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15.『来る』と『ぼぎわんが、くる』

Amazonプライムで映画「来る」がTLですごい人気だったので観てみたら妖怪大戦争!!!って感じでとても面白かった。

ただ、面白いに行き着くまでに主人公・田原秀樹演じる妻夫木聡が本当に最悪に嫌な男で挫折しそうになるんですよね。                  妻夫木くん、他の映画でもそうだけどこういう空っぽな男を演じるのめちゃくちゃはまり役だよね。妻夫木くんの笑い方があまりにも好青年っぽくて中身が伴っていないと胡散臭さが倍増するからだろうか。(東海オン●アのりょうくんも同じ人種に思える。偏見だが)

初めは主人公田原秀樹と嫁の香奈が実家の田舎に行くところから始まるんですが、この田舎特有の嫌な感じがリアルで最初におえー!となる部分ですね。田舎の親戚同士の集まりを明るく良いものとして描けばサマーウォーズになるし、悪く描けばこの映画って感じです。サマーウォーズ、知らん親戚のジジイにセックスしたの?って聞かれたり、兄嫁の中でも下の嫁が台所の雑用を任せられたり、腹立つことがいっぱいあるのにそれをさも古き良き日本の家族の在り方って描かれていて気持ち悪いんですが、それをちゃんと悪意持って映されており最高です。田舎なんてこんなものです。(田舎出身で祖父母の葬式や法事はまさにあんな感じ。よそ者には居心地が悪かろう)

次のシーンではこれから結婚式をあげたいなーって思っている令和の花嫁たちが全員満場一致で『こんな結婚式は絶対嫌だ!!!』と思っただろう2人の結婚式。すごい、やっていること一昔前の結婚式のようで悪いことなどはないんですが、本当にゾッとするほど恐ろしい結婚式でホラーより先に鳥肌が立ちます。

その後も子供が出来て、イクメン気取るけどもそれも上っ面だけで毎週末飲みに行き、感じの育児家事は全て嫁の香奈に任せっきりと視聴者をこれでもかとイライライライラさせて、

死にます。

あ、死ぬんだ!?!?ってくらい序盤で死にます。この男最悪だな?!嫁が妊娠しているときにホームパーティーして、片付けも料理も全て妊婦の嫁にさせてあげく同僚と浮気してた感じだし!!天罰下れ!って思っているうちにあっという間に死にます。スカッとする…か…いや、めちゃくちゃむかつくし、嫌なやつなんだけど、ホームパーティーで人がごっそり集まるくらいにはそこそこ良いやつで、上っ面だけのやつだけどちゃんと香奈と知紗(娘)のことは守ろうとしていたんだから…そこまで惨たらしく死ぬ必要は…って思っているうちに嫁香奈のターン。いかに夫の秀樹がクソ野郎だったかを解説してくれます。

やっぱりホラーって言うより、人間の結婚とはイクメンとはとかの方が考えてしまう。

終盤はTLで話題になっていた通り、琴子を先頭に行う大掛かりな儀式は見ものです。本当にかっこいいんです。途中、儀式のために駆り出された神主?霊能者の爺たち、敵があまりにも強大すぎて集団で動くと殺されると分かって各々で集合!!ってちりじりに別れるのも、そのあとカプセルホテルで装束に着替えたり、祈祷のために朝から設営したり、巫女役の女子高生たちが外でキャッキャッしたりとオタクは全部好き!!!ってなると思うので前半に負けないで欲しいです。

最後は意味が分からなくて、次の日原作を読んだら原作はちゃんとオチがついていて安心しました。あと、原作だと香奈はちゃんと『秀樹、ムカついたしこいつマジで最悪だなって思ってたけど妖怪から私らのこと守ってくれてたよね…あんがと…』ぐらいには思ってくれていたので、読後少し安心しますので原作もおすすめでした。


祈祷のシーンだけもう1回みたいな。あと、映画だとオカルト何でも屋の野崎が知紗に乗り移った悪霊共々「かわいそうだろ( ;  ; )!」って琴子の邪魔をするシーンがあるんですが、霊を可哀そうだからって助けちゃいけないって習ったんだけどそこらへんどうなの!?って思ってました。。ゴーストハントで習ったもん…

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