だってモロにそうだし。
自分では全力出して頑張ってるつもりなんだけどなぁ。これでもまだ足りない?自分がもっと頑張れば全部うまくいくのか?全部どうにかなるのか?

それとも脳みそ側の問題?

一応大学での専攻が心理学なので発達や人格なんかの障害について習う機会があったりしたんですが、ASDとかADHDとかの説明を聞いた時に「なんかちょっとだけ思い当たるところあるな」「こういう感覚、なんかわかるな」ってところがあったりしたんですね。どん底でもやもや考えてた時にそのことをふと思い出したんです。
もしかしたら今まで中途半端にうまくやれてきたから見逃されてきただけで、ほんとはそういう傾向があるのでは?と思ったわけです。
実際ASDやADHDは診断されずに見逃されている人もそこそこいるらしく、大学生や社会人になってみてから「なんだかうまくいかないなぁ」って違和感を抱いて、そこで病院にかかってみて初めて障害があると判明するケースもあるらしいです。
まあそんなわけで精神科に行くことにしました。知らない病院の知らない先生のところに行くのはちょっと怖いけど、こういう風に大々的に落ち込んだ時に予約ぶち込んどかないと絶対先送りにしてずるずる悩んだままになると思ったので勢いで予約しました。電話じゃなくてインターネットで初診予約ができたのでありがたかったです。電話かけるのってすげ~ハードル高いんだよな……

知能検査を受けるまで

そんなこんなで初診の日を迎えました。症状とか悩みとかを口頭で上手く伝えられる自信がなかったので、書類作成アプリを使って全部の悩みを入力したものをプリントアウトしてそれを渡しました。

先生「障害があるかどうか気になるって話だけど、自分ではどの症状に当てはまると思う?」
おれ「謎の偏屈さで言えばASDの方が近いとは思うけど、いろんなミスの件についてはADHDかなあって」
先生「そっかあ。単位の数え間違いと、あとバイトで大きめのミスしたこともあったのね。どのくらいの頻度で?」
おれ「シフト入る度に毎回です」
先生「それは確かに普通じゃないね。確かにADHDの疑いあるかもねぇ」
「そのくらいのミスはみんなやってますので耐えてください」って言われたらどうしようかと思ってたけどそうでもないみたいでちょっと安心しました。まあでもそりゃそうか。みんなが私みたいなペースと規模でミスしまくってたら社会はもっとガタガタだったでしょうし。
疑いはあるかもしれないとは言われたものの、発達障害の診断基準に「発達早期(幼少期)からその症状がある」ってのがあるのでこの日は診断をするということはありませんでした。幼少期の情報について親に聞き取りをして、それを次の診察で聞き取ってどうするか決めるとのことでした。
そんなわけで聞き取りをしたわけですが、幼少期はそうでもなかったらしいことが分かりました。立ち歩きで注意されたこともないし、忘れ物で怒られたこともない。後者についてはむしろ前日から念入りに準備して忘れ物がないか確認するタイプだったので心配していなかったなんてことも聞きました。
先生「それじゃあADHDじゃないねぇ。でもどこかのタイミングで発達の検査受けられたほうが自分ですっきりするかな」
おれ「そうですね……」
先生「わかりました。じゃあそのうち検査受けてもらいますね」
とりあえず軽いうつ気味とのことで薬を出してもらいました。

ここから2ヶ月くらい放置されました。

さすがに放置されすぎだと思ったので年が明けてからの診察の時に言いました。
おれ「発達検査の件どうなりました?」
先生「受けます?」
おれ「はい…」
というわけで2月に検査の予約を取ることに成功しました。案外簡単に予約できました。こんなことならもっと早く言えばよかったな~~~~~!!!!!

知能検査本番

いつも診てくれてる先生とは別の心理師の先生が検査をしてくれました。
まずはなんで知能検査を受けようと思ったのか理由を聞かれました。
過去の色んな失敗のことをあげながら、「どうして自分がこういうミスをするのか知りたい。脳みその得意不得意の問題なのか、それとも単純に自分の性格の問題なのかどっちかはっきりさせたい」みたいなことを言いました。

ちなみに受けたのはWAIS-Ⅳというやつです。16歳以上の人向けの知能検査キットです。
どんな目的でやるかとかそんなような情報がまとまってるサイトがあったので貼っておきます。参考にどうぞ。

検査の具体的な内容には著作権とかそういう理由であんまり触れられないんですが、国語・算数(数学)っぽい問題から雑学みたいなところまで幅広く聞かれました。なんでこんなとこまで聞くんだ?みたいな問題も結構ありました。でもなんか久々に頭使ったな~って感じがあって楽しかったです。特に国語っぽい問題と雑学っぽいやつ。解いてて楽しかったしちゃんと答えられたなっていう手ごたえもありました。
親から「お前は昔から言語と雑学にはやたら詳しいし強い」って何度も言われてきたんですが、こうやって検査を受けてみて改めて自分はそういう分野のことが得意というか好きなんだろうなと感じました。
逆に算数・数学系の問題については本当にダメでした。口頭で問題を伝えられるので、問題の中で出された数字とその関係性を覚えておきつつ、暗算で数の処理をしないといけないという形式だったのでとても苦労しました。人生21年目でまだ筆算か計算機使わないと計算ろくにできない奴に暗算しろって方が無理です(無能)。

結果発表

バレンタイン頃に検査を受けたんですが、ホワイトデー頃になってやっと結果を受け取ることができました。結果をまとめるためには1ヶ月くらいの時間が要るらしいです。検査自体はもちろん、結果をまとめるのにも時間がかかるなんて手間のかかる作業だな……と思いました。診てくれた先生、ほんとにありがとうございます……

それでは早速結果の話に移ります。
グラフにするとこんな感じでした。

なんかすげ~形してんな!


