進研ゼミというツイ廃&グラマー育成装置

はじめに

進研ゼミ…ってのは恐らく多くの人が知っていると思います。ベネッセの子供用学習教材。こどもちゃれんじから始まり、チャレンジ○年生が1〜6まで続いて進研ゼミ中学講座、高校講座とあります。親はコラショやった〜?とか聞いてきてましたね。懐かしい。筆者はこどもちゃれんじから入会し、中学講座をフルでやって退会しました。まあ身にはなったかな…という感じですかね。ですが、この進研ゼミ、中学講座を受けて思った事があります。
それは進研ゼミはツイ廃とインスタグラマーを育成する装置であるという事です。
なおここからの内容は基本中学講座のものです。

事前説明:学習教材として

本題に入る前に、そもそも進研ゼミの学習教材としての価値について書いておきます。
受け方は(当時と変わってなければ)ふた通り。一つは毎月郵送で届く紙のテキストで進めるタイプ。もう一つは最初に電子タブレット(チャレンジタッチ)を受け取り毎月配信される教材をこなすタイプ。但しどちらでも紙の挑戦問題教材や、赤ペン先生という最近Twitterで漫画が流行ってる気がする先生から直接採点してもらえるテストのような物、そして毎月テーマのある小冊子やら付録やらが郵送で届きます。筆者はタブレットを使ってました。メインの教材は使用している学校の教科書を設定するとそれに合った進行をしてくれます。紙の媒体も例えばカレンダーがついていたりと受講者のやる気を引き出させるような仕組みがてんこ盛りです。
…が、所詮は勉強。中学生なんで家で勉強とかしたくないです。当然の権利のように放置し溜まっていきます。昔の記憶なんでアレですが、確か中学三年生の途中辺りで二年生から溜めていた紙の挑戦問題テキストと赤ペン先生を無理矢理やった覚えがあります。赤ペン先生に関しては、提出していくとポイントが貰え、それで物品を交換できるという面白いシステムがありました。まあショボい物もゴロゴロとありましたが、高ポイント商品はかなりの物。筆者は最高ポイントで累計三回交換し、デジカメ、MP3プレイヤー、ワイヤレスイヤホンと交換しています。よく考えたらすごいシステムだよね。
後の付録は子供騙しのおもちゃとか、毎回リア充が誕生する漫画とか、編集部が学校生活を紹介する冊子とか。凄いどうでも良い余談ですが、ムアリ公君は高校在学時にこの小冊子の表紙に載った事があります。懐かしい。
まあ馬鹿みたいに付録が多過ぎてこの時点で訳が分からなくなります。何がどれなの?必要なの?みたいな。もうちょっと絞れよとは思ったりします。
てな感じで前置きは終わり。本題に入っていきます。

ツイ廃&グラマーがぐんぐん育っていくよ!

チャレンジタッチについて

全ての原因はこのチャレンジタッチとかいう板にあります。そのため紙媒体で進研ゼミを受けてた人にはあんまり関係ないかな。後高校生になるとほぼ全ての人がスマホを持ってるし。

チャレンジタッチ。左が初期型、右が二台目。

上の写真のようなタブレットで教材が配信されます。中身はAndroidタブレット。基本専用教材以外の用途には使えませんが、初期化等で設定を上手くやると普通のタブレットになるそうです。いつか試してみようかな。ただ古い上に性能がポンコツなのでマトモに使えるものではないでしょうが。
このタブレットで紙の代わりに教材が配信される…ここまでならいいです。
ですがコイツには紙で送られてくる以上に多くの直接関係のないコンテンツが送られてきます。
例えば今月の教材のつかいかたとか言ってりんごみたいなキャラとスマホみたいなキャラの掛け合い動画が送られてきたり。ミニゲームが送られてきたり。マスコットキャラと会話ができるアプリなんてのもあったかな。まあとにかく数が多い。
夏とかになるとチャレ友(進研ゼミをやってる人間の事を指す)を応援しよう!とか言って音楽とかのイベントが始まったりします。学習教材だよな?ホントに。
まーここまでやるから勉強しよう!ってなれば良いんですけど、これは逆効果です。余りにも勉強に関係しない物が届きまくるのでそっちに目が行って本来必要な勉強はしない…って事が起こります。というかそんなの誰だって気づくだろ!って正直思うんですけどどうなんでしょうか。
今の目線から言ってしまえばゲームも動画もお粗末な物が多いです。ですが筆者が受講してた時はこういうのはかなり見ていた記憶があります。まあ理由は家庭環境でしょう。今と違いスマホは持っておらずiPadやパソコンもゲームもしょっちゅう使用禁止にされていたので、勉強してると言い張って別の事ができるチャレンジタッチ君にはそれなりの価値がありました。ここは自分語りでしかないんだけど。
そんなコンテンツが大量に届くチャレンジタッチ。こんな物が登場します。

勉強用教材なのに何故か存在する掲示板機能

もうなんで?って感じなんですけど、配信されるコンテンツの中になんと掲示板が存在していました。使用方法としては、例えば動画ページの右にコメント欄があり、そこに書き込んだコメントが投稿順にずらっと並ぶ…みたいな感じです。YouTubeのコメント欄みたいに思えますが、返信機能とかはなくただ一つのコメントで完結する。そんな感じの掲示板が各動画ページ、各イベントページに存在してました。
流石に板を建てるみたいな5ちゃんみたいな事はできないですが、そういうコメント欄に自分の意見をとにかく書きまくる。そういう人達が高校生・大学生になってツイ廃になったりしてるんだろうな、と思います。
思い出してみて欲しいですが、Twitterで死ぬ程どうでもいいような事を毎日永遠とツイートする人とかいるじゃないですか。あんな感じで、誰かに見てもらいたいわけでもなく、ただ自分の身に起こったことを自分が書きたいから書く。そんな人の種がチャレンジタッチ使用者の中には居ました。
ただそうは言っても所詮はその動画へのコメント、そのイベントへのコメント。ルールとして余りにも関係のないコメントは表示されないというのが存在してたのでここまでならツイ廃の排出で済みます。
ですが…

自由に書き込める総合掲示板の存在

なんと総合掲示板が存在していました。ここでは何を書いても(悪口、個人情報を除いて)OK。分かる人には分かると思いますが、miskkeyのローカル状態です。
リプライ機能もリアクション機能もなく、まあ自分の身の内を適当に書き込む…だったら良いんですけど、この掲示板にはコテハン機能が付いていました。コテハンっていうのは分かりやすい例だとTwitterでいうアカウント名。5ちゃんとかだと匿名での投稿が多いですが、コテハンを付けると誰の投稿であるのかが識別できるようになります。
中学生は大体そこまでバカじゃありません。コテハン機能によってどうなるのかというと、「〇〇(自分の名前)>>△△(相手の名前)」というように書き込み、擬似リプライをする人が現れます。
これによって、見知らぬ人と仲良くなり学校の事についてなどの話題でコメントを交換しあう、そんな人達が大量発生します。自分の記憶では確か特定の相手との会話はNGだった気がしますが、機能していなかったのか。ここに関しては記憶違いの可能性があるので詳しくは話せないです。なお掲示板は時系列順に全てのコメントが表示されるので、自分への返信はゆっくりスクロールして探すしかありません。検索機能はなかった。
この使い方をしていた人達は進研ゼミを勉強教材として一切見ていなかった事でしょう。学校から帰ってきたらチャレンジやるよ!とお母さんに宣言し、掲示板を開き自分へのメッセージがないか探す。恐らくそんな感じだと思います。
ああ、この掲示板に書き込みをして見知らぬ他人に自分の境遇を明かし友達となって和気藹々と話す…そんな中学生が卒業し、スマホを手に取り、インスタグラムを始めた…
容易に想像がつきます。自分の状況を誰かに知ってもらうって楽しいですから。
筆者はこの掲示板は誰かと会話するわけでもなく適当に書き込んで、親にバレないよう中学時代からコッソリTwitterを始め、ガキ臭ツイートをしていたのでチャレンジの掲示板にはそんなに世話になっていなかったです。

掲示板の利用者達

うろ覚えで書くので正確性に欠けますが、ここまで話した掲示板でこんな使い方をしていたよーって話を最後にしようと思います。
最初のやつは各ページの掲示板への投稿者、残りは総合掲示板への投稿者です。

  • 各動画・イベントに感想を書く人
    本来の使い方です。別に全員が全員コテハンで誰かとリプしあうって使い方をしていた訳ではないです。まあここにもいろんな人がいました。ガキ臭コメ、長文、丁寧、送信ミス等。コメント単体で読めるのでわかりやすい。

  • 学校・家での話題を書く人
    流石に通ってる学校名を出したり会おうとしていた人は居なかった(運営に消されてた?)ですが、例えば今日学校でこんな事があったんだー、私はこんな事があったよー、みたいな。友達とのLINEの延長線みたいな感じですね。部活とかの話題が多かったかな。

  • 成績を書く人
    見知らぬ人間の通知表の成績や模試の成績が流れてきます。真面目に勉強しているのか地頭が良いのか、死ぬ程高い成績がジャンジャン書かれていました。模試県内一位だったとか、内申満点とか。捏造じゃないのか?

  • なんでもない事を書く人
    恐らく総合掲示板の本来の使い方です。ツイ廃がやるように、帰宅ーとか、疲れたーとか。そんなもんです。こんな感じで書き込みしてた人の一部が今ツイ廃になっているんでしょう

…みたいな。本当はもっといろんな使用者が居ましたが、筆者もそんなに詳しく覚えてないので勘弁してください(現在は閲覧できない)。

最後に

今のインターネット社会の世の中には、様々なSNSが存在します。筆者がよく使うTwitterもインスタもそうだし、miskkeyとか、マストドンとか、フェイスブックとか。なんならこのnoteもSNSなのかな?
でも世の中には社会の日の目を見ない掲示板が存在しています。大人は誰一人居ない。書き込み全員が同じ年齢。そんな所で自己顕示欲を育まれた人間は今、あなたの使ってるSNSをエンジョイしているのかもしれません…。
とりあえず言わせてもらうけどベネッセ君よ、ツイ廃・グラマーの輩出はあんたの会社の仕事じゃないぞ。

おわり。

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