ここでIQの数字の読み方について大雑把に説明しておきます。IQは100が平均の基準値になっていて、それより上だと高い/下だと低いというようなカウントになります。その高低にも「平均の人の中でも上の方/下の方」とかいろいろと細かい段階があったりするんですが、私の説明力ではまともに話せそうにないのでやめておきます。詳しく知りたい方は「正規分布」で調べてみてください。

予想通りと言いますか、言語理解(国語・雑学っぽい問題で測れる力)は飛び抜けて得意な分野で、ワーキングメモリー(算数・数学っぽい問題で測れる力)は苦手な分野だったみたいです。

ざっと結果の説明をもらって後で先生から細かいフィードバックをもらえる時間があったんですが、そこでこんなことを言われました。

言葉を理解する力が極端に高いせいでその他の分野の理解力も人一倍あると思われてて、そのせいでどうしても周囲から求められるものが高くなってしまう。
だけどマルチタスクが苦手だったり、口頭での指示を覚えておくのが難しいから、どうしてもミスが多くなってしまって、やる気がないと思われてしまう。自分では頑張ってるんだけど、周りから見るとどうしてもやる気がないとか、集中してないように見えてしまう。
そだおれさんはそういうギャップに苦しめられることが多いんじゃないでしょうか。

それを聞いて、今までのことが全部スッと腑に落ちた感じがしました。
今までのモヤモヤを先生が全部言葉にして示してくれた、そんな感じでした。
周囲の人はもちろん、私自身も自分の事を過大評価しすぎていたんだなと思いました。
上っ面の理解力だけは高くてだいたいのことは理解できるから、自分自身も含めてみんな、私のことを「できる子」だと思い込んでいた。並大抵のことなら難なくできると思い込んでいた。簡単なことで失敗なんてしないと思っていた。でも実際はそうでもなかった。なんでもない普通のことの中にも上手くできないことがあって、当然失敗もする。
よくよく考えれば当たり前のことなのに、「自分はできる子」なんて思い込みに支配されて歪み切った認知ではその当たり前の失敗ですらも許せなくなってしまっていた。なんでもそつなくできちゃう自分じゃないと許せない体質になっちゃってたんですね。
うわ~!自分すげーバカだったんだな~!と思いました。自分の脳みその上っ面に騙されて自分の首絞め続けてずっと苦しい苦しいって喚いてたんですよ。こうやって指摘されるまで自分で首絞めてたのにも気付けなかった。バカにもほどがある。

フィードバックが終わった後、先生から謎のチェックシートを渡されました。あてはまる/どちらかといえばあてはまる/どちらかといえばあてはまらない/あてはまらないの4択で質問に答えていく形式のやつでした。
埋めた後で「ASDに近い特性があるかどうかを測るチェックシートだった」という説明を受けました。その場で回答を集計して得点を出してもらったんですが、全部の項目で綺麗に基準点超えてたので笑いました。コミュニケーションの項目に至っては10点中10点満点を叩き出したのでもっと笑いました。ほら見ろ!レベルカンストのコミュ障だっつったろ!
チェックシートはあくまでもひとつの目安であって、これの結果だけでASDという診断が降りるわけではないとのことでした。主治医の先生が今まで見てきた私の様子とか症状とかと擦り合わせて、次の診察の時に診断が降りたり降りなかったりするかもしれないらしいです。
診断が降りるかどうかは置いといて、先生の口からああいう言葉が聞けて、それでこうやって自分に対する認知を少し見直せただけでも、検査受けてみてよかったなと思いました。

おわりに

メンタルの病院は限界になる前の段階でかかっておきましょう。私もあのタイミングで勢いに任せて予約入れてなかったら多分未だに自分の首絞め続けてたと思います。今月から就活とかいうゴミカスイベントも始まって病み散らかしてるんですが、病院にかかってなかったらこれよりもっとひどかったんじゃないかと思うと怖いですね。
あと、自分の能力云々のことで苦しいなと思った時に知能検査を受けてみるっていう選択肢もありだと思います。その道のプロが丁寧に脳みその分析をしてくれて、苦手なことに対してどういう対処をすればうまくいくかということまで教えてくれるのですごくいいです。お金はかかりますが(相場では1~2諭吉)、それだけの価値はあると思います。検査の結果を見て、「元々こういうことが苦手な体質なんだな~」って思うだけでもちょっと気が楽になって少しだけ自分を許せるんじゃないかなと思います。なんでもかんでも自分の努力が足りないせいだと思ってると苦しいですからね。全部が自分の努力だけでどうにかなってたらメンタルの病院もお薬も存在しませんから。適度に何かのせいってことにして生きてかないとやってけませんよこんな世の中。

まあそんなわけで、今回はここらへんで。最後までお付き合いいただきありがとうございました!